RNAによる遺伝子治療
以前、遺伝子の分野の常識は明日の非常識と呼ばれるくらい、進歩の早いものであるとお話ししました。
(参照-無駄なものはない)
わたくし達の研究室でも、Y先生がRNAを用いて難病の治療ができないかと研究を続け、大きな成果を上げています。
RNAによる治療の画期的な報告がありました。
多比良 和誠(Kazunari Taira) 東京大学大学院工学系研究科化学生命工学専攻教授
のご説明は分かりやすい。
すごい時代に突入しました。
化学物質でない、治療薬が誕生しようとしているのです。
あたらしいパラダイムシフトが起きるでしょう。
この分野は競走が激しく、また、難しいので、多比良先生の本や記事は良く読まさせて頂きました。
ところが、ちょっと心配な記事が・・・
以前、京大で、有名な医学生の方の論文がすべて嘘だったという報告もありました。
そのために、メタボリックディジーズの大御所の先生が大打撃を受けました。
若者は焦ってしまうと過ちを犯しやすい。
実験はうまくいかないことも多く、思った通りの結果にならないのが9割方です。
私も3年続けた実験が結局実らなかった事があります。
病棟をみおわった後、こつこつと積み上げたデータでした。
お正月に、家族を家に残し、200枚の蛍光写真を撮ったことを覚えています。
巨大なファイルの山と生データだけが残りました。
まれにうまくいく、という感じです。
サイエンスというとクリーンなイメージがありますが、現場は狭くて暑くて臭い事が多いです。
DNAを増やすのに、培地に大腸菌を入れて、増やすのですが私は培地の臭いに最後まで、慣れることができませんでした。
臨床も、基礎(サイエンス)もこうやって、泥臭く世の中は進んでいくのだと思います。
人間の仕業ですから。
「04.栄養運動医療アドバイザー / 医療コラムニスト」カテゴリの記事
- 肩こり体操 / テレワークの合間に(2021.08.13)
- Marshmello in AKIHABARA 2021 0710 / マシュメロに秋葉原で会った日(2021.07.10)
- 「かのまんダイエット 戦い方編」 / 出版おめでとうございます! / チームとなり無から有を生み出す /能力統合(2021.07.04)
- 慢性炎症が健康のカギ / 花みかん巡る季節に病なし(2021.05.03)
- 京角トレーナーさんの正しい道(2021.01.13)
この記事へのコメントは終了しました。
トラックバック
この記事へのトラックバック一覧です: RNAによる遺伝子治療:
» がん細胞RNA干渉で抑制 [てくにかるメモ@あんないおつかれ]
がん細胞「RNA」で増殖抑制 京大グループ、マウス実験で成功 (京都新聞) - 3月11日9時45分更新 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050311-00000004-kyt-l26 http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2005031100020&genre=G1&area=K10 * <ぼうこう...... [続きを読む]
コメント