ノロウイルス/きく８号

ノロウイルスが流行っているという報道が繰り返し流れていますが、要点だけまとめます。

●もともとノロやロタウイルスは弱毒ウイルスで、症状は強いものの、数日で治る事が多いウイルスです。不顕性感染といって、感染しても症状にならない事があるくらいです。

●普通に水分を取っていれば脱水にはなりません。もともと体力が落ちている老人の方や、小児の場合、重症になることもありますが。

●手洗いとうがいは重要です。ただ、乾燥した空気の中で漂うチリによる飛沫感染を起こしている可能性もあり、『どこでうつったかわからない』ということも良く有ります。

安心して安静にする事が一番でしょう。
これらのウイルスには抗ウイルス薬はありませんので、できるだけ早く治るように私が外来で勧めている事をお話します。結構いいみたいです。

そもそも下痢や嘔吐というのは、ノロやロタウイルスが消化管の細胞の中で増えて、消化管の細胞が障害を受ける事から起きてきます。

そういった消化管が正常でないときには、それぞれの人が持っていて絶妙なバランスに保たれている腸内細菌もダメージを受けます。
実は、腸内細菌と消化管の細胞は持ちつ持たれつのところがあって、腸内細菌をきちんと戻してあげると消化管の細胞の復活も早いのです。

私は、生きた乳酸菌の入ったヨーグルト＋引きわり納豆をお勧めしています。

とっても良く効きます。
吐き気のある時には吐き気止めを少しだけ飲むのも良いかもしれません。ロペミンのような消化管の動きを抑える下痢止めはウイルスを腸内に閉じ込めることになるので止めた方が良いです。

納豆菌と乳酸菌はたぶん仲が良くて、御互い助け合って増えやすいのでは無いかと思います。また、発酵が進んでもろくなった納豆の大豆線維の中で乳酸菌が増えやすいのかもしれません。

どちらの菌も消化管に良い働きをします。一日ヤクルト１００円＋納豆５０円ですむので経済的です。
後は油物や生野菜のような硬い繊維質を控えて、おかゆのような水分の多い暖かくて消化管を刺激しない炭水化物を摂れば良いでしょう。

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さて、今日は楽しみにしていたきく８号の打ち上げです。１５時からライブ放送があります。

きく８号は日本の花、菊の花からとられたのですが、『聞く、聴く』と言う意味もあります。
そのためマスコットも耳の大きなキクハチゾウです。トッポジージョのようですね。
（トッポジージョはこちら。若者には死語かもしれません。ネズミのジージョ君という意味です。リバイバルが起きるかもしれないくらいかわいいですが。）

非常に大きなアンテナを備えており、災害のときに大変に役立つものです。

また、打ち上げに使われるＨＩＩ－ＡロケットはＨＩＩＡ２０４と呼ばれるもので、固形ロケットが４本に増設され６トンの打ち上げに耐えられる大変に大きなものです。固形ロケットは火を入れると燃え続けて、出力の制御が難しい性質があるため、あらかじめの設計がとても大切です。その代わりコストが比較的安価です。
こういった大型ロケットの安定した打ち上げができるようになるなら、とてもうれしいことです。月探査船、セレーネも控えています。月面に基地を作っていく上でもとても大切なことです。
コストと能率を考えるなら、シャトルよりこのような固形ロケットを用いるロケットを確実に上げていく方に軍配が上がります。

今日のお天気は良いようです。動画で打ち上げを見ることにしましょう。