本田宗一郎さんとクリニック

今、猛烈な勢いで本田宗一郎さん自身の手による本を読んでいます。
栃木にあるホンダの施設に行った時に、ホテルに置かれていたマンガの本があまりに面白くて、アマゾンで購入しました。

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ホンダというと、CR−Xという車で長野を走っていた時もあるのですが、あの軽快なエンジン音を思い出します。

他社とは全然違う楽しい車でした。

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めちゃくちゃ痛快なのはこの本です。
缶詰のイカとかっぱえびせんを食べながら読んだこの本は素晴らしい。

沢山の方々が本田さんの事を書かれているのですが、ここではクリニックとの関連を少しだけ書こうと思います。

本田さんは大衆、ひいては人間の望む物の正解を洞察する能力が高くて、それを技術で応えていく能力が高かったのだと思います。
それは、マクドナルドを作ったレイクロックに似ている物を感じます。

設備の豪華さには意味はなく、時間こそに人々が意味を見いだすという４８ページあたりのくだりは痛快です。たぶん、その辺りから、人の移動手段である乗り物の開発にあたっていったのではないかと思います。

そして、当たり前ですが、お金を払ったそれ以上の意味が無ければ納得しないという感覚。

じゃ、医療は？

そう思うと、改善の余地が沢山あります。

忙しい人々に自由に来てもらって、しかも待たない。
品質はとても良い。

そういった物を目指すべきです。
メタボリックも頭痛も、その他の内科疾患もみんなテーラーメイド医療にならざるを得なくて、しかも、働いている人々がわざわざ診療に割ける時間はわずかです。

何とか工夫して医療機関にいらっしゃっている事を医療者は知る必要があると思っています。
今すぐなら混んでいるけれども、ちょっと待てば空くかもしれなくて、ソコに順番を入れられる。

そういった仕組みを作っていかなくてはいけません。
クリニックへのリピーターの方々が増えていて、少しホッとしている所です。本当に嬉しいです。
iTICKETさんのシステム作りにクリニックのコンピュータをリモートコントロールで使って頂き進化を進めてもらっています。
私は優れたシステムなら、試用に使ったコンピュータがつぶれても奉仕していこうと思っています。それが将来、患者さんの時間を守る事につながるからです。

本田宗一郎さんは物作りの点からだけでなく、人の間を渡る真実を見通す意味において哲学者ではないかと思っています。喜びを喜ぶ所はゲーテに、人々の性質に宿る資質を洞察する所はカントに通じると思います。

人々の間に宿る真実とズレがほとんど無く、しかも、技術を持っていた。

連休中は本田さんの本を仕事の他に何冊も読み進める事にしました。
同時に磨く程良さが光るIP20のクリニックのお掃除もしたいと思っています。

医療の変化はかかられる患者さんと共にあるべきだと思っています。
患者さんの悩みを伺いながら、床屋に行けない髪の毛をかきむしりながら一緒に悩む私の姿を見てもらうのもいいものです。
正解が難しい時には、一緒に悩まざるを得ません。

一緒に正解に近づければそれでいいと思っています。

見えない未来にしか正解は無いのですから。（続く）