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2008年6月 8日 (日)

真実をたどる道/哲学者/ナウシカ/生物学者/小説家/漢文1

14歳の君へ―どう考えどう生きるか 14歳の君へ―どう考えどう生きるか
池田 晶子

毎日新聞社  2006-12-23
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古来より人は自分の存在の理由を考えてきました。
その意味を探すためいくつもの方法で考えてきました。
結論は無い、思索の道です。

私は人の生き死に接する事が多い仕事で、考るべき物も多かったです。
その中でも、この本が真実を語っているのではないかと考えています。
哲学者のすばらしさです。

風の谷のナウシカ (下巻) 風の谷のナウシカ (下巻)
宮崎 駿

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私たちは、自然破壊とよく言います。
自然という対象物という、ヒトとは違う物が存在するかのように考える経口があります。
でも、実は私たち自身が自然の一部です。
そのように私の好きな池田晶子さんは、この本の『自然』の章で述べています。

宇宙がどうやって存在しているかは科学で追求できるかもしれない。
でも、なぜ存在しているかはきっと解らない。
存在理由の解らない宇宙の一部の私たちがその宇宙の存在の理由を考える。
私たちの思考はこういった入れ子状態に陥ってしまいます。
現在のテクノロジーではヒトの意識は脳という物理的なシステムから解放できません。
攻殻機動隊はそれを解放した後の世界を描いた物として、傑出していますが。

深海のYrr 上 (1) (ハヤカワ文庫 NV シ 25-1) 深海のYrr 上 (1) (ハヤカワ文庫 NV シ 25-1)
北川 和代

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深海のYrr 中 (2) (ハヤカワ文庫 NV シ 25-2) 深海のYrr 中 (2) (ハヤカワ文庫 NV シ 25-2)
北川 和代

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深海のYrr 下 (3) (ハヤカワ文庫 NV シ 25-3) 深海のYrr 下 (3) (ハヤカワ文庫 NV シ 25-3)
北川 和代

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深海のイールは別な側面からその事を教えてくれます。
ヒトが地上で進化していく一方で地球で起きていたこと。
海洋生物学者のヨハンソンはその事を理解していきます。
ヒトはヒトの脳で地球を理解する性癖があり、詳細に自然を観察するのを怠りやすいこと。
自然とヒトは切り離される物ではなく、ヒトは宇宙の一つの表現形に過ぎないことを教えてくれます。
最後の方の国のエゴの部分は、ヒトの生臭さを強調しすぎて少し余分な気もしましたが、そういった池田さんの語っている事の小説としての表現形と考えて良いと思います。

新・土の微生物〈9〉放線菌の機能と働き 新・土の微生物〈9〉放線菌の機能と働き
日本土壌微生物学会

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私たちは地面を見るとき、そこに草も花も木も無ければ、『何にもない空き地』と考えてしまいます。
ところが、そこには驚くべき豊穣な世界、場所によっては放線菌を王とする王国が存在していて、ヒトがどう暮らそうが関係なく存在しています。
この日本土壌生物会の本は全て通読したのですが、本当に面白い。

風の谷のナウシカ (上巻) 風の谷のナウシカ (上巻)
宮崎 駿

徳間書店  1996-11
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ナウシカは主人公のナウシカとヒトの力で世界を征服しようとするトルメキアの戦いとして印象深い話です。
でも、実は、ナウシカがヒトとは関係ないところで営まれている真実の大切さが描かれています。しかもそれをヒトは腐海と呼び、嫌っている。
ナウシカは腐海を守らなくてはならない、焼き払うのは間違いだと主張します。
ヒトが見ている物の限界。
有限な理解力しか持たないヒトが、目に見える自然界の一部を改変したところで、複雑系の一部に影響を与えるだけで、無益などころか、有害であることを彼女は知っていたのです。
ヨハンソンとナウシカはよく似ています。
Yrrはナウシカの海洋生物版と呼んでも良いでしょう。それくらいナウシカの思想は深い。
ナウシカの物語の真菌と土壌の実在する放線菌、小説に出てくる海洋生物。
どれも共通のものです。

私たちの体は放線菌の力を借りて鉱物に戻り、また他の生物へと循環していきます。
鉱物から生物にかわるのなら、そのボーダーはどこにあるのでしょう。

それに真っ正面から応えてくれるのは、次の本です。(続く)

生物と無生物のあいだ (講談社現代新書 1891) 生物と無生物のあいだ (講談社現代新書 1891)
福岡 伸一

講談社  2007-05-18
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