ヨーグルトの自作 / 乳酸菌の観察 / 学校教育の限界
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大学院生で基礎実験を繰り返していたころ、
脳から取り出した神経細胞や、血管の細胞の培養を行い、
細胞が生存するメカニズムなどを研究していました。
細胞培養は、培地に細胞をまいて、
シャーレの上で細胞を育てる技術です。
市販されている種菌やヨーグルトをもとに、
ローカロリーな無脂肪乳で自作のヨーグルトを作っています。
最初は乳酸菌の性質もあまり知らなかったのですが、
どの菌が偏性嫌気性菌のうちでも嫌気性なのか
どの菌ならどの温度がよいのか、
分かるようになりました。
細胞培養は厳密に滅菌操作を要求されていましたので、
ターゲットにした菌のみを
クリーンベンチのない自宅で牛乳で培養することは、
それに似て楽しい作業です。
アルコールスプレーとガス台の火炎消毒があるので
あとはマスクと薄手のゴム手袋で十分です。
いろいろ試していますが、
いまのところ継代できるように設計された
種菌ではほぼ成功しています。
脱酸素剤を用いた嫌気性環境下での
乳酸菌培養を行う予定にしています。
多くの市販のヨーグルトは複数の乳酸菌を混ぜていて、
酸素のある状態だと、
嫌気性乳酸菌はどんどん減少することが知られています。
乳酸菌とビフィズス菌のサイエンス 日本乳酸菌学会 京都大学学術出版会 2010-12-07 売り上げランキング : 45755 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
顕微鏡も安くなったので中古を購入しても良いかもしれません。
形態で不明な場合は、
詳しくはPCRをかけないとわからないのですが。
それまでは、原始的に外観や味だけがたよりです。
培養を続けていると、
固まればヨーグルト、というだけではつまらなくなってきます。
『何菌が増えているのか知りたい』わけです。
たぶん、嫌気性にすれば、
今よりビフィズス菌の割合が増えることが予想されます。
自分の体にあった物を探しながら、
ゆっくり研究を続けてみようと思います。
『おうち、家にある物レベル』で。