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2007年2月 1日 (木)

あるある大辞典の功罪

食材と効能をうたった『あるある大辞典』のエセ科学にメスが入りました。

今回の様な危うさは、昼間の番組について皆さんに警鐘を鳴らす意味で医学的見解を記載しましたが、これはほんの氷山の一角です。

PCBが寿命を決めるとはっきりおっしゃっていた先生は、
今、PCBを計測しているのでしょうか?どこで計測できるのでしょうか?
酵素を食べて、体内の何らかの酵素が直接的に上昇したデータはあるのでしょうか?
両者とも通常の医学的理解からは不可能なものです。

多くの場合、単品の食材が何かの一つの直接的作用を有するというのは、検証が難しいものです。なぜなら、食材は多くの成分の集まりであり、食するときの人間の感情的な効果もあり、非常に複雑なパラメータの原因による非常に複雑な結果の解析をすることになるからです。

以前、ある食材を食すると体内温度が上がるという番組がありましたが、ある糖尿病の先生は食事をすればどんなものでもそれぐらい体内温度が上がるから、(その食品に特異的なものでは無いから)エセ番組だと医局でおっしゃっていました。
その程度のものなのです。
 

いつでも、物を破壊するのではなく、作り上げていくという姿勢が大切で、その事を今回の事件は教えてくれていると思います。

私は、魚油のDHAについて論文をしたためている最中ですが、きちんと質が管理されたDHAが定量された物を用いて、フェアな形で外部の血液検査機関が客観的数値として出したデータを元にしています。

このようなきちんとした科学データでなければ信用できないと考えて良いでしょう。


ただ、どんな場合でも一方的な感情論になって、複雑で多面的な考察が無くなっていってしまうのは避けなくてはいけません。
不二家もそうです。加熱されたミルキーや系統が全く別な不二家レストランの古式ゆかしいミートソーススパゲッティがなくならない事を祈ります。

 テレワークさんに関しては、私が接した方々は少数ですが、大変に熱心に取材され勉強もされていました。
あるある大辞典もある意味、食と健康を気付かせるという意味はあったと思います。
ただ、両者とも捏造はいけない。
結果ありきの取材は真実を曲げてしまう危険性をはらんでいる事を示してくれました。


様々な科学的な様相をまとったエセ科学にだまされないようにしましょう。

基本は和食腹八分目、酒半分です。
それでいいわけです。新鮮な様々な食材を食べる穏やかな生活を送れば、それでよいのです。
特別なものを取っていない各地のご老人方の暮らしぶりに敬意を表するべきです。
長年培ってきた伝統というものは、その地方、その地方で最適化され磨かれてきたものだからです。
長生きの人たちが、決して同じ食材を食べているわけでは無い事をみるだけで、ある食材で寿命を伸ばす事の無意味さを知ることができます。
畳なんて日本にこれほど適した床材はありません。きちんとした畳なら乾燥やシックハウスとは無縁です。話が長くなるので、この辺にいたしますが・・・

大金をつぎ込んでより良い食材を得るよりも、お金をかけずに、伝統の生活に敬意を払い、心を安らかに保ち、よく笑い楽しく暮らすほうが、ずっと長生きできると思っています。

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