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2007年7月 1日 (日)

ジェネリック薬のインタビューを受けました(私見)

先日、ジェネリック薬についてのインタビューを受けました。

クリニックではジェネリック薬を全面的に採用していますが、薬価差益のためなどのミクロ経済的なことではありません。

それは、患者さんが望まれる事が増えてきていること、安心できるジェネリックメーカーのものを採用しているという2点からです。

実は、作り逃げをしてしまうような心配なメーカーだけでなく、一流製薬メーカーさんの子会社がジェネリックを作っていることが多く、そちらを採用しているのです。
薬価差益は現在、望むべくもない状態で、院外処方の事も多いわけです。

ジェネリック薬の薬価差益が大きかった過去もあるようですが、そのような時代は終焉しました。

通常の取引であればジェネリック薬採用はクリニックに経済的な意味はありません。ですから、クリニックはひたすらその診断の確かさと信頼から、患者さんにどれだけ役に立てるか、その質が大切な時代となっています。

ジェネリック薬へ変更するため、あるいは、現在飲まれているお薬の変更の御相談にいらっしゃるために受診される方も増えてきました。

特に抗アレルギー薬、高血圧や高脂血症、糖尿病薬といったものは大幅なコストダウンが図れるので大変に魅力的だと思っています。

日経DIには、一月の薬剤費を(日本では数千円もする先発薬ですら)なんと600-700円均一にするウオルマートの戦略や、ボトルに自動で錠剤をレフィルするコストダウンの動きが掲載されていました。

今後も日本でもこのような動きは少しずつ進んで行くでしょう。

私は安心できる医療を実現するのが最優先ですから、慌ててはいけませんが、変化も続けていか無くてはならないと思っています。
そこには良い説明と信頼関係が不可欠です。

先日のインタビューでは、医療機関がジェネリックに二の足をなぜ踏んでいるのか、少し踏み込んでお話をしました。
私自身はジェネリックに抵抗はありませんが、かといって、ジェネリックを敬遠される先生に薦めるつもりもありません。
なぜなら、そういった先生方の気持ちも良くわかるからです。

そのあたりをお話いたしました。

加入している保険者により、薬剤が選択されてしまうアメリカと病状に合った最善の薬剤を選択できる日本を比較するのは難しい面があります。

先生方は患者さんの安全を第一に考えているからこそ意見が分かれていると思っています。
ジェネリック薬やジェネリックメーカーさんが、コストの面で採用されていくだけでなく社会からの信頼を勝ち得た結果マーケットが広がる、という状態になるためにはもう少し時間がかかると思っています。

片頭痛治療薬には予防薬の一部以外、ジェネリック薬が無いので、必然的に先発薬となります。治療薬が高価なために、適切なタイミングでの内服を避けてしまう方も多く、早く、ジェネリック薬が登場することを願っています。そういった治療を進めるという意味でもジェネリック薬に意味があることもお話しました。

偏りの無い、良い記事になってくれることを願っています。

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