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2009年5月28日 (木)

脊髄はただのケーブルではなかった/ 命綱

脳から細長く背骨の中を降りていく脊髄。
脊髄は脳からの細胞が細く細く延びていて、脳の指令を手足に伝える大事な「ケーブル」と考えられていました。

スーパーマンを演じた俳優が落馬により脊髄損傷を起こし、麻痺を起こしたことを思い出される方も多いでしょう。

脊髄には脳からの情報を振り分ける機能を持っているという報告がありました。

ところが、脊髄はただの「ケーブル」ではなく、混乱した情報が脳からもたらされても、情報を整理して合理的な運動をするための「第二の中枢」として機能していることが報告されたのです。

なかなか面白い報道です。
生物の神秘の泉は無限の深さを湛えています。

また、脊髄の脳に近いところの首の脊髄、頚髄は1番上の環椎とよばれるリング状の骨と、2番目の骨が組み合わさった構造に守られています。

2番目の骨の上で、1番目のリング状の骨が回転するという仕組みです。
これによって私たちは顔を左右に振ることができます。

ところが衝撃などによって、2番目の軸になる骨が折れてしまうと、この頚髄にダメージを与えてしまいます。

脊髄は上に行けは行くほど、障害によるダメージが拡大してしまいます。

今回の報道は、さらに脊髄自体に中枢的な役割があるという報告でした。
頚は重たい頭を乗せて、重責を担っている場所です。
脊髄は脳にくらべると研究の面から日の目を見ることが少ないのですが、命や運動を担う、とても大切な役割を果たしています。

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