野町和嘉さんの『アンデス』展に行こう!/祈りの敬虔さが心を洗う
今、野町和嘉さんの写真展「アンデス」が新宿で開催されています。
野町さんは、様々な国の人々の底流を流れる魂を写してきた方です。
現地に行き、現地の人々と交わり、その真実を焼き付けてきました。
それらの写真には、地球上に生きる人間と言う動物の姿そのものが映し出されています。
哲学者達は、人間の大脳生理学や心理学を倫理的な面の考察を加えて沢山記載してきました。
でも、私には、そこに存在するその人たちの姿そのものに、哲学があるように思います。
まだ忙しくていけていないのですが、絶対に見に行こうと思っています。
ご許可を頂いたので、幾つか、下に私の感動した写真をご紹介いたします。
性的な刺激を牛に与える事で、乳の出を良くするということだそうです。
このように、牛とともに共存し、幸せに暮らして死んでいく。
生とは何か。本質的なものを突きつけられた写真です。
本当に衝撃を受けました。
つぎは、チベット。
何年もかけて、体を投げ出した距離だけ進むという苦行。
かれらはこの祈りの作業そのものが生なのです。
不自由なく暮らしていて都合の良いときだけ祈る ということとは本質的に違う。
そして、先日のメッカ。
ものすごく多くの方々のその行動自体が祈りの渦となっている。
とてもシステマティックに清潔な祈りが行われるよう、インフラも整っている。
黒い直方体と毎年新しく編まれる布の金色の美しさも素晴らしい。
祈りの後、この布は小さく切られて世界中に散るのです。
その渦自体がもつ美しさ。
私達は、このような渦を物理的に作る事はありませんが、眼に見えない美しい渦を日本も持っていれば・・・と考えさせられた写真です。
メッカの上から撮られた写真は世界にも例を見ない美しさでしょう。
写真集を幾度も見返すたびにため息が出ます。
雪の中を祈りのために行進する人々。
舞い降りる雪と人々の列が織り成すアーチ。
絵としての美しさと、映し出される人々の真摯さが共鳴し、極上の緊張感をもった一枚となっています。
あー早く見に行きたいです。
11月中旬まで開催予定です。
数時間でも空きが合ったら、絶対に行きます。
日本では悲しい報道が連日たくさん流れています。
そんな中でも、この世界では人々はどこでも辛い環境の中で一歩ずつ真摯に生きています。
秋の数時間、心洗うために、美しい写真鑑賞も良いものです。
生きるということを慈しむ心が、醸成される喜びを感じる事ができるでしょう。
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