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2013年12月23日 (月)

運動と食事のサイエンス / 生命のサイエンス

Macrophage labのSYN-FONIAを聴きながら、運動と食事の論文を読み進めています。

silent information regulator, SIRと略される遺伝子群と、AMPKのクロストークは面白い話題です。DHAやω3は、SIR/AMPK系を介して老化に関係する炎症を抑制するという論文もありました。運動もしかり。

こういった論文は読んでいて飽きません。日々の食事と運動に応用できます。

エネルギー代謝が遺伝子発現に関わっていて、老化に関係していると言う事実は、生きてエネルギー代謝を行うことが、死に向かうことであるという現象を示しています。

エネルギー摂取をしぼって、ガリガリにやせることが人間には長寿につながらないことはよく知られています。酵母や線虫と人間は少し異なっています。また、運動のしすぎはチーズバーガーと同じぐらい悪いとも言われています。やり過ぎは良くありません。

核DNAとミトコンドリアDNAのクロストークが違うだろうし、なにより、筋肉の横紋筋や脳、脂肪組織が酵母や線虫にはありません。人間は様々な臓器がホルモンを出し合って、連絡し合っている。筋肉、脂肪組織、脳や肝臓、膵臓は、様々なホルモンを生み出しています。臓器間のクロストークのサイエンスはこれからです。

SIRの発見や、発現を抑えるというシンプルなシステムは大発見ではあるけれども、一端にすぎない。AMPKを刺激する糖尿病治療薬メトフォルミンは肝臓に働き糖代謝を調節し、ある実験系では寿命を延ばしたりします。それも、一端にすぎませんん。生き物はクロストークの中で有限の命を紡いでいく。

蝶を長生きさせようとしたら、長生きのサナギにしかならなかったという科学者の寓話を書いて患者さんに話したことがあります。不死のサナギのお話。選べるとしても、多くの人々は死すともパートナーを見つけたり、空を羽ばたいてみたいと望むのではないでしょうか。死のはかなさを抱えながら飛ぶ蝶の美しさ。

人間も同じです。まさに「無常迅速 時不待人」。年末の短い時間でも心を静かにすると、豊かな時を紡ごうと思っています。忙しいは心を亡くすと書きます。

運動と食事のサイエンスは、生命の豊かさを考えるサイエンスです。

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