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2005年12月 3日 (土)

より良い医師の育成のために

医療は人と人との出会いと作業の連続です。

その中で、私たちは医療技術だけでなく、人と対面し、人を喜ばせる方法をそれぞれのやり方で習得しなくてはなりません。

これまで、医学部を卒業し、悪く言えば『野に放たれた後』研修していたこういった問題を、卒業前に行うというプログラム(臨床実習開始前の共用試験
)が始動しはじめました。

このプログラムは本当に数多くの先生方の、まさに血のにじむような努力の上に作り上げられました。
今後も変更を繰り返し、より良い医師の育成に役立つことでしょう。

そして、大切なことは、この臨床実習開始前の共用試験というのは、試験の性質をもっているため、
対人的に問題があるときには卒業できないという大切な面を持っているのです。

医師に対する、社会の不安を取り除く良い面を持っているということです。

臨床実習開始前の共用試験にはコンピュータを用いた試験(CBT:Computer Based Testing)と、客観的臨床能力試験(OSCE:Objective Structured Clinical Examination:オスキーと呼んでいます)が行われることとなっています。

これらは、数年前に私が教官だったときに、いろいろな試行を重ねていたもので、多忙な合間を縫って、本当に沢山のすばらしい先生方が尽力されたものです。

わたくしは、アメリカ内科学会専門医(ACP)でもあるのですが、そのACPの日本代表の黒川先生もメンバーである、医師国家試験改善検討委員会の報告をご覧になってみてください。

私たち医師側も、世界とも肩を並べることができる、人格的にもバランスの取れた良質な医師を育成できるように努力を重ねている一端を見ていただけると思います。

こういった試みの最初の試験が行われるというのが、この報道の持つ意味なのです。

厚生労働省
医師会
医師

という言葉は、報道ではネガティブなことで取り上げられることが多いと思います。
ネガティブキャンペーンだけでは何も生みません。

私たちはどんな批判の下でもこういった努力を続けているのです。
いろいろな医学学会も専門医制度の厳格化を進めています。

医師会はお金持ちだけが良い医療を受けられるような制度にも反対したりしています。

医師会が、医師の連合で国民の利益に反する集団というのは偏った考えだと思っています。

ただ、現状の保健医療にも大きな問題がありますので、私は、より良い制度へソフトランディングする方法をシンクタンクで話し合っています。

これから、医療者側の情報公開の裁量が大きくなる予定です。
多くの方々が、自由により良い医療を手に入れられるよう、皆で努力していきたいと思っています。

今月、懇意にしているケアマネージャーさん方やステーションのナースの方と在宅医療の問題点を話し合う予定です。

医学教育が縦糸だとすれば、社会の第一戦で戦っているもの同士の、こういった職種を超えた問題解決方法の検討は横糸といえるでしょう。

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