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2006年4月 3日 (月)

患者さんの気持ち

過労から体調を崩し、救急病院を受診しました。

これが予想外のものでした。

不安な気持ちを抱えていったので、駅前の桜など感じる余裕がありませんでした。

きちんとその救急病院が得意な分野だったという事もあると思うのですが、非常に対応が早かったです。

私が救急外来に伺ったときに、広い救急外来には挿管された患者さんが2人もいました。

それでも、混乱無く物事が進んでいました。

それぞれのベッドの作業が滞りなく並行して進んでいるようです。

比較的元気な私のところにも直ぐ担当の医師がやってきて診察が始まりました。

いろいろな検査が進むのですが、院内の案内の係員の人が少し離れた検査室にご案内してくださいます。

すごいなあ と関心していると、あちらこちらで、院長先生を見かけます。

どうやら、日中から院内をくまなく監査ではなく、実際に働かれているようです。

普通、大きな病院の院長先生は院長室にいて事務作業をしている事が多いと思います。

でも、ここでは 本当にあちらこちらで見かけるのです。

一丸となって前に進む病院というのは、戦列が整っているなあ と関心しました。

検査の枠も十分余裕を持って作られているようです。
技師さんともいろいろなお話をしました。

少しぐらいの救急で、医師があたふたしてしまうという事は無いように、システムが非常に効率化されているようです。

医療サービスは進化しています。

東京のように病院が数多くある地域では、良い病院は生き残りをかけて必死に戦っています。
淘汰されていくのはよい側面をもつかもしれない。

いろいろな問題が整理され、帰宅する途中、強風に耐える桜の花を見ました。

突然、色が付いて見えたように感じました。

私の外来にいらっしゃる患者さんも、いらっしゃるときには病気が重症かもしれないと不安で、桜の花に色が付いていないように感じているのかもしれない と思いました。

病院を受診し、病気自体も軽快し、病院に行ってよかった と感じました。
初めての事です。
中野総合病院も生き返っていた事を思い出しました。

初診でも、保険証があるので、クリニックの近くという事で保険診療で受診できました。

自分の加入しているプライベートの病院にしかかかれないようなら、とても遠くに行かなくてはならなかったでしょう。

小さな非専門医の紹介状が無ければ、専門病院にかかれないなら、もう数日必要だったでしょう。
かかりつけ医の紹介状がいただけないため受診機会が失われるという問題に面している国もあるのです。

私は早めに適切な病院にかかることができて救われました。
仕事に早く復帰できました。

日本の医療システムも捨てたもんじゃないと思いました。

『多少の待ち時間よりも大切なもの』が有ると感じました。

医療システムの効率化。

医療機関受診の機会均等性が保たれている日本。

受診する患者さんの気持ち。

私が無名の新患患者となり、いろいろな事を学んだ一日でした。

ホームページを拝見し、院長先生が『共生』を掲げているのは、私が医療は支えあうものと感じている事と一致していて、こういう奇遇もあるものなのだと思いました。

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