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2006年12月 3日 (日)

インフルエンザの本当の恐ろしさ/ 今年のワクチン

新型インフルエンザ―世界がふるえる日 新型インフルエンザ―世界がふるえる日
山本 太郎

岩波書店  2006-09
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是非ともこの本を読んでいただきたいと思います。

インフルエンザは喉や肺の病気と考えられています。
酷いカゼという印象です。

でも、それは見掛けだけであることがわかります。

ウイルスは生きている細胞の中で自分を複製し、その細胞を破壊し、また別な細胞へ取り付くという事を繰り返して増えていきます。

細胞に取り付き、殻を割って遺伝子を生きた細胞(我々の細胞)に注入するわけですが、その殻を割る酵素は私達の細胞が持っています。

喉の細胞が殻を割る酵素を持っていれば、ウイルスは喉の細胞に取り付いて増える事ができます。

喉や気管、肺の細胞が
通常のインフルエンザウイルスの殻を割る酵素をもっているので、そこで増えて炎症を起こすわけです。

それでは、全身の細胞が持っている酵素で殻を割ることができる『スーパーインフルエンザウイルス』が生まれたらどうなるか・・・

そういった問いかけを本書を読むことで理解する事ができます。

全身の細胞にくまなく取り付き、どんな細胞でも殻を割って遺伝子を挿入できるインフルエンザウイルス。

人の細胞はあっという間にウイルスに占拠されてしまうかもしれない。

変異をつづけるインフルエンザウイルスと、ウイルスの仕組みから予想されるパンデミックを的確に記した良書です。

こういった現在わかっていることから、確からしい近い未来を描くことは実はとても難しい作業ですが、それを明解に描いています。

スペイン風邪がスペイン産で無いことや、北里研究所と東大の確執など、面白い話も満載です。

ウイルスを直接観察できないときでも、東大の学者が正しい結論に達していた事は、今後、病原体が発見できないパンデミックが起きたときにとても重要な礎となるでしょう。

無理やりに細菌に結び付けたかった人々は、インフルエンザ桿菌という細菌にインフルエンザと言う名前を付けました。

ウイルスの自然史についての瞠目すべき記載もあります。時間が有れば後日お書きします。

子供たちは、やっぱり、理科を学ぶべきでしょう。
自然科学を愛する子供達が未来を救います。


今年のワクチンは、A型がH1N1ソ連型、H3N2香港型、B型はマレーシア型です。

今後の流行の型の報道があったときには、ご参考にしてください。

今年は、流行型とワクチンの型が合いそうな雰囲気を醸し出しつつあります。よかったですね。

日本の流行はこちらから確認できます。

今年の厚労省のインフルエンザ対策のページはこちらです。

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