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2016年8月18日 (木)

Who will know / シン・ゴジラ / 巡る人々の努力と願いと命


シン・ゴジラの挿入歌を改めて、歌詞とともに見てみました。
夏の日に見て、感じたもの

自分でコントロール出来ない絶望が迫っている時。
自分を飲み込む暗闇を止めるために、一筋の光だけが必要。

この世で私が滅んでも、私が望んだことは微塵も残らない。
虚無に襲われ、坂道を落ちていくだけ。

それでも、恐れる心を抑えて進んで行かなくてはいけない・・・

女性ソプラノと男性バリトンの掛け合いが美しい。
この歌詞は庵野監督が鷺巣さんと書いたのだろうか・・・

歌詞を読めば読むほど、船で行方不明になった絶望の淵にいた博士の魂が蘇ったように見える。私は勝手に、博士の遺伝子がゴジラに組み込まれていて、自然の物理法則に則って変化を続けているように考えています。博士にも、人間にも、次が全く予測できない。でも、どちらも生き延びて、進まなくては行けない。

If I die "in this world", who "will" know something of me
I "am" lost, no one "knows" I'm "yearnig"

この世界で破滅的な方法で自分が滅んだことが、未来に何を作るかは誰もわからない。過去に起きた破滅的なことが、現在の世界を支えていることを、人々は忘れ去る(知る由(よし)もない)。

そして、現在進行形で今まさに私は失われようとしている・・・
(その結果生まれる新しい未来が、なぜ生まれたかは未来の人々は振り返る由もない)過去の人々の想像を絶する苦労に、思いを寄せる重要性が胸に刺さります。その未来に僕らは立っている。そして、自分たちの苦労も土に環えり、元素にもどり、未来の人々の養分となる。

ゴジラは滅んだようにも、次の形態に変化するようにも見えるところで、映画は終わります。ある人は、そこから「巨神兵東京に現わる」に繋がるとも。

今を一生懸命生きることしか、私達はできない。一瞬一瞬を慈しんで生きていく。シン・ゴジラは、このテーマ曲は、それを教えてくれています。

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