2006年3月10日 (金)

失われし星

これから花を咲かそうとする桜が

曇り空の空へ 

上へ上へと手を伸ばし

空を切り取り

幾何学を作る

雨が降りはじめる

静かに音も無く雨が降りはじめる

柔らかな質量の無い水滴

鎧の樹皮にも

シートのかけられたボートにも

かれた冬すすきにも

静かに音も無く小さな雨が落ちる

垂直に

法則に従い

亡くした命

それでも

僕はまた生き続けている

一つ一つ星が流れて落ちていくように

一つ一つ命が手のひらからすべり落ちる

柔らかな雨が質量を失い柔らかく音も無く小さな水滴となり降りしきる

彼らの笑顔を思い出すたび

彼の命を感じるたび

その大きさを感じるたび

僕の心にその大きさと丁度同じだけの重力が働き

足元から地球の中心に埋め込まれていく

沈み込んでいく僕が見上げる曇り空

柔らかな雨がほほに降りしきる

地面に埋め込まれながら

安らぎが訪れるまで

僕が完全に地面に埋まるまでの僅かな時間を思う

静かに僕の心にも雨が降り始める

今年の桜に柔らかな水滴が降りしきる

ただ音も無く降りしきる

つぼみをつけた桜に幾つも降りしきる

ただ音も無く降りしきる

見えるはずの無い曇り空の星

ただ音も無く降りしきる

ただ音も無く降りしきる

投稿:by ドクターレポリス 午後 05時12分 in 03.絵/詩/俳句/芸術
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2006年3月 1日 (水)

亡き魂への鎮魂歌

海凍る 漆黒夜に道 見失い 

 心にしずむ 亡き魂や 

プラチナの 凍星となり 明日照らす 
  (大和田優仁)

昨日、大切な人を2人失いました。

東京医科歯科大学の時代から、「先生が宮使え終わったら手伝うよ」とおっしゃってくださっていた公認会計士の患者さん。

10年近い御付き合いの中で、いろいろな事をお話しました。

道に迷ったとき、いろいろな相談を聞いてくれました。

最後の最後までお話できたことだけがせめてもです。

「君がモタモタしてるから、間に合わなくなっちゃったじゃないか。

最期に子供のように私はしかられてしまいました。

「僕の方が辛抱できなくて申し訳ない。」彼はつぶやきました。

私が間に合わなかったのです。すみません。 私は答えました。

ただボーっと、夕陽を並んでみていることしかできませんでした。

御見舞いの帰り際に見た夕陽に立つ冬芒(ふゆすすき)が忘れられません。

もう、御ひと方は、青山病院を立て直し、別な病院を立て直すために異動され、志半ばで倒れた院長先生です。

その事実を知らなくて、無邪気にその病院に遊びに行ってお話を伺いたいなどと思っていました。

昨日、放射線科の先生から昨年暮れに亡くなられた事を告げられました。

私が単身青山病院に渡り、いろいろな患者さんの対応や、地域連携に忙殺されてもその院長先生が応援してくれたから、正しい道を示してくれたから、がんばれたのでした。

彼は過労から吐血しても、病で片肺を失っても職員に一度もその話をした事がありませんでした。

そして、職員たちをねぎらい続けました。
私も何も知らなかった。

昨年初頭、ばったりとお会いしたときの寂しそうな表情はそれだったのかと、今やっと解りました。

くだらない事なんて放っておいて、きちんとゆっくり話せばよかった。

鈍感すぎました。

何度も何度もくじけそうになる私の話を、じっと身じろぎせず聞いてくださいました。

「やりたいように君らしくがんばれば大丈夫。」

いつもお話の最後はそう締めくくられていました。

非効率的な組織の中で、どんなに救われた事か。

もう、御二方とは二度とお話できません。

彼らの魂は、私の心の中に静かに沈んでいきました。
そして、きちんとした場所にしまわれました。

荒波を前にして、漆黒の闇に飲み込まれて道を失いそうになっても、彼らの魂が冬の星、シリウスのようなプラチナの光となり、導いてくれると信じています。

今日、彼らの鎮魂歌を歌いました。

涙する心を抑え、在宅医療の論文を仕上げて、先ほど厚労省の担当の方にメールを送りました。

私の魂に埋め込まれた、彼らの意思を大切に、より良い医療のために尽くしていこうと思っています。

でも、埋め合わせる事ができないぐらい寂しい。

もう数年で幾つかの約束が果たせたのに、悔しいです。
本当に私は、モタついている。

申し訳ありません。

投稿:by ドクターレポリス 午後 12時17分 in 03.絵/詩/俳句/芸術
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2006年2月28日 (火)

俳句

私は絵や詩を書いてきましたが、小さな詩としての俳句も昨年度から本格的に開始しました。

俳句は少しシニアっぽい感じがしていたのですが、やってみると奥が深いものです。

季語を学ぶだけでも、日本の四季の豊かさや先人の感性の鋭さに驚かされます。

今日、愛読の週刊アスキーを読んでいたら、俳句が取り上げられていました。

読者層を考えると、どう考えてもシニアではないはずです。

俳句の裾野が広がってきているのかもしれません。

私が師事しているのは、『あした』の宇咲冬男先生ですが、彼の元に来月、ヨーロッパ俳句会議の一行が記念石碑を建てるために来日します。

俳句にご興味ある方は連絡してみるとよいかもしれません。

本拠地は埼玉ですが、日本全国から俳人が集まっています。

また、ドイツの俳句の達人たちにお会いできると思うと、今から楽しみです。

雪解けて 雫プリズム 陽の光 (大和田優仁)

投稿:by ドクターレポリス 午前 09時15分 in 03.絵/詩/俳句/芸術
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2006年2月13日 (月)

銀河鉄道の夜

宮沢賢治が銀河鉄道の夜を描く場所となった、水沢観測所の保存募金が始まりました。

また、銀河鉄道の夜を読み、その透明さに打たれながら、心が少し透明になりました。

もちろん、酒は透明な焼酎とゆっくり凍らせた氷です。

割れるたびに銀河の音がします。

観測所に行きたい。

カンパネルラのいる漆黒の宇宙を見てみたい。

今日のような、真っ白な月や星を見たい。

銀河を見て見たい。

保存のために全力を尽くします。

投稿:by ドクターレポリス 午後 11時02分 in 03.絵/詩/俳句/芸術
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2005年12月 9日 (金)

しずかな美しい文章

月魚 という小説があります。

4043736029 月魚
三浦 しをん

角川書店  2004-05
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静かな筆致で書かれた文章です。

私は神田の古本屋や、古本の匂いが好きなので、この本はストライクといった感じです。
久しぶりに、静かな良い本に出会った感じがします。

最近のベストセラーと呼ばれるものは、マーケティングの上にかかれたものも多く、また、アガリスク本のように虚構の上の商業目的のものも多い時勢です。

私はそのような喧騒が苦手なので、この本は一時の静けさをもたらしてくれました。

物語にサスペンスも無く、なぞも無く、お涙頂戴も無く、淡々と美しい物語が進んでいくだけです。

そして、本の中に静かな世界を完結させている。

本を閉じた後も、主人公のマシキとセナガキ君たちがそこに閉じ込められているような感じがします。

また開くと、彼らの古書店『無窮堂』が立ち上ってきます。

閉じるとまた本にしまえる。
開くと鳴るオルゴールのような感じです。

すべてを終え、二人で振り返った池の上に月の光を受けて輝いた魚の美しさ。

どこか、宮沢賢治の世界を彷彿とさせる雰囲気に、ひと時酔わせてもらいました。

世の中には非常にうるさいコマーシャルがあふれています。

冬の明るい乾いた日差しの中で、公園でこの本を読むのが良いかも知れません。

先日、10年ぐらい前のベストセラー作家さんのその当時の流行を追ったと思われる本を購入しましたが、内容が鼻についてしまい、とても読めたものではありませんでした。

時流の変化に色あせない美しさを紡ぎだしていくということの大切さを考えています。

日本の小説はよいです。

投稿:by ドクターレポリス 午後 03時58分 in 03.絵/詩/俳句/芸術
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2005年11月17日 (木)

冬の俳句

冬の俳句を今日、完成させ、投稿予定です。
気に入った句をひとつ。
あしたの会の主宰様に添削していただいたものです。うれしい。

とび色の映える君の瞳(め)や冬の夕

これは、国立がんセンター柏の仲間とVERDEでお会いした方のことを詠んだものです。

囲まれた緑の中のとび色の瞳に夕日が入り込み、美しかった。
話し方も静かな話し方で、静かに流れていたイタリアンアリアに溶け込むようでした。

20年以上前の若かりし日のことを詠んだこの句もお気に入りの一つです。
北斗七星だと彼女が指差していたのは、オリオン座でした。
そんなところも愛しく思えました。女性は得です。

寒北斗 ゆびで未来を指す君よ

いずれも主宰が磨き、ダイアモンドの輝きを手に入れました。

最初、私は、彼女が吐く冬の夜空にのぼる白い息の色を覚えていたので、

寒北斗 ゆびで宇宙(そら)さす君の息

としていたのですが、はるかに広がりが生まれています。
さすがプロ。
すばらしい。

でも、
人は弱い存在です。
おもちゃ箱にいろいろ詰め込んで、たぶんもう開けることの無い箱でも重ねていってしまう。
捨てられないで重ねていってしまう。
重ねていることを忘れて、実質上忘れているのと同じなのに、
捨てて何もなくなってしまうこと自体が恐くて、
捨てるという行動自体が恐くて、眼をそらしてしまいます。

とっくに、もうだれもそこにはいません。
だから捨てなくてはいけないものもある。

来年の夏、暑い砂浜から、海に投げ入れることにしました。

仲間達とビールを飲んで、砂浜でおっかけっこをしながら捨てたいものです。

何も考えず、砂浜で鬼ごっこをする。
ひたすら走る。
ひたすら笑う。
ひたすら逃げる。
ひたすら転げまわる。

そのためにも、この冬を、この数年をひたむきに生きていこうと思っています。

投稿:by ドクターレポリス 午後 10時44分 in 03.絵/詩/俳句/芸術
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2005年11月13日 (日)

アリクイはアリを食べる

アリクイとアリという歌があります。

NHKなんでもQ 歌のアルバム
B00005EQAP テレビ主題歌 TVサントラ 堀井勝美

おすすめ平均
starsシュールでハイソ…
stars生物学の未来を担う子ども達のためのCD
stars子供も大人も巻き込む、不思議な世界
stars0歳時でも大好きです
starsノリノリです。

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この詩が奥深い。

やっと、CDを見つけました。
ボサノバ風の柔らかな曲にこんな詩が付くのです!

アリクイはアリを食べる かたっぱしからアリを食べる
千万匹もっと食べる
だけどアリクイが死んだら アリクイをアリが食べる
キミはボクの ボクはキミの グリコーゲン

アリクイはアリを食べる アリクイ食べたアリを食べる
アリクイをアリも食べる アリ食べたアリクイも食べる

つまりアリはアリを食べて 魂もらったといえる
巡り巡り そうもいえる  医食同源!
(アリとアリクイ: 詩 里乃塚玲央)


こんなすばらしい詩の曲、CDがやっと見つかってうれしいです。アマゾン、ありがとう。

その他にも、『おしえてティラノサウルス』には、“何度抜けても生える強い歯”
『飛べ飛べコウモリ』には“エコーロケーションシステム”
『キリンのキリコはねむれない』には“自分だけが頼りなの キリンのキリコは不眠症”

といった、科学的検証に基づいた歌詞がちりばめられ、すばらしいアルバムです。

ティラノサウルスの歯についてはこちらにエコーロケーションシステムについても記載があります。
草食動物は、肉食獣からの襲撃に備えるため、短い時間の睡眠を繰り返していることが知られています。
それをこんな風にすばらしい曲にしていくことが可能なんて・・・

びっくりです。

今の子供たちは恵まれています。

曲も詩もプロのロッカーや詩人さん、歌い手さんもプロだそうです。

子供たちが、学校の帰りに、レーダーみたいなエコーロケーションシステム・・・とか、キミはボクのボクはキミの賞味期限・・・(食物連鎖)なんて歌うなんて、すばらしいことです。

そのうち、インフルエンザウイルスの遺伝子連続変異についてなんて内容も歌になったりして。すごい国だなあ日本は。

それに比べて大人の歌にすばらしいものが少なくなっています。
使い捨てで無い、良い物を見分けていくことにしましょう。

投稿:by ドクターレポリス 午後 09時26分 in 03.絵/詩/俳句/芸術
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2005年11月 3日 (木)

俳句 再始動!

久しぶりに句を詠みました。

本当は、毎月修練を積まなくてはならなかったのですが、本の出版とクリニックの開業が重なり、どうしても余裕がなくなってしまいました。

今日、何句か詠んで見て、俳句はいいなあと思いました。

ヨーロッパ俳句会議に行ったときの欧州の方の俳句への感激というものをもう一度かみ締めました。

小さな結晶に世界を閉じ込める作業。

小さな結晶を読んだ人の頭に世界が再現されるすばらしさ。


良い俳句詠みになれるよう修練を再開することにしました。

秋空の下で、落ち葉を踏みしめたときに立ち上る香りには、人を詩の世界へといざなう力があります。

京都でも感じたこの感触。

俳句、再始動です。

山霧が あいまいにする わが形

これが夏、私がマッターホルンで詠んだ一つの句です。
冬は少し恋の句を読んで修練を積みます。

投稿:by ドクターレポリス 午後 09時20分 in 03.絵/詩/俳句/芸術
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2005年10月31日 (月)

邂逅の日

今日はさまざまな再会の日となりました。

ひとつは谷川俊太郎さんの詩。

ひとつは野町和嘉さんの写真。

ひとつはなかなか忙しくてお会いできないすばらしい友人からの酒。

こういう不思議な日もあるということに感動しています。

山の上ホテルで行われた石垣りんさんのお別れ会。

その弔辞として読まれた谷川俊太郎さんの詩。
その時、私は記憶の限りを尽くして覚えようと思っていました。

その詩が『ちくま』という雑誌に掲載されていると、頭痛の本を出版してくださった出版社からファックスが入ったのです。

何度も会ったのに
優しい言葉をかけて貰ったのに 石垣さん
私は本当のあなたに会ったことがなかった ・・・

すばらしい、珠玉の煌きです。透明感。
活字で読むこと、復活することなど思っていなかった。
編集者さんがブログを読んで送ってくださったのです。
山の上ホテルの赤いじゅうたん、谷川さんのすっきりした手のぬくもり・・・
すべてが蘇りました。
そして、ファックスを何度も読み返し、人の出会いに涙しました。

午後、週刊誌を買ったところ、恵比寿の写真展でものすごく感激した展覧会だった、野町さんの写真を拝見し、一見して釘づけになりました。

『あれだ!』

ひょんなことでご紹介され、うかがい、偶然にもサインしていただき、握手することができました。大きな優しいお兄さんという感じの方でした。

どんなつらくても巡礼する人々。
世界中をまわり、撮影されているのです。その画像の美しさは、見たことのない美しさだったのです。
人の無垢の営みをこんな風に透明に美しく撮影することは奇跡といえるでしょう。

そして、出版されたことを知りました。

410402502X 地球巡礼
野町 和嘉

新潮社  2005-10-22
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すばらしい。

帰宅すると、尊敬する友人NaBさんからお酒が届いていました。
北海道でつくられている吟風というお米を使った、風のささやきというお酒でした。

さわやかな風のような日本酒。

忙しくてなかなか会えないNaBさんが傍にいるようで、ふと久しぶりに男同士、再会した気がしました。

仕事のうえでは、つらい事も続いています。

でも、今日はこうした奇跡的な再会に何度も出会うことができて、本当に良かったです。
人は助け合いながら生きている。

明日は元気になって、他の人に喜んでもらえるお仕事をしましょう。

不思議な一日でした。
へたった心に染み渡る、本当に感謝すべきものでした。

私の著書がウエブでプレゼントされているといううれしいお知らせも入りました。
あらためて、こうやって並んでみると、アストラカンの今風のデザインのすばらしさ、切れ味が光ります。
どうぞ、ご希望の方は応募してみてください。
当選したら、洗いざらしのリネンを紙で再現した手触りをなぜなぜして確かめてみてください。よろしくお願い申し上げます。

投稿:by ドクターレポリス 午後 10時49分 in 03.絵/詩/俳句/芸術
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2005年10月23日 (日)

シグマーポルケとキアロスクーロ(Chiaroscuro)

秋は美術館の季節です。

新水社の編集長さんからいただいたチケットをもとに絵を久しぶりに見に行きました。

シグマーポルケ展です。


前日、拍で夜まで勉強会を行い、当日診療を終えてからでしかも風邪気味で死にそうなのですが、本日見なければ、来週の予定をみると絶対に見に行けない。

000_13上野の森美術館。
上野なので、松戸から快速で20分ほどです。近い。
金色でアリスが描かれていて、さらに切り取るところがドットできれいなチケットです。

公園口を下りて左側、動物園に行かずに左に行く道をたどります。
000_14
見えてきました。すごくきれい。建物と看板の形、大きさ。
美術館はほんとに良いところです。

000_12
入り口はバンブーな感じでセンスとてもいいです。
上野の森美術館は恥ずかしながら初めてでした。

やはり、良い絵はいいです。
抽象画といっても、簡素な美しさと清冽な感じはすばらしい。
紫の夢、婦人のストールといった表現の難しいものを、マチエールと色彩の組み合わせで表現していらっしゃいました。

数字の魔方陣もきれいな絵です。

凡人にはできない作業。
ゆっくり、こういった宝石のような絵画を見る時間は幸せなひと時です。

多くの方々がいらしていました。
隣を見ると、絵画のように美しい人がたたずんでいる。
口ひげを蓄えた紳士が奥様と話をされている。
皆さんゆったり、会話を楽しみながら、絵を見ている。

昔だったら、少し話したら「しー」とか言われて疲れました。
今は、西欧の美術館と同じ雰囲気です。

美術館はほんとにいいです。
この時間の流れ方がいい。
人の命を超えてこれらの作品は語り継がれるのです。

あまり美術館を見る時間が無いので、次は国立西洋美術館のキアロスクーロに行きました。

次は国立西洋美術館のキアロスクーロ展です。

000_15キアロスクーロ、Chiaroscuroは陰影という意味で、さまざまなブロックを組み合わせた、1500年ごろの版画の意味だそうです。

この看板に掲げられている絵がずっと気になっていて、目の前に看板を拝見したとたん、「絶対に見たい!」と思いました。

発熱、少し悪化していましたが、がんばって見に行きました。
まずは、ホップ(生薬?)による解熱を期待し、生を500ml。
後は野となれ山となれです。

000_10
特設展の地下に降りた入り口のところです。
期待が高まります。

000_9
ふと左側を見るときれいな垂れ幕が。
こんなところにまで、美しさの工夫がなされています。

000_8その下から空を仰いだところです。
交互に並ぶ幾何学的な建築。
緑の配置も完璧です。絵を入れる入れ物自体がすでに美しい。

内容は本当にすばらしいものでした。
多色刷りの実際を体験できるスタンプも用意され、すばらしいの一言です。

000_4入り口のロダンの地獄門。
すばらしい本物が、この美術館には常設展にも展示されています。

高校生のときにも
浪人生のときにも
研修医のときにも
医科歯科大学の教官ときにも何回も独りで見に来ました。
耐震工事後の夜のライトアップ像は初めてです。美しい(そればっかりですが)。

耐震構造については、別館の地下一階に詳しい様子が示されており、なるほど と思いました。

地獄門は原型は石膏で、実際のブロンズは世界に九つあるのですね。知りませんでした。

落ち着く美術館です。

000_6夜になり、看板も美しくライトアップされています。
木版画なのにこの立体感。
たとえポスターでもその意味がわかります。キアロスクーロ。

000_5
次は博物館に行きたいです。
何十年かぶりにフーコーの振り子や、大きな鯨に会いたい。

日本はほんとに良い国です。こういった森の中の宝のような文化がある。

来週、また全力で走り続ける栄養をもらえた気がしました。

拍で高血圧の最先端の会議をお聞きした翌日は、在宅医療の現場での問題を北千住で話し合います。この在宅医療の現在の状況は、厚生労働省の報告のための大きなエンジンとなるでしょう。

週末は茨城での講演会がありますが、ほとんど準備は終わりました。
脊髄小脳変性症の本の原稿が当面の大きな山です。

国際頭痛学会の発表内容、副鼻腔炎、EPAの論文も急がなくては。

一度、全く違う美しさに触れると、また充電されます。

上野の森は創造力を高めてくれる森です。
動物園ものんびり見たいものです。

投稿:by ドクターレポリス 午後 08時56分 in 03.絵/詩/俳句/芸術
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2005年10月14日 (金)

万華鏡の中里先生が講師に!

そごう千葉店で、中里先生が万華鏡の講師をされます。

中里先生は、ステンドグラスの作家さんでもあり、美しいガラス工芸と万華鏡を組み合わせた独自の世界を切り開いていっております。

いちど、自分で作ると、ミラーの屈折やさまざまな仕組みを知ることにつながります。

さらにその美しさに心打たれます。

お近くの方、どうぞご参加ください!

そごう千葉店はこちら

投稿:by ドクターレポリス 午後 05時08分 in 03.絵/詩/俳句/芸術
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2005年9月16日 (金)

万華鏡作家・中里さんアメリカより凱旋

懇意にさせて頂いている万華鏡作家、中里先生より凱旋報告がありました。

万華鏡は美しい。

ガラスを通したメカニカルな光の芸術です。

中里先生は、アメリカの大きなコンペティションに入賞され
アメリカに授賞式にいらっしゃっていました。

nakazato4R前から二段め、左から二人目が中里先生。

今回の展覧会には、アメリカ、ドイツ、イギリス、スイス、
日本からの出展があったそうです。


    
「9月8日の午後7時からメリーランド州のロックビルにあるStrathmore
Holl Arts Center で
Opening reception 行われました。
ホールは二階建てで、それぞれ趣のある部屋ごとに作品が展示されました。
例えば暖炉のふちの上に万華鏡を置いたりとか。万華鏡以外にも、
曼荼羅イメージのキルトなどもあり、シャンデリアのある部屋
に映えていました。
とのことです。

nakazato1R

アメリカでは、万華鏡の層が厚く、芸術としてしっかり
根付いているそうです。


なんと、中里さんはその後、アメリカの万華鏡の偉大な作家であり、
コレクターであるコージー・ベーカーさんのブランチに招待されました!
 
Kaleidorama
0960893032 Cozy Baker


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nakazato2R

床の上の巨大な万華鏡。覗いてみたい。
窓にも小さな万華鏡が。


  
nakazato3R

なんて綺麗な部屋なのでしょう。
中里先生、おめでとう!!



ベーカーさんの著作「KALEIDOSCOPES」の本の中でしか見られなかった
万華鏡を直接手にして見ることができるなんて、中里先生偉い!

来年、アルバカーキに行かれるそうです。

僕も休暇とってお供します!!(お許しが出たら)
また、ご指導お願いします。

あたらしい自分の万華鏡を見ながら、また詩をかきたいなあ

投稿:by ドクターレポリス 午後 01時33分 in 03.絵/詩/俳句/芸術
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2005年9月 6日 (火)

万華鏡

万華鏡は美しい装置です。光と装置の呼応により、無限の絵を見ることができます。

私は、以前、プロの中里保子さんに教わり、自分で作ったことがあります。無謀にもギャラリーに飾ってもらいました。

2年前の夏の日、すんだ海の白い砂浜に打ち上げられた、いろいろなガラスを
拾いました。ガラスを太陽に透かせて、光の加減を見ながら拾っていきました。

そのガラスを工房で一つずつ溶かして、閉じこめた万華鏡です。

大正時代の本に、万華鏡を添えて時間を閉じこめたことを伝えました。

今もイライラしたときには、ベランダで横になりながら、青空と僕を隔てる万華鏡の中をゆっくり落ちていく海のガラスのかけらをずっと眺めています。

なんと素晴らしいことに、彼女の作品がブリュースターという権威あるコンテストで、二点も入賞されました!!

Kaleidoscope Reflections: 20 Year Anniversary
      September 8 - October 15, 2005
      Strathmore Hall Arts Center
      10701 Rockville Pike
      North Bethesda, MD 20852
http://www.brewstersociety.com/

中里さんは、愛知万博のパビリオン、巨大万華鏡の製作にも携わっており、快進撃をつづけています。

この巨大万華鏡は藤井フミヤさんがプロデュースしたことでも有名です。

数日後に授賞式のために渡米されるのですが、環境が整っていたら、現地の写真を送ってもらえることになっています。届きましたら、掲載する予定です。

今度、大和田医院に勤務先が変更になると、中里さんの工房の近くになるので、また一緒に楽しく万華鏡を作れるのではないかと思っています。

ガラス細工は非常に面白くて、固体が液体に変わる瞬間が素晴らしいです。

また、秋や冬にガラスを拾いに海に行こうと思います。

長い旅をしたガラスのかけらには海の音や潮のにおいなど、何か命が宿っている気がするのです。

投稿:by ドクターレポリス 午前 09時11分 in 03.絵/詩/俳句/芸術
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2005年9月 4日 (日)

谷川俊太郎さんと詩

私は、詩もときどき書くようになりました。
きっかけは、患者さんを看取ったときに浮かんだ言葉をつづった詩が、谷川俊太郎さんのコンクールに入賞したことです。

患者さんを病院からお見送りした朝、丸善書店に行きました。
朝でしたので、朝の様子を写したきれいな写真集をふと手にしました。

4752002779 あさ/朝
谷川 俊太郎 吉村 和敏

アリス館  2004-07
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その本からハラリと招待状が落ちたのです。

わたくしはその朝、前夜、必死に蘇生につとめた患者さんの事や戦場のようだった病室の様子を思い出していました。翌朝からは非番でしたが、お見送りまで数時間、病院にとどまる事にしました。

病院の中庭には大きなシイの木があって、私はそこで物思いにふけることが好きでした。

「そういえば、このシイの木を写真に撮ったこと無かったなあ」と思い、医療記録用のカメラで数枚撮影しました。

私は、お見送りした後、谷川俊太郎さんの本、あさ、を買い、家に帰りました。
なにか、無性に詩を初めて書きたくなって、短い言葉をつなげているうちに、詩らしい物ができました。

詩を書き終わり、 あさ をパラパラよんでいると、パラリとチラシが落ちました。
そこには、「朝の詩と写真のコンクール」と書いてありました。

何という偶然!!
さっき、朝の写真をとり、初めて詩を書いたところだったのです。

谷川俊太郎さんとは、山の上ホテルでの石垣りんさんのお別れ会で握手していただいた尊敬する詩人さんです!
颯爽とした、軽快な足取りのすばらしい方でした。

お別れ会での、「僕は君とても仲が良かった。何でも話し合ってきた。でも、君の本当の姿を僕は知らない・・・なぜなら、いつも君は真実を見通すことができた希有な力の持ち主だった。でも現世ではその真実を語ることができなかったからだ・・・」(記憶なので正確ではありません。)
で始まるものすごくかっこいいそして、心にしみいる詩を思い出していました。
男性が女性に読む弔辞では今でも、世界一だと思っています。

人が人をいたわるという真実を、的確な簡潔な言葉でつづることができるという、詩の力を信じた瞬間でした。

なにか、引き寄せられる力を感じ、私はカメラの写真を印刷し、詩をまとめ応募用紙のシールを貼り、お送りいたしました。

選者である、谷川俊太郎さんに、すばらしい弔辞の詩を朗読して頂いたお礼を申し上げるような、また、ご挨拶のお手紙を書くような気持ちでした。

多忙な毎日を過ごしていたある日、出版社さんから書き留めが届きました。

contestasayuu

 

 

 

なんと入選してしまったのです!
それから、私は少しずつ、詩を書くようになりました。
また、俳句にも誘われ、楽しむようになりました。

詩を読む事は好きでしたが、
詩や俳句には大きな力が備わっていることを私に教えてくださったのは、谷川俊太郎さんです。

 

またお会いする時には、きちんとお礼を言いたいと思っています。

投稿:by ドクターレポリス 午後 02時15分 in 03.絵/詩/俳句/芸術
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2005年8月29日 (月)

葉っぱのフレディ

kidM

 今日は、五反田のゆうぽーとホールに葉っぱのフレディの劇を見に行ってきました。


フジテレビを代表するアナウンサー黒岩祐治さんや日野原先生のご尽力の成果でもあります。ご紹介をうけました。


子供達がかわいらしく一生懸命演技している劇に少し、ホロリとさせられました。
もともと涙もろいのですが。

きちんと、フレディの絵本を読んだことがなかったので、とても感激しました。

日野原先生が楽しそうに踊られていて、最後にまた感動いたしました。

葉っぱのフレディ―いのちの旅
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star生きることの意味。
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「質の高い人生とはなんだろう」と、劇を見ながら考えていました。

物語は、命の再生と輪のお話なのですが、生きている短い時間の間、素直に、元気に生き生きと暮らしていく必要性を訴えかける物でした。

沢山の物を集めたり、お金を集めたり、物質的な物があふれても、人の心は豊かにはならないという当たり前のことに、もう一度気づかせてくれる物でした。

今、子供のための絵本に全勢力を傾けており、このような劇をこのタイミングで観ることができたのは本当に良かったと思っております。

その後、せっかく懇意にさせていただいているフジテレビアナウンサーの方にイタリアンレストランの懇親会に呼ばれたのですが、私が少し遅れてしまったため、席を失ってしまったのが唯一とても残念でした。

タイミング悪くて、本当に残念!
ご紹介頂いたKUROさんにもご心労をかけてしまいました。

申し訳ありませんでした。

でも、このような機会は良い友人がいなくては訪れません。このブログも大切な友人の方がいろいろご苦労頂き始められた物です。

私は、葉っぱがお互いを思いやりながらひとひらずつ落ちていったように、人生の最後の時まで、大切な友人を心から慈しみながら一歩ずつ歩んでいきたいと思いました。
 
新生ブログの一番最初の文章がこのような感動をいただいた日から始められることになり、本当に良かったと感謝しております。

投稿:by ドクターレポリス 午後 11時43分 in 03.絵/詩/俳句/芸術
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