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2005年10月 3日 (月)

栄養経路の話

脊髄小脳変性症などではものをかんだり飲み込んだりする事が苦手になるというお話をいたしました。

このような話題をとりあげている、まさに今日の午後、脊髄小脳変性症で胃ろうというチューブを挿入した、長年にわたり拝見している患者さんから
「栄養剤がチューブの脇からもれてきているのですが・・・」
というご相談を受けました。

栄養の管理というのは難しく継続的なケアが必要なものです。

小脳症状からそういった症状が出てくるのですが、もうひとつ、脳幹部の障害も大切な問題です。

脊髄小脳変性症には小脳だけの症状のものと、脳幹部にも影響が及ぶものがあることを最初にお話いたしました。

脳幹部の障害も合併(一緒に症状を出してくること)してくると、すこし、難しくなってきます。

人間の中脳(ちゅうのう)、橋(きょう)、延髄(えんずい)とよばれる脳幹部には、人間の命を支える、呼吸(息を吸ったり吐いたりすること)や循環(血圧の状態や脈拍の数)、ものを飲み込む、自律神経(体の状態を一定に保つ神経)、顔に行く神経の中枢などが集まっています。

ですから、脊髄小脳変性症で脳幹部も障害されると、小脳の症状に加え、飲み込みが特に傷害されてきます。

脳幹部のうち、橋の付近は小脳からの線維や大脳から下降する線維、さまざまな中枢が集まっており大きな「球状」の形をしています。

そのため、脳幹部の障害によって引き起こされる、飲み込みにくさ、しゃべりにくさなどは、別名「球麻痺」ともいわれます。

脊髄小脳変性症の食べ物が食べにくくなる症状は、小脳の症状+脳幹の症状(球麻痺)によるものだったのです。

歩きにくさに関しては、小脳症状+痙性やパーキンソンニズムのことがあるのに似ていますね。

こういった症状が出てきた際には、症状に応じて、いろいろな代替経路を考えていくことになります。

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