岡部信彦先生のインフルエンザの講演会/伺いたい謎が解けました
昨日、岡部信彦先生のインフルエンザの講演をお伺いしました。
岡部先生はインフルエンザの方針決定をされる方なので、本当にうれしかったです。
数ヶ月前からいろいろ準備して、実現できたものです。
(久保田さん、佐瀬さんありがとうございます。)
診療後、都心の会場にタクシーで急ぎました。
講演の内容はシャープで的を射たものでした。
まずは、豚インフルエンザ(H1N1)と強毒性トリインフルエンザの話から。
次に、感染症の概念。強毒性と強感染性などの違いについて。
SARSの話に引き続いて、H1N1の特徴をお話されました。
日本で流行っているH1N1のオーバービュー。
いったん流行したものの、各地の学校閉鎖により、収束に向かったこと。
このことは非常に評価してよく、カナダやアメリカ、メキシコでの一本調子の上昇とは明らかに様相を異にしています。
私は初めてみるデータでした。
また、パンデミックのフェーズはウイルスの広がりをWHOが判断しているのであって、人々へのウイルスによる障害の大きさには直結するものではないという事をお話されました。
その後、各地で散発しています。
「この状況は、まんえん期に入ったのでしょうか?」の質問に、
「この程度の患者数、感染性腸炎と同等あるいはそれ以下の患者数では、まんえん期とは呼べないでしょう。」との答えでした。
また、ウイルスの変異についての面白い話。
毒性の弱かったSARSウイルスは人の中で、いったん強毒化。
その後、感染力を失って、もしかすると自滅していったのかも、という仮説もお話されていました。すごく面白い。
H1N1と季節性インフルエンザの興味深い関係について。
それを踏まえ、今後、様々な新型インフルエンザが流行したとき、いったいどのように対応したらよいのか、ということについてお話されました。
最後に
「怖がり過ぎる。楽観しすぎる。それらはカンタンだが、してはならぬこと。
正当に怖がることが大切だが、それは難しい。」
という言葉で締めくくられました。
沢山の質問ややりとりが行われました。
企業の方々に逆に岡部先生が「そういった時には政府とどういったやり取りをされているのですか?」質問したりして、良いコミュニケーションもはかれたと思います。
優しくて、包容力のある話しぶり。
そして、スライドの間にはさまれるジョークも面白く、あっという間に時間が過ぎてしまいました。
忙しい合間を縫って、ご講演いただけたのはミラクルです。
岡部先生ありがとうございました!!
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