EHR: electric health record その2/患者さんが自分の情報を持つ意味
前回は、EHR(electric health record)の普遍化の重要性とメリットについてと、その実現に向けての試みについてお話しました。
こういったものを取り込む事は大切ですが、それ自体が目的になってはいけないと思っています。
そういったシステムを作ったから、利用するために料金が高いとか、高価なデバイスを購入する必要があるとかハードルが高くなるととたんに普及が難しくなります。
昨日お書きしたように空気のようなものでなくてはならない。
例えば、遠隔地からある患者さんの血圧や体温、心電図、活動状況といった生体情報をセンターに飛ばすデバイスは既にフィンランドで実現されています。
しかも、これらは公費で民間企業に安く作って頂いておいませんでした。
電子カルテも同様でした。
このように、デバイスはそれ自体が意味を持ってはいけないと思っています。
手段に過ぎないわけで、どんなものを使っても、どんな方法でも、EHRの普遍化と可搬化を実現していれば良いのです。
私はこういった世界が実現すれば、『当病院は電子化をすすめているため患者さんにより良い医療を提供できます。』と言った間違った表現は避けることができます。
つまり、電子デバイスの使用それ自体に意味は無いということです。
どのように運用され、どのように患者さんが利用できるかにポイントがあるのです。
そして、電子デバイスの使用自体が当たり前のようになり、空気のようなものになれば、見えてくるのは、やはり医療者の医療そのものの質であり、現在となんら変わることの無い世界が広がると考えています。
インフラが変わって外観が変わっただけで、本質は変わらないと思っています。
ウエブやメールが生まれ、大変便利になりましたが、ファックスも手紙もなくなりません。
コミュニケーションの本質は変わらないからです。
医療の電子化はそこへ向かうべきだと思っています。
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