柏の美しいカフェ・VERDE
本日の午前中の外来で、東京都の職員としてのお勤めは終了です。
また、副業が厳しく制限されているため、金銭が発生しなくとも講演会でお話することもほとんど不可能です。
ですから、どんなに優れた医師でも、医師会以外の会合の講演会の演者にはなれません。
どれだけ、勉強する機会を失ったことか。
申請した会合のほとんどの出席の許可すら下りませんでした。
グループホームの方が神経内科疾患の講義をお願いにいらしたときもだめでした。大手セキュリティ企業経営によるものだから、というのがその理由でした。所長さんの落胆された姿が忘れられません。
もう、今日からそんな心配をしなくて良いのです。
好きなところへ行き、好きなだけ勉強することができる。
沢山の優秀な先生と自由にお話ができる。
エンジンがひとつ止まってもがんばるはやぶさのようになろう。
自由の身の初日、10月1日からシンクタンクから招待された、各界の教授の先生や先端の方が集まる循環型社会の未来についての勉強会に行きます。
もう誰にも制限されない。
PHSを返却し、ロッカーの鍵を返しました。うれしい。
これで自由の身です。
ポケベルもPHSも無い医師生活は初めてです。
「もう、病院から呼ばれることは無いんだなあ。」
たとえ夜中でも朝でもトイレの中でもお風呂の中でもプールサイドでも、14年間いつでも呼ばれていたので、不思議な気持ち。
午後は、残りの荷物をつめて、新松戸の病院へ車で移動です。
高速道路から見たアサヒビールの建物。
左側は隅田川です。
今日は涼しくて、晴れていて、とてもいい気分です。
少し時間があったので、国立がんセンター柏に勤める友人に連絡しました。
お互い、短い時間しかなかったけれど、お茶ができました。
柏の美しいカフェ、VERDEに行きました。
VERDE は緑という名前ですが、まさに森に囲まれたすばらしいところでした。
福島県立医大美術部もサークルヴェールという名前だったので、懐かしさいっぱい。
オーナーさんに写真取る許可を得ました。
中に入ったとたんにすでにため息です。
美しい。
静かに、クラシカルなイタリアンアリアが流れています。
完璧。
どの席にしようか悩みます。
お店の方は、
「どちらにかけてもいいですよ」とおっしゃいます。
人数いるので、こっちにしようかな。
ケーキセットお願いしました。
コーヒーもすごくおいしい!
中庭が森になっていて、水が流れています。
水の音とアリアが重なる。
囲まれた空間。
郊外の静かなところでしか実現できないすばらしい空間です。
千葉県もいいところだなあ。
中庭のテーブルの近影。
とってもきれい。
ちょうど夕方の時間でした。
友人のお連れの女性の方の横顔に夕陽が落ちていました。
とび色の瞳の虹彩に透明な角膜の影が落ちていました。
時々ゆれる夕陽のオレンジに溶ける髪。
遠くを見る瞳。
横顔。
年齢に応じた美しさを女性は身にまとう。
女性の美しさは宝です。
友人にはもったいない。
友人とのお話に夢中で、お名前聞けなかったなあ。ちょっと残念。
友人とは、昔の忙しかった時の話をずいぶんしました。
昔話は人のこころをよみがえらせます。
時間を巻き戻す。
がん患者さんの話もしました。
みんな生きていることの喜びを、再会できた喜びを味わいました。
有限の人生。
一時間しか話できなかったけれど、満ち足りた気持ちになりました。
このVERDEを紹介してくれて、ありがとう!
近所になるので、またお茶しましょう。
いつまでいても良いし、途中席を移動しても良いとの事でした。
「早く帰られるとかえって心配なんですよね。」とおっしゃいます。
不思議な場所。
敷地の中の本屋さんもかわいかったです。
頭痛の本や、絵本がでたら、謹呈しましょう。
自分の手に自分の時間を取り戻し、生きる自由を手に入れた一日。
そして、
命の大切さを知った一日でした。
そして、女性の美しさにため息をついた一日でした。
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