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2007年10月17日 (水)

頭痛は治りますか?

『頭痛は治りますか?』
『片頭痛は治りますか?』


こういった切実な悩みをお伺いすることが良くあります。私はこう答えています。

『片頭痛の悩みは解決できます。片頭痛持ち、といった生まれつきの性質は治すことはできませんが、上手にメインテナンスをすると、治ってしまったように感じる事ができます。』

ある患者さんのお話をしましょう。

の患者さんは、32歳の女性の方でした。

小学校のころから頭痛があった気がしていて、中学生の頃には休みの日に頭痛がしていた事を覚えていらっしゃいっました。

社会に出て、働くようになった20代のころから時々日常生活を阻害するような頭痛がするようになっていました。

市販の痛み止めで様子を見ていましたが、先月からほぼ毎日頭痛がするようになってしまいました。
頭痛は、左右どちらかがガンガンすることもあれば、全体が重たくなることもありました。いくら 市販の鎮痛薬を飲んでも効かなくなってきたため来院されたのでした。

『この頭痛は治りますか?』
彼女はおっしゃいました。

そのときに、私は冒頭のお答えをいたしました。
片頭痛は脳血管の拡張によって引き起こされます。

患者さんの脳血管は交換できないわけですから、普通にいえば『治らない』になってしまいます。

でも、私のクリニックでたくさんの患者さんが卒業していっているのはなぜなのでしょう。

そこには、血管や脳のダイナミズムが隠されているのです。

頭痛が連発するとき、そこには連発させるべき仕組みが働いてしまっています。
清水先生もおっしゃるように、片頭痛が神経の病気の側面を持つというのはここからきています。

悪循環を来している、血管や神経を鎮め、悪循環を起こしにくいように変化させていくことが可能なのです。
いわば体質を改善していくようなものです。

この患者さんはその後、予防薬を工夫したりして、頭痛の連発がとまりました。
頭痛の回数も減りました。

なんと、その後、予防薬をやめても頭痛は連発しませんでした。
予防薬が頭痛の連発を止めていたのに、予防薬を中止しても連発しない・・・
何が起きたのでしょう。

それが、血管と脳のダイナミズムなのです。

私たちの体には、『可塑性』という細胞同士のつながりや形を作り替える能力が備わっています。
予防薬や様々な工夫によって、片頭痛を抑え込む期間を作ると、その『痛みの少ない期間』そのものが、脳や血管を治してくれるのです。

そして、頭痛が起きにくい体を取り戻せる。

連発してしまっている患者さんも、連発する前は、ときどき起きる頭痛だけだったはずです。
そこに戻ればいいだけなのです。

そして、上手にメインテナンスする。

脳や血管を健やかに治す事ができるので、『片頭痛で悩まされることは解決することができます。』といえるわけです。

頭痛持ちでない人でも、風邪を引いたり、飲み過ぎたりすると頭痛を感じます。
頭痛は頭痛持ちの人だけに起きるわけではありません。

病気の定義というのは、『生活に支障を来す体の変調』ですから、生活に支障をきたさない状態になれば、『片頭痛が治った』と呼んでももよいのではないかと思っています。

後は、少ない努力で頭痛をメインテナンスしていくこと。
これが頭痛外来のお仕事だと思っています。

このことは、人の体に備わった治癒力を助け、よい循環へ流れるようにお手伝いさせていただいている事と言い換えてもよいかもしれません。

こういった薬の数も少なく、体に負担をかけない、でも、とても有効な治療が大切だと思っています。

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