SSRIと攻撃性について
先日、移動中の車内で週刊誌の記事を目にして、思い出して書いた記事とほぼ同じ注意が報告されていました。
創薬の本の準備のために読み込んだ本の一つを思い出したからです。
かつて、“美容学的精神療法”、つまり薬物によって“より積極的に、より魅力的な”人になっていくという発想は危険です。
米国ではSSRIはそういった目的でも良く用いられました。
プレゼンテーションをより魅力的にするため、引っ込みじあんを治して社交的になるため・・・
人の心は複雑なメカニズムで動いているので、ある単一の化合物を摂取することだけで、そのメカニズムに磨きがかかるというのは、論理的にいっても難しいと考えられます。
車を速くするために、ガソリンに添加物をするようなものです。
ガソリンの改良だけで車が速くなるとは限りません。総合的なアプローチが必要です。
映画や音楽、人とのふれあい。
一方で、そういった総合的に人に働きかけるものが人の心を打つことは良くあります。
そして、また次の一歩を踏み出せることも。
私は、人間にもともと備わった自然の力を用いないと、なかなかうまくいかないことを示しているのではないかと思います。
やさしい対話による治療を、医療界では日本で作られた造語とも呼ばれる、ムンテラ、ムントテラピー(Mund Therapie)と呼びます。Mund(口)とTherapie(施術)を合わせた言葉です。
対話には時間が必要で、一日に拝見できる患者さんの数には限りがあると、日々実感しています。
対話や会話は日常でもっとも重要で、脳に良い働きを与えていると思っています。
家族内の会話が子供の成長には不可欠といわれるのも、それゆえかもしれません。
色々、考えさせられる記事です。
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