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2006年9月13日 (水)

八月の俳句

いつも〆切りぎりぎりにしか『あした』に提出できない俳句ですが、今月は、星について幾つか詠みました。

この季節には、銀河鉄道の夜を繰り返し読むことにしています。

学生時代、海の近くの灯台の中を巡って星空を見上げた日々を思い出します。

時間が自分を育ててくれると思っていた平和な日々。

死に物狂いで地を這うことでしか、未来がやってこない事を教わりました。

当直が続き、眠くて起きれなくても容赦なくPHSは鳴り続ける。

沢山の論文も読まなくてはならない。

医療現場から労働基準法が無視されるようになって、どれくらい経つのでしょうか。

当直の最中、救急車の当直した救急の入り口から夜空を見上げ、

夏の星空に溢れてわれ独り (大和田優仁)

病と言う逆らえない自然界の大きな魔物と闘っているような気がしました。


また、不幸にして亡くなられる患者さんもいらっしゃる。

そういったときには、心の中に沢山の流星が流れるような思いがしたものです。

降り注ぐ流星群切り断つ海 (大和田優仁)

自分の制御が利かないうねりに、今 私は身を任せて、沢山の方々と新たな地平を目指して歩き始めています。

流星が降り注ぐ事で、初めて、黒い夜の海原の輪郭が浮かびます。

私も、有限の時間の後、たおれて、呼吸が止まって、やがて干からびて砂になっていくことでしょう。

その骸を栄養に新たな芽がふく。


銀河鉄道の夜に描かれたカンパネルラにささげる句。

そして、青山病院で苦労したときに、『諦めるな』といつも応援してくださった亡き人々にささげる句。

天の川
水晶みがく透明水 (大和田優仁)

彼らはほんの少し先に天の川に行き、白鳥座の近くで、どこまでも透明な水の中を転がる水晶を見ているだけです。


与えられた時間を最大限、大切に生きていこうと思います。

本当は8月に書いた記事なのですが、割り込みが多くて9月になってしまいました・・・

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