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2006年3月 6日 (月)

論理的な思考と事実/PET検査の見落とし

先日、PET検査では80%以上の癌が見落とされているとの報道がなされました。

PET検査は、放射線を出す癌に集まりやすい物質を静脈注射し、しばらくしてから、その放射線をスキャンするというものです。

こういった原理を知れば、検出限界(検査で検出できる限界)が予想できます。

多くの見逃しと言われた癌は、消化管の粘膜の癌だったようです。

放射線物質が集まりにくい腫瘍であったり、まだ、血流や糖の代謝が他よりも上昇していない段階では、PET検査では検出できません。

そういった物は、内視鏡などで直に診て直視下に確認する事が必要ですし、最も早いでしょう。

CTで腹部に腫瘤が見つかったり、転移巣が疑われたときには、PET検査は非常に有用です。
また、中枢領域では神経の機能をPET検査で知ることができます。

しかしながら、それだけで、「全てのものがわかる」とか、「全てのものが治る」とかは普通はありえない事です。

キノコ粉末の無意味さとむなしさが全てを語っているでしょう。
癌学会で、有名な先生が「干しシイタケがどのキノコよりもvitro(実験)で効果があった」とお話されていたのが印象的です。
私は、「日本に干しシイタケが有って良かった」と思って聴いていましたが、そうでなかった先生もいらっしゃいました。

厳然たる再現性のある事実。

真実であれば、様々な人が行っても再現性があるはずです。

大阪大学ではデータ自体が存在しない、Ptenタンパク質についてのものでした。
センセーショナルな論文が一流紙に載り、新聞報道でこの論文の事を知り、ウエブで読んだ時には素晴らしいと思いました。

いまでは、Ptenはペテンなどと呼ばれてしまっています。

理論的思考と、再現性がある事実が必要です。

臨床応用される検査には全て科学的な裏づけと検出限界があります。

そこが大切なことです。

忘れないようにしましょう。

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