インフルエンザワクチン/副作用と有効性

インフルエンザワクチン接種のために沢山の時間を割く自費診療に移行する前、学童にはインフルエンザワクチン接種が学校で行われていました。

体育館に並んで接種した憶えがある方も多いでしょう。

もちろん親御さんのお手を煩わすこともなく、同じ時期に同じワクチンを多数に接種するというパンデミック（大流行）を防ぐ意味でも重要なものでした。
なぜ、医療機関によって値段に差がでて当然である自費診療に移行したのでしょう？

それは、私たちが選択したからです。

当時、ワクチン接種による副反応の『ワクチン禍』が問題とされていました。

こういった問題のあるものなら、『自己責任』で打つべきという流れになったのです。

インフルエンザワクチンは安全なもので、妊婦さんでも積極的に打つべきという論文が発表されています。

N Engl J Med. 2008 Oct 9;359(15):1555-64. Epub 2008 Sep 17.
Effectiveness of maternal influenza immunization in mothers and infants.
Zaman K, Roy E, Arifeen SE, Rahman M, Raqib R, Wilson E, Omer SB, Shahid NS, Breiman RE, Steinhoff MC.

はしかのワクチンですら強制接種でないため、大学生になって重篤な発症を来したり、海外で感染者を出して国際的非難を浴びている日本の現状と重なります。

さらに、この問題は中々含蓄深いものがあります。

（続く）