夜空を泳ぐワタリガニ
今、少し趣味で絵本を書き始めています。
生き物には時々美しい色が浮かび上がる事があります。
魚屋さんで、宮城沖で取れたというワタリガニの山を目にしました。
どれも大ぶりで、とても良いものでした。まだ微かに動いていました。
中に、1匹だけ甲羅に金色が浮かんでいるものがありました。
他の仲間は、グレーから青みがかった体に白い斑点の模様でしたが、この個体だけ背中に金色が浮かんでいました。横に流れて金粉がこぼれ落ちているようです。
魚屋さんにこれがほしいというと、『身の入りの多い重たいもののほうが良いよ』と言われて、別な個体を買うことになりました。もう会えない。
帰りの星を見上げながら、背中から金粉が溢れながら秋の夜空をゆっくり泳でいくワタリガニの姿を想像していました。
生き物は、目的なく生れては死んでいくものです。
金色の蟹・・・
良いフレーズです。絵本に登場させることにしました。
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