片頭痛に悩む女性たち/さよなら中途半端な痛み止め薬/痛み過敏な脳

頭痛の記事をアップしようとしていたら、片頭痛の患者さんがクリニックにいらっしゃいました。なんという偶然。

『新松戸に片頭痛なし』と断言された外科の先生のご発言が懐かしいです。

『パーキンソン病の患者さんは体が動かない事を悲しんでうつっぽくなるのであって、パーキンソン病にうつは無い』と断言された某先生の発言ぐらい懐かしい。
今では、パーキンソン病のうつ症状についての沢山の論文が出てきています。正直に患者さんを親身に診ればそれが真実なのです。

患者さんをよく診ていないということでしょう。

ものすごく多くの女性が片頭痛で悩まれているという事実。

今日は幾つかの片頭痛のポイントをちょっとだけお書きします。

片頭痛は片側とは限らない。

肩や首も痛くなることがある。

けっして、ズキンズキンという痛みだけではない。

キラキラしたものが見えるとは限らない。

生理と関係することがある。

片側でズキンズキンするものでないから・・・といって『片』頭痛でないというのは間違いです。
眼の奥が痛くなったり、両側が痛くなったり、様々な頭痛のパターンがあり人それぞれです。

頭痛とともに肩や首が痛くなることがあります。これはアロディニアというもので、痛みに過敏になった脳によって引き起こされれるものです。

現在では片頭痛発作は血管の拡張だけでなく、『痛み過敏な脳』（私の造語ですので間違っているかもしれません）によって引き起こされると考えられています。この仕組みはちょっと難しいので時間ある時に書きます。

イミグランやマクサルトのようなトリプタン製剤は血管だけでなく、この『痛み過敏な脳』にも直接働きかけるかも・・・と言われるようになりました。

そういうわけで、ズキンズキンするものだけではないのです。

また、キラキラしたものが見えるという前兆を伴う方は少なく、私の印象では１-２割ぐらいの患者さんでしか見られません。
多くの患者さんは、ジワーッと痛くなってきて様子みていたら、ガンガン痛くてゲーゲー吐き気が出てくるというパターンです。
そして首や肩が痛くなることがある。

また、生理前後、あるいは排卵前後で頭痛の日が繰り返し来ることへの不安。

そういった方が多いです。
私は医師への講演会で使ったスライドをそのまま使って、患者さんへ説明しています。

今の女性は年齢を問わずとても理解が良くて助かります。

『仕組みがわかって頭痛と付き合っていけそうで良かった』とおっしゃってくださいます。すばらしい。

繰り返し襲ってくる頭痛はノーシンやバファリンではよくなりません。もちろんセデスでも。
こういった痛み止めが効かない頭痛から開放されるためには仕組みを知り、飲むタイミングを教えてもらった上で薬を出してもらう必要があります。

秋葉原駅クリニックが働く女性の応援の場所になるといいなと思っています。

こちらの本もご参照ください。最初は頭痛の痛みが額にかかれていて、悩んでいるのですが、カバーをめくるとちょっとニコニコです。

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