絵本の反響
絵本の後日談をお話いたします。
「こどものおいしゃさん」の絵本はチュニジアで開催された、WSIS( 国連情報サミット)の会場でプレゼンテーションされました。
それは、この絵本の文字の部分が国連内にある、UNLというインターネット翻訳言語システムを用いて翻訳されたためです。
UNLが実用化にむけて着々と進化を続けていると言うこと、本と言う形態をとった初めてのものであると言う事を示すためにチュニジアのチュニスでプレゼンテーションされたのでした。
UNLの内田先生がおっしゃるには、「どの国の人も、この絵本を面白がってみてくれていたんだよ。UNLのプレゼンの一翼を十分担ってくれた。」とのことでした。
「絵もユニバーサルな感じでいいみたいだよ。」というお言葉が本当にうれしかったです。
WSISの意味合いは色々な場面で報告されています。
WSIS自体の意味はこちらで、インターネット大国アメリカとの関係は、こちらで見ることができます。
今年の大きな会議は、2003年のジュネーブに続いて、まとめのような感じでチュニスで開催されたものでした。
そのような晴れ舞台に、「こどものおいしゃさん」がプレゼンされ、多くの外国の方々にご評価いただけた事をとてもうれしく思います。
昨年度、ドイツで第一回ヨーロッパ俳句会議の御手伝いもしてまいりました。
俳句(そのままHAIKU)はヨーロッパではショートポエムのようなものから、きちんと西欧風のHAIKUに進化しつつある現状を実感いたしました。
いけばな(IKEBANA)も同様でした。
フランクフルト総領事さんの前でのドイツ人の方によるIKEBANAのプレゼンテーションはすばらしいものでした。
日本発のユニバーサルな文化の発信をうれしく思ったものです。
私の絵本も、WSISのプレゼンを通して、このようなユニバーサルなものの一端の担った気がして、本当にうれしかったです。
UNLを用いたインターネット絵本の構想も浮かんできています。
瞬時にどの国の言葉にも翻訳される絵本の構想です。
人々の御役に立てるよりよいものを創って行くことに今年も全力を尽くそうと思います。
今の世の中は個人の利潤追求の風土が強すぎるとも思っています。
競争は必要でしょうが、僕はもっとスローな楽しい面も必要だと感じています。
利潤追求のために、音楽も映像も絵も消費されていきます。
消費されるためのこういったものは、長く愛され大切にされていくものは少ない。
一瞬の利益のために作り出されるフェイク。
とても騒がしくおもいます。
変化する必要の無い、良質なもの。
人々が大切に思う、コアになるセンスの良いものは何か。
それをスマートに実現していく必要があります。
「こどものおいしゃさん」のコンセプトはどの国の方にも理解していただけたようでした。
「こういったものは、根気強くゆっくり時間かける必要がありますね。」と、篠原出版新社さんもおっしゃってくださいました。
心強い限りです。
「心の隙間はお金や物ではうめられない。」
バブルな生活の限りを尽くされた方が週刊誌で書かれていました。
そのとおりです。
それを埋めることができるものはお金では交換できません。
彼女の発言はその実験結果だったともいえます。
でも、じつは、それは、お金と関係なく創れるものです。
楽しく人々に幸せをもたらす、前例のない新しい試みを僕は続けていこうと思います。
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- 今日のできごとと予想できない明日のごと(2020.04.14)
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