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2007年2月

2007年2月28日 (水)

タミフルの副作用/副作用の可能性

タミフルによる異常行動が報道されています。私は、一つの可能性をお話したいと思います。

副作用―その薬が危ない 副作用―その薬が危ない
大和田 潔

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私は、タミフルの副作用の可能性について、自分の経験を含め、拙書で触れました。

タミフルには特異的な作用があります。同時にインフルエンザそのものでも異常行動が多いことも知られています。クリニックには、インフルエンザAの患者さんがちらほらいらっしゃっています。回復が早める効果を発揮するためには、発症初期の内服が重要です。

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2007年2月27日 (火)

頭痛と花粉症

花粉症の季節に頭痛が悪くなる方が多くいらっしゃいます。

私は2通りの意味があるのではないかと思っています。
1.花粉症により副鼻腔(ふくびくう)とよばれる頭の骨の空洞の圧が高まる。
これはよく言われる事です。
もう一つは・・・

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2007年2月26日 (月)

脳卒中と頭痛/脳梗塞と脳出血

2月の第一週目、独りの方の命を秋葉原駅クリニックが救ってくれたのでそのお話を少ししようと思います。

『頭痛には緊張型頭痛と片頭痛
』の2通りがあって・・・とお話しする事が多いのですが、それは、慢性の反復性の頭痛についてです。
医学的には、頭痛そのものが病気の本体なので、
一次性頭痛と呼びます。

それに対して、脳卒中、脳腫瘍や髄膜炎など他の病気からくる頭痛を、最初の病気に引き続いて頭痛は起きて来るので、二次性頭痛と呼びます。
日本では、tPAで加療できる様になった脳梗塞の方が頻度は多いのですが、脳出血も侮れません。

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2007年2月25日 (日)

インフルエンザのキット2

インフルエンザキットの原理はほぼ一つだけです。

インフルエンザウイルスをキャッチする抗体と、その複合体に反応する物質が塗られたプレート。それだけです。

070221_11470001 インフルエンザをキャッチする抗体の品質や、その複合体をキャッチする検出系のプレートによる訳です。

通常は向かって左側の、インフルエンザAとB型が一列になったワンプレーとを用いていますが、私は左側の2プレートが最適ではないかと感じています。

なんと言ってもその検出スピードも桁違いに早い。それは検出系の感度の良さを反映しています。

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2007年2月22日 (木)

インフルエンザのキットの仕組み・その感度

最近では、インフルエンザが疑われると、キットですぐに分かるようになりました。

インフルエンザのキットには種類がいくつかあって、どのキットもある程度の性能が保証されています。
そのキットの仕組みを、時間があるときには患者さんにお話したりしています。
結構巧妙な仕組みなので、皆さんに喜んでもらっています。

私のところでは高感度キットを入れていて、同じ保険診療費であれば良い結果が得られるように工夫しています。

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2007年2月21日 (水)

apple TV/電子化医療情報との融合

アップルはこれまで、黒色のパフォーマや、ピピンなど、TVやネットワークとコンピュータの共存を狙ってきました。
また、PDAの未来を考えNewtonを創りました。

時代が満ちて、それらは、Apple TVとiPhoneになりました。
私はNewtonをエヌフォーのソフトを用いて日本語化して使っていましたが、とうとうこの日を迎えたという感じです。

Apple TVは電子化の進む医療ともとても親和性が高く、本当に技術の進歩が追いついて来たと感じられます。

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2007年2月20日 (火)

日経誌の花粉症の記事

日経DI誌の花粉症の項を書き終えました。

花粉症は即時型アレルギーと呼ばれるアレルギー反応と、遅延型アレルギー反応とよばれる比較的ゆっくりした反応のあわせ技で発症します。

そのどちらもが不快な症状をきたすのですが、臨床症状からそれらの反応を見て、お薬を決めていく事が大切です。
花粉症は連鎖反応式に症状が悪化するので、初期にきちんとした治療をすることが大切です。

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2007年2月19日 (月)

天然痘ワクチン/日本のワクチン

日本医師会雑誌に興味深い記事が掲載されていました。
バイオテロにも使われる可能性が示唆されている、天然痘についての記載で、平山先生(母子愛育会 日本こども家庭総合研究所名誉所長)の記事です。

それまで天然痘ワクチンはウシの皮膚を用いて作られてきていたのですが、副反応が強いため、日本の橋爪博士がウサギ腎細胞をもちいて、新たなワクチンを開発したというものです。

このワクチンはLC16m8と言う株を用いて作られたため、LCワクチンと呼ばれ、厚生労働省の認可もおりました。

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2007年2月16日 (金)

ペインフリーの法則

今日は大変にたくさんの方々が見えられました。
早期に治療してよくなったので、ご挨拶がてらいらした方。
頭痛が良くなったので、お友達を紹介された方。
遠方からいらした方。
一方で、なかなかすっきりしない方。

混雑した狭い待合室、本当に申し訳けなく思っています。
なにより、お待たせしてしまいました。

ご説明の中で時間がかかるのは、
ペインフリーの法則についてです。

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2007年2月15日 (木)

美容外科の仲良しの先生

腕のよさで定評のある銀座、みゆき通りにある、美容外科の水谷先生がブログを書いてくださいました。

私が松戸に行って新しい事を始めたときも
秋葉原で開業したときも
変わらず応援してくださっています。

辛いときの友情は骨身に染みます。

自分の腕一本で生きていく、彼のすがすがしさはいつも尊敬に値します。
一年、楽しそうに、そして実り多かった彼に拍手を送りたい気持ちです。
ありがとうございます。

2007年2月14日 (水)

大学病院とクリニック

大学病院の外来は大変に混雑しています。

私は大学病院の外来に居た時、一日に50人ぐらい、多い時は90人近くを拝見していました。
エックス線などを自分の棚に取りに行くのも、患者さんを撮影室へご案内するのも大学病院では、当時は外来の医師が基本的には行う事になっているのでとても大変でした。

待ち時間が長いということで怒られてしまうことも度々でした。

私自身もトイレも食事も抜きで8時間近く座っり、必死に作業をつづけていたので、無力感にとらわれざるを得ませんでした。
何か良い方法はないだろうか。

いつも考えていました。

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2007年2月13日 (火)

詩のような美しい文章

今日は天気がよく、クリニックに光が差しています。

メールを読むときにふと眼に留まった記事が美しいのでご紹介します。
認知症の患者さんを介護された方の記事です。

こちらにその記事が載せられています。

なによりもこの静謐な文章は、冬の晴れた日に心地よいものでした。

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2007年2月11日 (日)

ささやかな喜び/GCH(gross clinical happiness)

臨床症状がインフルエンザが疑わしく、検査プレートは陰性の方がいらっしゃいました。

私は、念入りに診察し、経過を見てやはりインフルエンザらしいと思いました。
患者さんによくご説明し、お薬を出し、次週おあいすることにしました。

ところが、予定より早く彼はやってきました。
“家族が中耳炎でかかることになりました・・・”と切り出されました。

私は心の中で、“そうかぁ”と思いました。この前の彼の熱は中耳炎を起こしやすい菌か、ウイルスのためであって、インフルエンザじゃなかったのか・・・と。しょんぼりです。

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2007年2月10日 (土)

幸福に関わる短文/ブータンの目指すもの/青い鳥

J-waveで別所さんがブータン王国の事を話していました。

ブータンでは、30数年前に国王が国民に宣言したそうです。
『グローバライゼーションに飲み込まれる事無く、我々のペースでがんばろう。豊富な森林資源、鉱物資源を輸出する事で儲けることはやめよう。持続生長可能な経済を持ち、所有欲から解放された生活を目指そう。目標は、GDPでは無く、国民総幸福量(Gross National Happiness:GNH)の増加だ。』

そして、現在7%の成長と、ブータンに住むことに幸福に感じるブータン国民が80%を超えるという奇跡を生んでいます。彼らが家に保有する家財は25種類。一方、日本の平均家庭が有するアイテムは900種類。
イギリスの調査による幸福な国順位でブータンは8位、日本は80位(90位?)とのことでした。

一方で、ある国では多額の財産を遺産として得るために何人もの人々が命を落としているという報道がなされました。
物を沢山有しても、宝石に囲まれても、幸福はやってこない事を意味しています。

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2007年2月 9日 (金)

クリニック(駅前)として日本初/未来型クリニックを目指して/スイカ*suica 始動

ずっと懸案であったsuicaが始動しました。
日本では2番目、駅前クリニックとしては日本初の事です。
ここに至るまで、本当に長い道のりでした。

070206_14220001 JRのITの方が取り扱い説明をしているところです。

いつもはお買い物の外側だけしか見ていなかったので、仕組みを知ると面白いです。よくできた機械です。

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2007年2月 8日 (木)

良くなった頭痛の患者さん

今日は、良くなった頭痛の患者さんを拝見した日でした。

沢山の頭痛の方が見えられていますが、本当に皆さん困られているようです。
肩こりの頭痛といって、治らない方や、連発する頭痛で悩まれている方が多いことにびっくりしています。

ストレスの多い社会になっていたり、休まず働かなくてはならない女性が多くなっているのだと思います。
クリニックは立ち上がったばかりで、まだ時間に余裕があるので、ゆっくりご説明できるのも良いです。
なによりも、次回お会いした時に良くなっているのが嬉しいです。
やはり専門的な説明をきちんと受けて、自分の頭痛を感じ分けることや、私が名づけた〝刺激過敏性の脳〟を理解してもらうのが大切だと思っています。

2007年2月 7日 (水)

運動選手は運動しているときがハッピー/本物はフィールドに

先日、運動選手の方が遊びにいらっしゃいました。

〝テレビ番組忙しいんじゃないですか?〟とお尋ねすると、

〝テレビなんてかなしいっすよ〟とおっしゃいます。

私には意外な言葉でした。

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2007年2月 6日 (火)

頭痛の話

今日は頭痛の方がが多い日でした。

頭痛にはまだ誤解が多く、これからもきちんとしたご説明が必要だと思っています。
晴れた太陽の光が、白いシェードから漏れる中で、ゆっくりと頭痛のお話ができるのはとてもうれしい事です。
こちらに以前ご紹介した記事を紹介します。
頭痛の患者さんでこの記事を印刷された方もいらっしゃいました。

まだカゼもはやっていませんし、のんびりできています。

これからも、こうやって過ごしていくことになりそうです。

2007年2月 5日 (月)

街の人々にお役に立つこと

今日は、会社で具合の悪くなられた方、秋葉原を経由してお出かけされる方など、街に暮らされる方々の病気を見ることが多い日でした。
秋葉原がクロスロードであることがわかりました。

また、会計の面でも進化を遂げた日で、クリニックを開設して本当に良かったと思える日でした。

昼下がり、人力車を秋葉原で見かけました。(後ほど写真アップします)

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2007年2月 4日 (日)

食器にチタンを使う有用性

私は、体に影響を与えないという見地から、チタンのいろいろな製品をホリエ社を中心にご紹介してきました。

先日、玩具からプラスティックの可塑剤が検出され有害なため回収するという報道がなされました。
セルロイドの有用性を見直すプロジェクトで勉強したのですが、プラスティックは様々な形にするために
柔らかくする可塑剤というものが必ず使われています。

これは、特に熱を加えると溶出する性質を持ちます。

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2007年2月 3日 (土)

EHR: electric health record その2/患者さんが自分の情報を持つ意味

前回は、EHR(electric health record)の普遍化の重要性とメリットについてと、その実現に向けての試みについてお話しました。

こういったものを取り込む事は大切ですが、それ自体が目的になってはいけないと思っています。
そういったシステムを作ったから、利用するために料金が高いとか、高価なデバイスを購入する必要があるとかハードルが高くなるととたんに普及が難しくなります。

昨日お書きしたように空気のようなものでなくてはならない。

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2007年2月 2日 (金)

EHR: electric health record その1/患者さんが自分の情報を持つ意味

これまで私は厚生労働省の研究者の一人として日本各地で様々な工夫をこらして、良い医療サービスを提供されている先生方へのインタビューを繰り返してきました。

その中で、医療情報伝達(medical information transport: MIT)と医療生活計画(medcal life plan: MLP)の重要性に触れてきました。

医療供給サービス側つまり医療者がそれらを果たす事もできますし、サービスを受ける側の患者さんがそれらをすべて保持する事も、その解決策の一つだと考えています。

患者さんが自分の情報を持つという点において、EHR: electric health recordが大切になります。
医療の未来形を実現しようとしている秋葉原駅クリニックではその点も考慮しています。

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2007年2月 1日 (木)

あるある大辞典の功罪

食材と効能をうたった『あるある大辞典』のエセ科学にメスが入りました。

今回の様な危うさは、昼間の番組について皆さんに警鐘を鳴らす意味で医学的見解を記載しましたが、これはほんの氷山の一角です。

PCBが寿命を決めるとはっきりおっしゃっていた先生は、
今、PCBを計測しているのでしょうか?どこで計測できるのでしょうか?
酵素を食べて、体内の何らかの酵素が直接的に上昇したデータはあるのでしょうか?
両者とも通常の医学的理解からは不可能なものです。

多くの場合、単品の食材が何かの一つの直接的作用を有するというのは、検証が難しいものです。なぜなら、食材は多くの成分の集まりであり、食するときの人間の感情的な効果もあり、非常に複雑なパラメータの原因による非常に複雑な結果の解析をすることになるからです。

以前、ある食材を食すると体内温度が上がるという番組がありましたが、ある糖尿病の先生は食事をすればどんなものでもそれぐらい体内温度が上がるから、(その食品に特異的なものでは無いから)エセ番組だと医局でおっしゃっていました。
その程度のものなのです。
 

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