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2008年11月 7日 (金)

藤原正彦先生の講演会/貧しさと貧困は異なる

藤原正彦先生の講演会を拝聴しました。
お母様の著書も大好きな方です。

『ここ10年で日本は大切な物を失いつつある』という内容でした。

日本が誇る物は文学と数学。両者に共通する物は美しさを理解する『感性』であると。
日本はその『感性』を武器に生き残って行かなくてはならない。
その美しさを愛する感性は和につながり、『卑怯者』のような言葉を作り、自律的に生きてきた。
金融といういわば損する相手を作る『賭け事』のような仕事は私たちには向いていない。

そのようなことをお話しされました。

西暦500年という昔から数多くの素晴らしい文学を生み出すことに成功し、世界に誇る数学者を有していた日本。

そういった祖国を愛することなく、日本語を捨てて英語を学べなどもってのほかだとお話しされていました。
論理構成をする母国語が無ければ決してインターナショナルな理論思考ができないと。
さらに、英語が話せるようになることイコール世界的な成功なのだろうか?とも。
英語が得意な国々があるけれど、だからといってうまくは行っていないだろう。
決して十分条件ではないことが証明されていると。

日本は貧しかったけれども心の『貧困』はなく、だからこそ治安も良かった。

いつの間にか物質的な豊かさ、金銭的な豊かさが優先されるようになり、貧困が生まれるようになってしまった。
もともとの人々の人心の豊かさを取り戻すように子供たちに伝える必要がある。

訥々とお話しされるその姿に会場の方々も感動されていたようです。

私も常日頃思っていたことでしたので、静かな感動が広がるように思いました。
文部省も良く考え、国語、数学をきちんと教えるようにして欲しい物です。

強欲資本主義が崩壊し、次の秩序を作るのは日本が有する和を大切にする倫理観や哲学かもしれません。
子供たちがそれを担っていく。

大人はそれを伝えなくてはいけません。

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