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2006年9月 8日 (金)

ソーシャルネットワークサービス/SNSの危うさ

先日まで、SNS内にあったコミュニティを閉鎖しました。

幾つかの理由からですが、大きく分けて3つの脆弱性が有ると感じ、指摘されたからです。

一つは、ユーザーの見ているインターフェースと管理者が見ているものが全く違う事。

二つ目は、招待する、されるという安心感の中で交わされるコミュニケーションに、悪意的なものが混ざった場合、深刻な問題になると言う事。

三つ目は既に、大前提である友達が招待したという人だけではなく、事実上不特定多数が、幾つものアカウントを利用していることもあるという、決して閉鎖的ネットワークでなくなってしまっていると言う事です。

いまも大変な勢いでメンバーが増加している事がそれを意味しています。

アカウントと個人が一対一対応であるという一義性が既に失われてしまったのです。

まず、最初の問題です。

SNSではSNSが提供するインターフェースに沿って利用していく事になります。

そこで様々な個人情報が付随された情報が交わされたり、削除されたりしていきます。

ところが、例えば私達はファイルを削除した際、そのファイルが消去されたように勘違いしがちです。

単に、それは、SNSのインターフェースから見えなくなっただけに過ぎません。

それらのファイルはいつまでもSNSのサーバーに残り、彼らはいつでも参照できるのです。

インターフェースも管理者画面はユーザーのものとは全く異なるでしょう。

以前、大学のサーバー管理者さんのところに、大学内LANの事で相談しにいったとき、数多くのモニターに、現在アクセスしている情報が逐一流れていて驚いた事があります。

まるで、その画面は攻殻機動隊のモニターを見ているような、とてつもないスピードと見たことも無い図形が瞬くインターフェース群でした。

管理者は多くの情報を、特別な画面で同時に見て管理することができます。

そして管理者は私的企業で、『場から』利益を得ている立場です。


二つ目の問題は、
ほとんどが善良な意見で成り立っているのですが、そこに、様々な勧誘が潜む可能性があります。

私は、コミュニティのご意見を拝見しながら、『こんなものは無いでしょうか?』という質問に、いつ『こういうものがありますが。』という悪意のある提供がないかハラハラして見守っていました。


最後の問題は、
すでにSNSの前提が崩れ始めていると言う事ですが、これについては多くの方々が述べられているのでそちらに譲ります。

一つだけ面白い自験例を挙げます。

ある日、私にアメリカのSNSの招待メールが来ました。

宛名は昔の友人でした。

縁故がある方だったので、御付き合いでSNSに入りましたが、どんどんそのアドレスに対してスパムメールが届くようになりました。

あまり使ってないアドレスだったので放置していたのですが、その友人に、尋ねると、『どうやら、自分の所属する研究所のコンピュータにウイルスが入り込み、そこに残っていたアドレスから、アドレス帳にしたがって無差別にSNS招待メールが送られたようだ。』とのことでした。

友人は私に招待メールを送っていなかったのです。

ウイルスは、まんまと新しい返信される生きているアドレスを手に入れ、スパムメールを送ることに成功したのです。

随分と巧妙になったものです。

きっと、そのSNSは沢山のそのような会員で溢れていることでしょう。


インターネット上でSNSを作って成長すると、その質の保持、コンプライアンスの維持など、会員数の増大と矛盾する数々の問題が出てきてしまいます。


SNSは質を保つため、ある程度以上は大きくしてはいけない。

それが回答のような気もします。

私は、善良な患者さんにご迷惑にならないよう、コミュニティを閉鎖しました。

それも良い一つの選択だと思っています。

私のコミュニティから、何らかの被害が出る事はどうしても避けたかった。

先日も、障害を抱える方々を狙い撃ちした詐欺商法が摘発されました。

悲しいことに、意味のない抗ガンのサプリメントと同じで、ナイーブな方々を狙い撃ちする悪意が社会には存在するものです。

そして、これも悲しいことに、必ずSNS発の犯罪は起きてしまうでしょう。

例えば、私が全てを消去して、SNSから脱会したとします。

それでも、私が残した足跡は、彼らのサーバーにいつまでも残っていく事でしょう。

インターフェースから見えなくなるだけです。

自分のパソコンのファイルのように、上書き完全消去する事は不可能です。

どのSNSもプレミアムバージョンにアップグレードしても、様々なサービスの拡張は手に入れられても、セキュリティ自体を上げることはできません。

SNSは良いサービスを無料で提供していただく代わりに、様々なものを個人が提供するというバーターで成り立っている事を知る必要があると思っています。

私は、個人的には、SNSは良い仕組みだと思っています。

沢山の良いものがSNSから生まれています。

コミュニティも大変に参考になるものがあります。

もうしばらくしたところで、良く考えてSNSにふさわしいコミュニティに参加しようと思っています。

医療的なものは、個人の情報管理や、内容のナイーブさから全くそぐわない事だけは記しておきます。

それらの、大切な留意点がある事を銘記していくべきでしょう。

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