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2006年11月15日 (水)

しぶとく生きてこそ

隠したと思ったら、明らかになったとたんに自殺を計ったという悲しい報道がなされました。

私は、履修不足の問題は事務上の問題なので、解決や妥協可能なので問題は小さい。

それよりも、いじめが無いなんていっている責任者達の隠蔽の方を悲しく思ってきました。

問題から大人たちが眼を背けてどうするのでしょう。

じっとその姿を子供達は見ている、と言う事を書きました。

次は自殺です。

しぶとく生き残って、かっこ悪くても子供達と一緒に解決していくことが大切では無いでしょうか。

私は在宅診療のときに、清潔である事が必要である喘息の患者さんのために一緒におそうじをしました。

おそうじ、というと聞こえはいいかもしれませんが、とんでもない作業でした。

こうして、『かっこ』なんかに気をとられず、目的のために必死に働いてこそ生きる意味があるはずです。

調子悪くなったら、すぐに現場から退場、と言う姿も子供達はじっと見ているはずです。

どんなにかっこ悪くても、生き延びて自分なりに必死に働けばそれでよいのです。

社会は不完全な人間の集まりに過ぎないのですから。

学校の先生はかっこ悪く必死に生き、そこから、尊敬されるべきだと思います。
疲労困憊の中で、唾液や血液、排泄物や怒声にまみれながら現場で疾患と戦う、私達の仕事と良く似ています。

逃げないでがんばって欲しいと思います。

その姿にどんなにか子供達は励まされる事でしょう。
 

隠すことは何も生みません。

例えば看護師さんが、患者さんに良くなって欲しいから、『異常ありません』といって、身体の異常変化を察知する事を止めたらどうなるでしょう。

好ましくない変化であっても、それを察知し、医師を巻き込みチームワークで解決していくから意味があるのです。

死者の山を築きながら、『私達の病棟には、急変する患者さんは0です』などという看護師さんの病棟で誰も治療してもらいたくないでしょう。

『残念ながら、ある程度の数の患者さんが具合悪くなります。でも、その時にでも全力で対応します。』

それが、限りある
能力しかもたない人間のやれることの全てでしょう。

謙虚さと努力。

日本は集団で同じ事を行う事に安心感を抱く社会なので、少し違う(本当はどの人にもある程度のものでも)
敵対する対象を見つけて集団に所属して安心するという事が起きやすい。

このことについて、きちんと向き合う哲学を教師は用意する必要があります。

つまり、集団でいるということが幻想に過ぎず、そもそも個というものに同じものは無く、集団として効率よく伸びていくためには、様々なバライェティを持つ個の集まりだある必要がある。

生物はそのようにして生き延びてきた事。

実際の社会がそうやって回っているという事。

そういった根っこのところから、いじめという作業の無意味さを教える必要が有ります。

泥臭く生き延びて、がんばって欲しい。
先生達にも、子供達にも、終わりのない努力だと思いますが、是非ともがんばって欲しいと思います。

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