バカラ、Baccaratのグラスに彫刻
夏の光がきれいに射す日に、バカラ(Baccarat)のグラスに気合を入れて彫刻しました。
バカラ パーフェクション ショットグラスと呼ばれるものです。
この種類がグラス自体に何の模様も無く、オリジナルショットグラスを作るには最高です。
バカラのグラスは硬い硝子なので、彫るのには気合が必要です。
なんといっても、高いですし、失敗が許されません。
これまで、大切な方に、様々なものを彫って差し上げてきました。
ダイアモンドヘッドで彫らなくてはならないので中々難しいです。
その中でも、このグラスは会心のできぐあいでとても気に入っています。
美味しいお酒を飲むときに使っているものです。
龍の頭の部分です。なかなかこの首の角度などが決まらず、下書きのチョークで何回も書き直しました。
このグラスには、緑の生い茂る森の中を碧い龍が伸び伸びと飛び回る姿を描きました。
この頭の部分に続き、ぐるっと一周、龍がグラスを取り巻いています。
体のある部分は飲み口に、ある部分は底に懸かっていて、龍がグラスを護っているようにも思えるデザインにしました。
飲み口の部分は薄くて、欠けないように最新の注意が必要です。
また、硝子がとても硬質で、特有の粘り気があるので、気を許すと局面の上でダイアモンドヘッドが滑ってしまいます。
削った粉末はキラキラととても粒のそろった細かい粉になっていきます。
決して、バラバラの粉末にはならず、針のようにもなりません。
これもBaccaratに特有のものです。
沢山の龍のうろこを描き、最後に、龍の眼を入れ終わったときには、うれしいというより、ホッとしました。
最後はチョークを良く洗い流して、外で乾燥させて終了です。
数ヶ月使用していますが、欠けたりせず特に問題が出ていなくてホッとしています。
今日は、シベリアでしか手に入らないというスピリットを頂いたので、それをこのグラスでいただきました。
氷を沢山入れて、スピリット自体も凍らすのが良いと教わりました。
アイディアが浮かび、彫りたい気持ちがわきたち、しかも集中できる時間がないと、Baccaratのグラスは彫れません。
しかも透明度がとても高いので、良い光が射さないと見えない。
また、良い光の射すときを待ちます。
イタリア製の厚めの碧いグラスに彫刻したものもあるので、次はそれをご紹介しましょう。
碧いグラスの絵柄も光に透かしながらアイスティを飲んだりするのにも最高です。
陽の光に生かされていることが良くわかります。
« 徳永進先生/晴れた日の午後に 鳥取 | トップページ | 狭心症 心筋梗塞 »
「11.絵/詩/俳句/芸術」カテゴリの記事
- 青紫陽花あおげば無限の碧空や(2023.06.10)
- 俳句を詠んでおたよりする / 心象を季節に託す日本の心(2022.04.02)
- ワタリドリ目の黒球面に広大無辺の碧き空 /のろのろ道をあるくわれ砂粒わたりどり空たかく /永遠の星運行に従う鳥は空蝉の喧騒しらず海わたる(2022.01.03)
- 虹色のクジラと白い鳥(2021.09.30)
- 慢性炎症が健康のカギ / 花みかん巡る季節に病なし(2021.05.03)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント