神経学会総会 / 頭痛の予防方法の発表
名古屋で行われた神経学会総会で、
頭痛の予防方法についてポスター発表しました。
頻発する頭痛への予防方法に対する発表です。
となりの発表は、以前お世話になった
平田先生率いる獨協医科大学の渡辺先生でした。
渡辺先生の発表も面白く、
片頭痛と片頭痛の間の頭痛の無いときの
高次機能についての発表でした。
何かを見つけているのではないかと思っています。
脳や脊髄の内科的疾患をあつかう神経内科の分野は、
臓器別内科と言う側面も持っていて、
脳卒中や、感染症、自己免疫疾患など、
幅広い分野にわたります。
研究の進歩も速く、
例えば、
ある形の脳脊髄の炎症性の疾患では、
普通の免疫状態とは異なり、
アストロサイトという脳を支える細胞そのものが
炎症の主座であり、
末梢の免疫系、特に抗体とは無縁であるという発表がなされていました。
リンパ球の増殖や反応の仕方が、
全く異なっているという証拠も発表されていました。
例えば、そういった疾患の方が、
自分の免疫系を放射線処置などを行ってすべて無くした上で、
骨髄移植を受け、免疫系を他人のものに置き換えたとします。
それでも、脳の中の免疫をになう細胞はそのままなで、
末梢の免疫系とは独立して機能するため、
疾患を止めることができない、
というお話しは非常に興味深いものでした。
また、遺伝子治療も現実的なものになってきているようで、
外から投与した遺伝子が、
体にどうやって取り込まれて、
どうやって機能を回復しているのかについての発表もありました。
それぞれの先生が、
最先端の事について分かりやすく説明してくださる
医学会総会はとても有意義なものです。
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「03.頭痛、神経内科」カテゴリの記事
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