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2005年10月 5日 (水)

政策科学研究所のフォーラム

10月1日、2日と政策科学研究所(Institute for policy science: IPS)のフォーラム出席のため、伊豆にある日本ユニシス 伊豆エグゼグティブセンターに行ってきました。

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SN310290フラットな美しい建築。



山の上にあるセンターで、海を見晴らすことができて、美しかったです。

晴れた空を映す伊豆の海。
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その風景を余すところなく切り取る、総ガラス張りのフロア。


         

中に入っていてお食事をサーブしてくれたのは、レストランアラスカさんでした。
初めて、いただいたのですが、とてもおいしかったです。

総勢35人ぐらいの、各界を代表する方々の最先端のお話をうかがうことができました。

滑り込みで公務員を辞めていたので、招聘を受けることができました。

自由がなければ大きく育つことはできません。
よかった。

SN310298ユニシスさんの歴史も勉強できました。

頭脳集団にインスパイアされた2日間でした。


そのときにはまだ、まったく非医療的な会議に出席することになり緊張の真っ最中。

石川雅紀神戸大学教授など、今後の人生を大きく変えるだろうたくさんの人々にお会いすることになるなど、予想していませんでした。

神戸は本当によいところです。

初日は、生活研究所の生活定点観測からみた、今後の日本の動向についてでした。
SN310294

SN310295会議室も近代的。ウルトラセブンに出てくる感じ。

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飾られている絵も美しい。

SN310302これまで、近代日本が誕生し、消費社会が出現。いろいろなものをたくさん消費する日本になって行きました。

ところがバブルがはじけ、大きな変革期がきます。
それが1998年の変異点です。

20台から70台までの全ての層で、いくつもの項目が1998年に大きく変貌を遂げました。その年に、日本人の意識や消費傾向は明らかに変貌を遂げたことが、確かなデータとともに示されました。

なるほど。

そして、新たな日本が生まれ、現在さらにそれが進化している。
そうであれば、次、私たちはどこへ行くのか。
どこに日本は向かっているのか。

明治維新から15年周期で「変革」ー「飛躍」ー「成長」というサイクルで変化を遂げてきた、日本の大きなうねりのデータとともに、今後の日本の行く方向をみんなでディスカッションしました。

1998年はまさに、この15年周期の中の、変革の時期に当たっているのです。
消費者はただ大量に消費する存在から、自分の目で確かなものを選ぶ「賢力」を身につけたのです。
そういった、社会の変化に対応できていくものだけが生き延びていき、伸びていく。
アサザ基金の飯島さん「そのころから私どもは大変にやりやすくなった」とおっしゃっていました。

いま、そういったことを理解しているシステムにおいては、飛躍の兆しが見えるというのがこのセッションの総括でした。

「どうにも、そう感じられないなあ」という意見もいくつか寄せられました。
私は、自分の周りにおきていることを考えると、飛躍の兆しはあるのではないかと思っています。

医療においては、これまで、MRIやCT、大型の手術器具など、大幅なインフラをすることに大変な資力が投入されてきました。
また、大学病院、大病院の有名な先生が権力や人事権を握り、また、医療行為の過程もブラックボックスとなっていました。

いま、どうなっているでしょう。

研修医の先生は自分で自分の好きな研修先を決められるようになりました。

患者さんたちは、インターネットを駆使し、本当の意味での「名医」と呼ばれる医師を探すようになりました。

私は医療界でおきている、このような変化についてお話申し上げました。

「自分で能動的に適切なものを選ぶ」という姿勢が消費者に根付いてきたのです。

生活総合研究所はその消費者の力に「賢力」という名前を与えました。

こういった、インフラといってもいいぐらいの国民の考え方の成熟は変革から飛躍の兆しだと私は考えています。

そうであれば、こういった日本の次世代の国民のニーズにあったクリニックは何か。

私たち医師はそれらに答えて行く必要があります。

その夜ずいぶん遅くまで、みんなでいろいろディスカッションしました。

本当に「賢力」が備わってきたのかどうか とか。

それは、次回。

次のセッションは、浜松NPOの山口裕子先生のN-POCKETの活動についてのセッションでした。

私は、実はNPOの活動というものをあまり理解していませんでした。
今回のフォーラムでの私の一番の成果は、世の中を変革していく良質なNPOの実際の活動を目にし、官主導の国の政策とどうかかわっていくのか ということを実例を通して感じることができたことでした。

N-POCKETの活動は多岐にわたりますが、その中心となるものは、社会で困っている問題を、お手伝いしながら、市民の手で解決していくという点にあります。

実際、社会にはいろいろな問題があるのですが、実は、国や地方自治体に問題を総合的に解決するメソッドもロジックも少ない。

国の行政は縦割りなため、なかなか総合化することができない。

実は、これは、行政を行うためには仕方のないことなのです。
それでは、社会的な問題を総合化し、解決するためには民の力が必要となります。

特に、問題に直結した市民の力。

公的なものを行うのは官だけである。という固定概念を覆すすばらしい発表の連続でした。

そのとおり!

民の力と官の行政がうまく組み合わさってこそ正解があるのです。

NPOはこういった機能をもっていたのか・・・

2日目はまさにこの問題に対する発展的ディスカッションとなりました。
また、インターネットの登場による効率化。

違う世界の人とお会いすると、まったく違うフェーズへジャンプすることができます。

昨日東京の夜景を見下ろしながらお会いしたキャッシュフローのプロの方のお話もそうでした。

帰りに石川教授、NaBさん、学芸大教授の方がたと熱海の海の道を歩きました。
透明な海に、きれいな青い小さな魚が舞っていてとっても美しい。
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きれいな海です。晴れていて空の色とのコントラストがうつくしい。

帰りの電車で食べた熱海の揚げかまぼこ(ホタテが絶品)はおいしかったです。

本当に自分の経験を通した、すばらしいお話をしてくださる方々。
心から感謝いたします。

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