明日は日本臨床栄養学会のプレゼンの日です。シンポジストとしてもお話する予定になっています。管理栄養士さんが、「栄養を処方する」という概念と実践についてお話しする予定です。
学会ですでに始まっていた色々なことと、私がクリニックで行っていたことが、タイミング的に合致して発表できることになりました。
ひどい頭痛が治まったところで、コウノトリがやってきた患者さんにお会いしました。資料をコピーする間、万事塞翁が馬の故事をお伝えしました。良いときも悪いときも、一歩ずつ進む大切さ。
そんな中、看護師さんも血糖値を簡単に測れるような準備をしていたところに、糖尿病の方がやってきました。
診療後、日本食品分析の方から、オキアミの脂質の解析について、少し突っ込んだ質問がありました。私は大学のころ、人由来の培養細胞の細胞膜に含まれる、リン脂質の解析も行っていたことがあり、論文も作成しました。培養が難しい細胞だったことを覚えています。
Glycosphingolipid composition of primary cultured human brain microvascular endothelial cells.
Kanda T, Ariga T, Kubodera H, Jin HL, Owada K, Kasama T, Yamawaki M, Mizusawa H.J Neurosci Res. 2004 Oct 1;78(1):141-50.
今日のお問い合わせの電話も、その内容を理解することができました。
目の前の仕事をきちんとその日のうちにしておくことは、予測できない未来にやってくることの準備につながります。脂質分析の経験が、10年後にオキアミの役に立つとは思い描くことは不可能です。
昨日、どんなに泳いでも追いつけないご高齢の方がいらっしゃっいました。彼はゴーグルもつけず手先だけでスイスイ泳いでいて、仙人のようでした。手先だけの老人に追いつけない自分。いつの間にかプールにみあたらなくなり、夢を見ていたかのようです。
手先だけの老人に追いつけない、全力で手を動かす自分。どんなにもがいたところで素晴らしい人からみたら、たいしたことはないんだな、と泳ぎながら謙虚な気持ちになりました。タオを教えてくれる仙人だったのかもしれません。時々、ガイドは現れます。
どんなときにも一歩ずつ。