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2009年6月18日 (木)

臓器移植法案「A案可決」賛成263票

臓器移植法案はA案で可決されました。

提案した政党が現在ヨロヨロなので心配していましたが、私たちは自分たちの国の子供を、きちんと自分たちの責任で守るという決断をしました。

でも、賛成、反対、は政党を超えて、議員さんの個別の意見でなされたようです。棄権もありました。

脳死とは、呼吸や心臓を動かす指令を出す部分まで、脳の全ての機能が失われた状態を指します。人工呼吸器をつけても、呼吸が戻ることはありません。
もともと柔らかな支持組織のない脳自体は頭蓋骨の中で融解し、液状になっていきます。

また、心臓には自律的に動く機能が備わっていますが、そのリズムは人の命を支える程の数を刻まず、脳の指令が途絶えると停止に向かいます。
体のさまざまな臓器も同様に停止に向かいます。

脳は、命を継続するための信号を、私たちの体に発する司令塔だからです。
意識は戻らないけれども、生命維持の脳活動が残っている「植物状態」と、脳死は全く異なる状態です。脳死で長期生存することはありえません。

A案は脳死が人の死かどうかということ自体の議論ではなく、これまで行われていた移植治療の小児の移植治療への法整備であることも重要です。

これから心の問題も起きるでしょうし、つらいことも多いでしょう。
それでよいと思います。
法の整備がなされたからと言って、訴訟におびえる医療機関が人々の希望を無視して、勝手に突き進むことは無いと思います。非常に慎重に進むと思います。

同時に、人間が人間を救うという不完全性を私たちはより強く感じることになるでしょう。

私たちの国には、自分の私腹を肥やすだけではなく、きちんと考えて判断を表する人々も残っているのだと感じました。よかったです。

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