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2008年6月13日 (金)

秋葉原で救急

今日の午前中は静かに診療が始まっていました。

『人が倒れています・・・』とかかりつけの患者さんが、大あわてでクリニックに入っていらっしゃいました。

『既に救急車は呼んでいるのですが・・・』との事です。

救急セットのバッグをつかんで、看護師さんと一緒にあわてて外に出ました。

居合わせてくださったALSOKの方は、舌根沈下気味だったとのことで、気道確保をされていました。なかなかできないことです。すばらしい。

意識レベルがかなり低く、重症です。

救命救急の初期治療はあわてず、でも急いで確実に、一つずつです。
初期治療を行っているときに、救急隊の方がいらっしゃいました。

私たちが到着時のバイタルについてお話ししました。救急病院に勤めていた頃の血が蘇りました。看護師さんも一つずつ的確に作業してくださり、助かりました。

脳の急性病変が疑われたので、その対応ができる病院を大急ぎで探します。幸運にも医科歯科大学のERが直ぐに対応してくださり、同乗して搬送。直ぐ横のCT室にて診断がつき、治療に移りました。

クリニックの患者さんもお待たせしてしまいました。事件の後だけに、駅前の通行人の方々もちょっとびっくりされていましたが、疾患によるものでした。

医科歯科から白衣を丸めてJRに乗って秋葉原にもどり、午前の診療の続きを行いました。

ホッとしたのもつかの間。
今月は、昼時間しか空いていないので、その時間に次期片頭痛治療薬についての会議です。
新しい頭痛薬の投与方法について話あいました。

直ぐに午後の診療。

午後の診療では、咳喘息の患者さんにぜんそく発作のメカニズムと治療薬についてきちんとお話ししたり、胃炎や胃潰瘍のメカニズムと薬効についてゆっくりお話する時間がもてました。
抗生物質の効果を持つメカニズムや、種類についてもお話しました。

患者さんとゆっくりお話ししているうちに、アドレナリン値も少しずつ下がっていきました。

別な患者さんでは、キューブラロス博士の「受容への五段階」をお話して、心を軽くしていただく事もできました。

頭痛とめまいの関係や、肩こり、吐き気の関係、片頭痛治療薬の最新の使用方法。

今日は、救急診療から、慢性期治療、薬の説明、説明の的確さ。きちんとお伝えできなければ意味がありません。いくつもの技術が医療者には求められていることを実感しました。
手技もきちんとしていなくてはいけません。
ジェットコースターのような1日でした。

東京医科歯科大のERさんのおかげで無事に診断、治療まで行けました。大学病院のERは進化していて、本当に凄いです。かつての恐竜のような大きさだけが大きい効率の悪さは微塵も残っていませんでした。
適切な流れで対応できて本当に良かったです。

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