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2008年11月17日 (月)

頭痛学会でトリプタンの使用方法についての発表/頭痛診療のパネリストをしました

Screencapture1 数日間にわたり、日本頭痛学会がお台場で開催されました。

081114_19480001 私は、所属する医科歯科大学の水澤教授と新しいトリプタンの使用方法について発表しました。
コストパフォーマンスと治療成績の良いと考えられる内服方法についてでした。

なんといっても、片頭痛の特効薬は高価なので、患者さんのために何とか解決したいと思ったものでした。

『良い発表だったよ』と色々な先生にお声をかけていただけて、ホッとしました。
何回も夜中、多くの方の頭痛の回数を地道に数えた甲斐があるというものです。
そして、その結果がまた臨床に生かされるというのも嬉しい物です。

その後、頭痛の発表のパネリストとして少しだけお手伝いしました。
鈴木慶応大学教授、平田獨協大学教授、喜多村日本医科大学教授、五十嵐内科学講座教授などそうそうたるメンバーの横に座らせていただけました。

五十嵐先生、平田先生からのプレゼンテーションは非常に素晴らしい物でした。

081116_13120001五十嵐先生からは、女性と頭痛の話題でした。
特に月経に関連した頭痛のウエブでの調査結果が発表されました。
私たちがお会いするのは、外来の患者さんがほとんどです。
実際、外来を未受診の女性たちの詳細な調査結果についての発表でした。
頭痛を自覚されてから受診されるまでの平均はなんと10年!もかかっています。
頭痛を自覚されている方々が正解にたどり着けていないことや、あきらめてしまっている実態が発表されました。
現状では満足する状態ではないけれども、『やっぱり治したい』というジレンマの中にある女性たちの現在の実情を反映したものでした。

次に平田先生からは慢性的に起こる頭痛からどうやって脱出すべきか、に対しての発表がなされました。
重要なことは、頭痛を連発させている種を治療することで有ることが示されました。
外来で、『頭痛連発のエンジン』と患者さんに説明している内容がそれほど間違った物でないことが分かり、ちょっとホッとしながらお伺いしました。

喜多村先生からは、様々な医療システムとの連携やトリプタン製剤の違いなどについてお伺いすることができました。

私は臨床現場での頭痛治療の難しさと現状などについて補足させていただきました。

081116_14480002 今回の頭痛学会総会は、地道な作業がずっと続いたりして大変でしたが、とても有意義な物でした。
間中先生や竹島鳥取大学准教授にもお会いできてご挨拶できて良かったです。

清水俊彦先生の帯状疱疹ウイルスと頭痛の関連は相変わらず面白かった。直に専門的なお話しを伺えました。来月もセッションでご一緒する予定です。
早めの抗ウイルス薬内服で救えた患者さんが大勢いらっしゃいます。

一連の発表が終わり、未来館のロッテリアでコーヒーを飲みました。
081116_14480001 近くに見えるフジテレビのビルが霧にかすんでいました。
明日の産経エクスプレスの連載コラムを思い出し、ぼんやり眺めまていました。
人類が高血圧の治療薬を手に入れられたのはごく最近の事で、ルーズベルト大統領を救うことができなかった事や、テレビでもお話しした血圧が上がる要因は食塩だけではないということをお書きしました。17日6面に掲載されています。

一つずつ、一歩ずつきちんとした仕事をすることが大切です。
すでに今日の診療に、この頭痛学会でお伺いした内容が生かされています。

がんばって仕事して良かったです。

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