03.絵/詩/俳句/芸術

2018年8月21日 (火)

いちのゆめ / あおいとりのときいろのてがみ / かなたのほしのともしび / ははのうたとひかりのや

20180428bluesky_2


















<一嘉さんに捧ぐ>

僕に伝えられることが、
一つだけある

唄が歌えるようになったら
おかあさんが教えてくれたら
読んでみてほしい

今は
“碧いとりのこもりうた”
に包まれて
眠るあなたに

☆ ☆  ☆

僕の元に、美しい手紙が届けられた

この世界に、
「いちか」さんという生命が生まれた


たった20文字ほど
数バイト単位だけの手紙

わずかな、ノイズの混じるデジタルデータが
紙の端に橙色の糸としてそえられていた

碧い鳥が、数千キロ単位の距離を
運んできてくれた

ラシャ紙に包まれた朱鷺色の手紙に、
まばゆい文字が浮かび上がり
ホログラムのように空間に
輝きながら舞い上がる

しばらくの間、僕は旅に出ていて留守にしてしまったことを、
新調したての麦わら帽子をぬいで
碧い鳥の鳶色の瞳にあやまった

彼女は、輝く瞳でじっと僕を見つめていた
陽の光をうけて、
尾羽の根元が、コバルトに回折して
万華鏡の中の金属のように輝いた

碧い鳥は、辛抱強く
デイジーの野や、牧草の草原や、シダーの森を飛びながら
清らかな川の水を飲んで待っていてくれた
おやつに、麻の実を食べながら

世界の片隅に静かに生まれた誕生を知らせるために

彼女は、上昇気流に乗って
山の上の青い空を駆け、川を越え、海をかすめながら
手紙を届けてくれた

陽の光の中、碧い塊が僕の麦わら帽子を直撃した
強い日射しで目測を誤ったらしい
疲れてもいたらしい

でも、碧い鳥が自分で届けたかった朱鷺色の手紙

大切な手紙だったから
自分に託した人の気持ちも届けるため
私の気持ちも届けるため

やがて、せまる黒い霧も
彼女から放たれた金の矢が
射貫くことだろう〟

彼女は、瞬きをせず
僕を見つめた

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2018年5月 5日 (土)

「碧い鳥のうた」 / 歌詞をつくる

散文的な“いちのゆめ”を書いていて、
あおいとりのうた
を書いてみようと思いました。

クリニックには、小さなお子さんをつれたお母さんが、自分のためにいらっしゃいます。

旦那様を心配して、いらした奥様もいました。ほほえましいと思いました。

そういった子供たちに、なにかプレゼントができればいいと思っています。

どの子にも、その子たちが空に撃つことができる
金の矢
を持っています。

彼らが、遊び疲れて、“電池切れ”して眠ってしまったときに
お母さんがうたう詩。

みんなが必要としている間に、
大きくなってしまう前に、作れることを願っています。

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2018年4月11日 (水)

夏型カラスアゲハの思い出 / 春型のアモルファス

Photo

かつて、公園をモソモソあるいている大きな幼虫を拾ってきたことがありました。8年前。写真がでてきました。

子供たちが走り回る公園の中央だったので、カラスに食べられたり踏みつけられたりしそうだったので、連れて帰ってきました。

比較的柔らかい柑橘類や山椒の落ち葉を持ち帰り、数日がまんしてもらいました。ホームセンターで柑橘類の苗を購入し、植木鉢の苗木のものを食べてもらいました。

無事、さなぎになり、羽化。

大きなカラスアゲハでした。夏型。小鳥より大きな立派な蝶で、空に舞い上がっていきました。

夏空や陽光あつめ黒揚羽(クロアゲハ) 優仁

思い出して、俳句を詠んでみました。虫眼鏡で光を集めて、紙がだんだん黒くなり煙が出るように、真っ青な空を舞うカラスアゲハは夏の光を一身に集めているように見えたからです。暑かったこともあり、『あつめ』にしました。

懐かしい思い出です。春型のカラスアゲハは、小型だけれども碧いアモルファスが美しい。

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2017年9月18日 (月)

RUN-SWIM-RUN / 気温差を走る / ロングスローディスタンス

0918sky

今日は、早朝から走りにでました。
近くの区民体育館が、トレーニングジムもプールも満員だったため家に引き返し、スイムウエアを詰め直して日焼け止め。

1−2kmウオーミングアップして、走りに出ました。
思ったよりも暑くて、夏のようでした。

Autum0918 ただ、蝉の抜け殻が台風で落ちていて、もう蝉の鳴き声はありません。夏では無い。残されたのは光だけ。生き物の気配が過ぎ去る。
鎮まりて空蝉射貫く光粒のみ満つ   優仁

冬男先生の指導を思いだしながら、走りながら俳句を久しぶりに詠みました。
このように気温が乱高下すると、台風が通過中の気温低下時には喘息や神経痛が悪化し、今日のような暑い日には頭痛が増えたりします。

ニュースウオッチ9さんも小児科さんに取材にいらっしゃり、気温変化を主として取り上げていらっしゃいました。医学的に正しい。

0918sky2 たぶん、明日の診療では今日の気温上昇で頭痛になった方とお会いすることになるとおもっています。気圧は高くても。ちょうど月経周期と重なってしまった方などは、辛かったかもしれません。

プールに到着し、2000mSWIM。その後、雲の陰を追いかけるように走り続けていきました。助かった。全行程3−4時間。long slow distance。

Oldnavy0918_2 今は無き、OLDNAVYのコンプレッション。昨日の筋トレと12Kmランの影響で少し疲れていたのも有り、太もものコンプレッションが今日は心地よかった。BBRのアスレタの短パンも助けてくれました。

久しぶりに、RUN-SWIMーRUNができたことにほっとしています。ここのところ、体育館での運動が

0918nightsky 今日の未明、ギリギリの上弦の月が風の向こうに見えました。今夜はほぼ新月。
美しい夜空の雲です。

連休中もクリニックで、仕事を続けました。深層NEWSのプロデューサーさんからもお便りを頂戴して、チョットうれしかった。京都に8時間だけ滞在して発表、新聞のオメガ3の取材などが予定されています。

明日からも一歩ずつ。

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2016年9月18日 (日)

セミの声が終わるとき / 燦と星そらに咲きみだれ冬の月

Cicada09f

なきがらや 自らを重ね 蝉謳う
手水場(ちょうずば)に わずかに波紋 蝉や堕つ
蝉の声 樹々に染み入り 苔光る
       優仁

夏の間鳴いていて、夏の終わりに最大限謳っていたセミたちが境内に亡骸となり落ちていました。

蝉の声は、自分が生きていてパートナーを見つけるためです。でも、亡骸が目立つようになったときには、同時に自分の未来を見つめて先に滅んでいった仲間たちを謳っているようにも思いました。

力尽きた蝉が鳴きながら落ちるのを見たこともあります。真夏の手水場の透明な水面に波紋が広がるように思いました。

Cicada09s 亡骸は無駄にはならない。蟻の冬のえさとなり、一部はクマムシなどが分解し樹々にもどります。その樹々の樹液は、幼虫たちを地中で育みます。輪廻転生。達磨大師の描く円のことわりの一つ。

蝉の声は、樹々に染み入り刻み込まれ、未来のセミたちの瞳に映る。その時、過去のセミたちはいなくなったとしても。雨上がりの樹々には碧々とした苔が。彼らは蝉を見続けた証人。

私に俳句を教えてくれた冬男先生への追悼文を読み返していました。追悼句には、冬男先生の冬を入れ、先生の業績を星として讃えました。先生には、

白鳥の夜は月光の芯となる

という代表句があります。

『宇咲冬男先生が残していった光り輝く宇宙
 今日は澄んだ空気に鮮やかな月光が降りそそいでいる。私は今、涙をこらえてこの文章をしたためている。約ひと月前、宇咲冬男先生の訃報に触れた日も、先生の代表句のように白鳥を輝かせんとする月光の美しい日だった。』

懐かしい。『あした』の会への文章だったため、あした、という言葉で終わらせました。

僕は訓練を重ね、ライターさんを凌駕する文章を打つことができるようになりました。取材記事を字数を変えずにリファインすると、そのまま掲載されるようになりました。すごいな、と思うライターさんは一握りしかいらっしゃいません。

筋トレと一緒で、自分への厳しさと鍛え方が足りない。今も、冴えない文章の贅肉を落として磨いて輝きを放つよう直しています。なぜライターの文章は、散文化してしまうんだろう。意識が散漫で冗長。それでいて、必要で簡潔な文章が杭打ちされていない。それが仕事でしょうに。

自分の中にコンテンツはある。蝉は落ちるまで精一杯生き続けていました。蝉に恥ずかしくない人生を。全力で一つずつ。

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2015年11月 4日 (水)

三枝正子さんからのお電話 / マッターホルンのマカラン

今日、二回目のLSDスイミングの間に三枝正子さんからお電話をいただきました。

朝1000mに加えて、2000mのゆっくりスイミングの後でした。
大病されてもお元気でいらっしゃって、尊敬する師匠の一人です。

マッターホルンのふもとで、氷河の氷でマカランを頂いたことを思い出します。
三枝さんは酒豪で、チェリー樽のマカランのお話で盛り上がりました。

気候のためか、とても美味しいマカランでした。日本のものとは全く違う香りと甘みのように感じました。

大病を経てもお元気。私は仕事をシンプルにするために、新聞の連載コラムも俳句も卒業してしまいました。
「あなたは、俳句をやめたの?」胸に突き刺さるお言葉です。

「終わり無き、お休みをいただくことにしました。」とお応えするのが精一杯。人生の先輩には返す言葉は何も見つかりません。

これからも、こうやって素晴らしい人々が文化をつないでいくのだと思っています。
「あした」の白根様ならびに同門の方々、本当に申し訳ありません。いつの日か、期日に追われてやっつけ仕事で作句するのではなく、心を風景に写し取れる日が訪れる日を願っています。

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2015年10月20日 (火)

中里保子さんの万華鏡

日テレの「元気のアプリ」に、中里保子さんが登場されました。
クリニックに置いてある万華鏡を作ってくださった有名な方です。

クリニックのロゴは、中里さんが選んでくださったフランスの合わせガラスで作られています。

事務室の窓を、中里さんのステンドグラスで飾る計画もあったのですが、重量と規模で断念した経緯もあります。

万華鏡で作り出された美しい模様を、クリニックの中側から投影できるシステムができると素晴らしいと考えています。

『全ての日がそれぞれの贈り物を持っている』 が中里さんからのメッセージでした。

美しい工房の中で、お元気そうに活躍されていてなによりです。

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2015年9月24日 (木)

美しかった登別牛乳の版画

Photo 美しい木版画です。
かつて、のぼりべつ牛乳のラベルは大変に美しい版画風の絵でした。

今では、牛と温泉が組み合わさったつまらないデザインになっています。 まるで焼き肉。子どもたちの机の上でも優れている

昔の版画は、大地から得たものを大切に育む気持ちが現れている。
2008年頃はこのデザインでした。

どなたの版画か、調べてもどうしてもわかりません。
このデザインは、絶対にプロの仕業で、しかもきちんとした木版画だと思っています。なぜ、デザインを変えてしまったかも、のぼりべつ酪農館のお店の人に聞いても誰も知らない。このデザインすら知らない人ばかりでした。

Photo_2 絶対に元のデザインに戻すべき。

現在のデザインはこちら。

エンブレムの模造品もしかり、イラストレーターで作るデザインには魂がこもらない気がします。OSのフラット感は、人間の作るゆらぎを目立たせるためには良いと思います。人間が作業して創りだした作品自体がフラットになってしまっては意味が無い。

小学校を改築して農舎にしているのですから、木版画で行くべき。
このデザインが大きな旗に印刷されて、秋の青空にはためく姿は美しい風景となることでしょう。

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2015年8月20日 (木)

終わりは新しい日々の始まり

物事は、始まりと終わりを繰り返して変化していきます。

クリニック内のさまざまな劣化した物も廃棄し、新しく買い直しました。

長年続けてきたものにも終わりがあり、新しい日々が始まります。

新しく入れ直したコンピュータも無事稼働していて、一安心です。
軸足を見失わず、地道に進んでいこうと思っています。

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2015年3月18日 (水)

かたつむり水を飲み込み透明に / 初夏の『あした』

H1_ashita
所属する俳句同人の『あした』
クリニックに置いています。

初夏の句を投句しました。

かたつむり水を飲み込み透明に
 優仁

十句のうちの一つ。

ある晴れた早朝、緑の大きな葉のうえに朝日をあびるカタツムリを見つけました。
殻に朝露がついていて、前夜の大雨の名残の水滴を飲んでいるように見えました。

陽光に体が透き通っていて、水を飲むたびに透明になっていくように感じました。

私は、ずっとその風景を考えながら歩いて駅に向かいました。
その日、始まる診療のことを考えながら・・・

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