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2005年9月18日 (日)

パーキンソン病・プロの仕事1

昨日は、私どもの所属する医局とばれる単位の若い先生への説明会でした。

医局って、医の局(つぼね)みたいでおもしろい呼び名ですよね。
正式には、東京医科歯科大学大学院脳機能病体学(神経内科)なのですが。

そこに出席するときに がご専門の
二人の偉大な先生にお会いしました。

御茶ノ水駅から橋を渡って、医科歯科に急いでいると、なんと望月先生にお会いしました。
SN310185


お久しぶりです! と話しかけると、
「おー、大和田君、今何やってんの?」
という感じで、少しお話ししました。

望月先生は、パーキンソン病と神経細胞死の抑制と神経細胞再生の大家です。

最近の論文から。

Hum Gene Ther. 2005 Feb;16(2):262-70.    
Parkin gene therapy for alpha-synucleinopathy: a rat model of Parkinson's disease.
Yamada M, Mizuno Y, Mochizuki H.

Research Institute for Diseases of Old Age, Juntendo University, Tokyo 113-8421, Japan.
    Parkin is known to mitigate alpha-synuclein-induced neuronal cell death in vitro, which suggests that the parkin gene therapy is a candidate for therapeutic strategies for Parkinson's disease (PD). In the present study, the parkin gene therapy was investigated for its ameliorative effects on alpha-synucleinopathy in substantia nigra (SN) of rats. A recombinant adeno-associated viral (rAAV) vector system has frequently been used for the gene transfer to rat SN, and we have previously demonstrated that this technique induced the alpha-synucleinopathy, which closely resembles pathogenetic changes in PD. Therefore, in the present study, the effect of parkin was examined by co-infection of rAAV-parkin with rAAV-alpha-synuclein into dopaminergic neurons in SN. At 13 weeks post-rAAV infection, alpha-synuclein overexpression induced dopaminergic neuron loss, while co-expression of parkin mitigated the alpha-synuclein toxicity. Moreover, alpha-synuclein-induced dopaminergic neuron loss consequently resulted in motor dysfunction, which was also mitigated by parkin. Taken together, our results indicate that the parkin gene therapy is effective against alpha-synucleinopathy, suggesting its potential suitability for patients with PD.

これは、バックグラウンドから話すと、とても長くなってしまうのですが、
神経毒性の低い、アデノ関連ウイルスadeno-associated viral (rAAV) を用いた、パーキンソン病の遺伝子治療の可能性について記載された物です。

パーキンソン病では、脳の黒質という部分にある重要な神経細胞がダメージを受けるのですが、それをウイルスを用いて遺伝子を導入して、防いでやろうという戦略です。

望月先生は美しい神経細胞の培養をすることでも有名です。
PC12という神経系の細胞系列を東京医科歯科大学から順天堂大学にお持ち申し上げた頃が懐かしいです。

お隣での味噌や醤油の貸し借りみたいですね。

私の先輩は、RNAを用いた遺伝子抑制による疾患治療を目指していますが、いろいろなアプローチがあるのですね。

非常に先端的な治療に邁進されていることがわかります。

今度、創薬のインタビューをお願いすることにしました。

よろしくお願い申し上げます!

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