山中先生の憂鬱/医療立国論/新しい産業の立ち上げに失敗してはならない
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こちらに山中先生の憂鬱が掲載されています。
日本が誇る仕事にはいろいろあります。
ですが、これからの若者に希望を与え、新しく花を開き、お金を稼ぐことができる産業の芽をせっかく手に入れたのに、それを失いそうで歯がゆく思います。
大学において、いろいろな会議に出て、雑用をこなして、世界最先端の実験もする。
医療業界のひずみを現しています。どの大学の医学部の先生も疲弊しています。
国立ガンセンターにインタビューに行き、創薬の本にも記そうとしていますが、治験の遅れも同様の症状です。あまりにも沢山の仕事を抱えすぎている。
そして仕事の遅延がおきています。ストップしてしまっているといっても良いでしょう。
薬の場合はドラッグ・ラグ、と呼びます。
ゴロがよいので、私は、ドラッグ・ラグ イン ジャパン なんて呼んでます。
国際治験が日本をパッシングしていて、医療後進国になってしまいました。
土木建築業は一流ですが。
東京都の新しいデザインを止めて、さえないデザインのワッペンを繰り返し作るような事を色々なところで行っているのだと思います。
今後、何100倍になって返ってくることを考え、新しい産業を作るために世界と同様10倍の投資が必要です。
世界の“医薬品”の規模は66兆円の規模であることが述べられています。
医療費の総額はもっともっと大きな市場です。
今回のサブプライムローンで全世界の銀行がこうむった損害は30-40兆円と見積もられています。
医療産業や、医薬品は大きく、そして平和なマーケットです。
日本が開発した技術なら、日本で特許料少なく国民が治療の恩恵にあずかれます。
ロケットと同様です。
日本が今後、自分で育てた医療経済のマーケットから得られるものが多いのなら、その原資で地底トンネルをどんどん掘ればよいでしょう。
基礎をどこが持つかで、上物の所有権も変わります。
化学薬品の錠剤の治療薬は価格が下がる一方です。
時代は分子標的薬、生物学的薬品や生きた細胞の治療へもシフトしつつあります。
是非ともここで、医療=社会のお荷物=医療費抑制では無く、産業や雇用を生み出す推進力であることへの一考を為政者の方に持ってもらいたいと考えています。
教育費を削ったり、ゆとりと称し教育内容を削ることによる国力減退が起きてしまった事への危機感を忘れてはなりません。画策した人々は雲散霧散してしまいました。
間に合わないかもしれませんが、それでも、教育はましな方向へ舵はきられました。
恵まれた人には代替の学校というチョイスもあるかも知れません。でも、医療システムや医療産業に代替はありません。
これから財を生み出す方法を日本が手に入れる代替もありません。
まだ間に合います。
競争は始まったばかりです。先すぼみする心配だけでなく、安心して暮らせる事を目指す
今らなら、日本はまだまだ十分、医療というフィールドで平和的に戦えます。
車やエレキの次はソフトな細胞工学というのも良いのではないでしょうか。
医療立国論。
こういった提言に是非とも注目してもらいたいと思います。
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