偉大なる哲人
今日、偉大なる哲人にお会いしました。
謙虚に、人々のために一つずつ歩んできたその姿。
初夏の雷が鳴る雨の中、私の人生観が変りました。
雷に打たれた感じです。
人生に杭が打ちこまれるような、衝撃。
人々は、見た目の高級感、価格の高さ、かっこよさ、社会での立場などに振り回されています。
順位付け。
そういったものと無縁の巨人にお会いしたのです。
言を尽くして説明する事は不可能です。
何も語れない。
心に断片的な言葉が浮かぶだけです。
ただ、自分の思想と言葉で人々の間に幸せを生んできた。
最も香り高いスコッチの封を切り、ロックアイスに注ぎました。
心から感謝しています。
これからの生き方を決めるような出会いでした。
おしえてもらった星 ~哲人と重力場~
白い星
大きな星
流れる星
赤い星
瞬く星
小さな星
黄色い星
動かない星
僕らは勝手に星に名前を与えてきた
でも、それはちっぽけな星の上に住む
小さな瞳の窓から眺めた
小さな結論でしかなかった
小さく
またたかない
単純な白い色の
シリウスが
本当はどれだけの大きさか僕らは知らない
大きな月の何倍の大きさを持つか
僕らは知らない
あるいは何千倍も何万倍も明るくて
大きさは半分かもしれない
僕はもっと何も知らない
そこにあるもの
その真実はそこで輝いている
それを定義するものは僕らの法則では無い
そのもの
そこに存在する
それだけの意味
すくっと彼らはそこにたたずむ
そして、その存在自体が
全てに重力場の波紋を広げる
なぜなら存在と質量そのもの自体が
重力を生み
重力場を広げ
空間を変えていくことは証明されているからだ
もっといえば空間自体にエネルギーが存在しているのだ
エネルギーを持つ物質に支えられた空間
その間を渡っていく重力場
僕は何も知らなかった
その時、色も形も姿も
僕らが名づけたものは
全て意味を失う
法則に従った重力レンズは静かにそこにたたずむ
やがて
僕もまた肉体の自由を失い
視力を失い
聴力を失い
記憶力を失い
いろいろなものを失っていく
そして、命を失い灰になる
でも、もう寂しくは無い
存在する事自体で
重力場は存在し
普遍性を有するものは
普遍性をもつ場を有し続けるから
哲人に教わった
人の間の重力レンズの式
Σ(シグマ)で始まる
シンプルな美しい方程式だった
今日の夜からは
小さな星の上の
小さな僕は
小さな瞳で
小さな星を見つめ続けるだろう
本当のシリウスの大きさを感じながら
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