良いマインドセット・mind set / 斎藤ウイリアムさんのお話し
斎藤ウイリアムさんのお話を聞く機会がありました。
全くそのとおりで、
人間が生き生きと
その人の能力を最大限に伸ばすということの大切さを説かれていました。
日本はあまりに遅くて、そして、自由が少ない。
若者にチャンスが少ない。
斎藤さんの言葉の中で、マインドセットという言葉に興味を持ちました。
その人間、あるいはその企業がどういったベクトルを持った存在か、
といった言葉です。
斎藤さんは
「アイディアをリアル化すること。
そのイノベーションを繰り返し行える仕組みを作ることがアントレプレナーであって、
金銭をたくさん設けることを目的にしたものではない」とおっしゃっていました。
「文句を言う人々は『なぜこうなのか』といつも尋ねる。
クリエイティブな人々は『なぜこうならないのか』といつも考える」
という格言を思いだしました。
いろいろなものを統合し、
新しいものを作り出す力が
人間の英知であり、智慧であることを改めて知ることになりました。
日本は分析や重箱の隅をつつくことは上手でも、
統合して新たなものを作ることは苦手です。
R and D(reserch and deveropment)の
Rを100とするとDは1ぐらいしかない、との分析はそのとおりだと思いました。
「今、もてはやされているiPadをみてみましょう。
石英にしろ、アルミニウムにしろ、鉱石、石ころや砂だったわけです。
それぞれを生成して形にするイノベーターたちがいたからこそ
電子機器が生まれた。そしてデザインを作り、アップルが命を与えた。」
砂粒の山からiPadになる プレゼンの絵を見ながら
私は、これまでモヤモヤしていた点がスッキリする気持ちになりました。
「iPhoneとガラパゴス携帯の中身はほとんど一緒だけれども、
インテグレートされた思想とデザインがことなるだけで、
これだけマーケットがちがう」 ということになります。
マーケット調査能力が低いからものが売れない、
とおっしゃっていた企業もありました。
でも、それは間違いで、統合された思想とデザインが産み出せないから、
必要のないものしか作れないから
売れないということなのだと思います。
売れるものを作れないただそれだけです。
マーケティングや広告の打ち方ではない。
もう、邪魔になるだけで消費電力が大きなテレビはだれも買うことはないでしょう。
画像を写す事ができる薄型の画面が、あるいは、
人と人がコミュニケーションとる携帯電子デバイスが
作れりだす新たな未来を
全く別な思想のもとに作り変える力があるかどうかが問われている。
それに答えられた企業だけが生き残っていく。
iPhoneやiPadの先にある思想を捕まえることができるのか。
それらがゴールではないことは確かです。
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ソニーが切り捨ててしまった未来を作るラボが、まさに金の卵だったことを
今、ソニー自身が思い知らされているのだと思います。
今やソニーは夢のないカラフルな色をつけただけの製品工場になってしまいました。
イノベーションない企業に未来はありません。
エンジンを回す大切な燃料である夢や希望を失ってしまうからです。
斎藤さんのような先生が増えたなら、
日本にもイノベーターが増えることでしょう。
真のアントレプレナーも増えるに違いありません。
時間みて、お話の内容を少しずつまとめておこうと思っています。
黒川清先生の話を2月に書きましたが、
まさか斎藤ウイリアムさんが何年も前から黒川先生とタッグを組んでいたなんて
ご本人からのこぼれ話しでしたが、びっくりのお話でした。
私もギリギリのこのタイミングでこのお話しをお伺いできて
本当に良かった。
未来は変わるのだということを確信させていただいたことに
そして勇気をもらえたことに感謝しようと思います。
こういう人も世界にはいらっしゃるんだなぁと、ただただ感動しました。
素晴らしい頭脳です。
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