「碧い鳥の歌」 / 作詞 / いまいちばんやりたいこと
作りかけていたもの。
そのコントラスト。
患者さんが退室した空間に、僕にだけ聞こえる静かな旋律。
麦の穂をかじりながら細める瞳。
こどもたちやお母さんが口ずさむ曲になることを願っています。
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日本神経学会総会のため札幌に来ました。
先生方への講座の座長をするためです。僕は、あまねく人々の問題になることに向き合うことが医師のつとめだと思ってきました。
じぶんの講演会でも、難しいコトバで煙に巻くことはせずに、やさしい言葉遣いを選んできました。
今回のテーマは、〝高齢者の運転〟。自分で提案したこともあり、座長を拝命しました。東京は特殊で、他の地域では広い場所に居住労働拠点が点在しています。
以前、厚労省のお仕事で日本中の医療機関を島崎先生と旅して、「医療の地域による多様性」について学びました。谷川俊太郎さんに紹介されて、野の花診療所の徳永先生にお会いしたこともありました。
「少し物忘れするかな?」といって、おいそれ運転を止められない事情もあります。北海道では、なおさらぴったりのテーマだと思いました。
光も、東京より「白い」気がします。黄色みやオレンジ色を排した透明で白い光。
ホコリや塵、臭いがなく、空気も透明。
旭川に行った時もおなじ。幌別や登別でも同じ。
来馬川で、碧い鳥のための草を採取する予定にしています。
北海道は、雪解けの水が豊富です。
水も澄んでいて清冽で冷たくおいしい。
「東京は、食べ物も新鮮さがなくておいしくないし暑くてベタベタして、余り好きじゃ無い。これからの夏の事を思うと、ちょっと憂鬱」という根室の患者さんもいらっしゃいました。
ました。
高齢者 の 運転。 身近で重要なテーマです。
プロのお医者さんのための、良い講演会になることを願っています。
太陽に向かうものすごく大きく長く、輝く飛行機雲をみつけました。
通常よりもコントラストが強く、光に輝いていました。
車を停止させて、再度撮影に行きました。方向は西。多摩を越えて山梨の方へ。
数分なのに雲はゆらめいて、消えかかっています。上空の風が強いためかもしれません。でも、こんなに速く消えていくのは珍しい。
さらに、太陽の横に非連続する太い雲が発生していました。
上空まで、動画を撮影しましたがそのクロップ。
途中で数個に分裂していっていることがわかります。大気圏につかまった隕石が落下するときに良く見られる現象です。
2018年5月13日の隕石を調べましたが、詳細はわからず・・・
通常の飛行機雲では無い気がします・・・
隕石は地上に落下しないものも多数。その一つを目撃したのかもしれません。
2018年5月12日の昨日もモクモクした横に広がる雲を見つけて撮影しました。
マメルリハとひなたぼっこして、雲を撮影していたので不思議な日でした。
何かを教えてくれているのだろうか。
程度の良い九州からのキダイが手に入ったのでウロコをとって、さばき始めました。刺身にもできる鮮度。夏になると痩せていってしまうから、ギリギリ。
鯛の舌って、こんなにおおきかったのかと取り出してみるとタイノエでした。
図鑑とかで、〝エイリアンな寄生虫だけれど、縁起は良い〟などと記されていたものの、形が苦手でした。結構しわく硬くて、この感じは小さなニホンザリガニに近い。ダイオウグソクムシかと思ったけれど、足の形が違います。
ダイオウグソクムシは、せんべいになるぐらいおいしいらしい。鯛と一緒に焼いて食べてみました。
香りも味も新鮮なエビ。やっぱりザリガニだったんだと思う。
残った半身は、ぶどう山椒とあごだしで炊き込みご飯にしました。
一緒にたきこむと鯛の皮の匂いの香ばしさが減るので骨とお頭は、あらだしにしました。煮立たせないようにゆでていきます。
三つ葉を入れて、十割そばを作ろうかと考えています。あるいは、焼いた鴨とセリをいれるだけで立派な汁物になります。
料理を作ることは、ゆっくりした工作みたいなものだと思っています。
作業になるとつらいだろうとおもう。毎日、作り続けないといけないのなら、すこしつらいかも。暗い早朝から、鯛の身を外しながら、骨をセッシでとりながら色々かんがえていました。
ひとりの細々とした繰り返し作業は、人間の脳に何かを与えます。
哲学者の散歩のように。
僕はタイノエや鯛飯のことしか考える脳が無いけれど。
シロツメクサを摘みにいきました。
シロツメクサはクローバーの花です。時間が経つと茶色くなってしまいます。直ぐにしおれてもしまう。保冷剤を入れた箱を持っていきました。
以前、本を書いたとき〝スィートクローバー病〟についてお話ししました。ワルファリン発見の歴史。
本を書いたりや新聞のコラムを連載していた頃もあると思うと、懐かしい。沢山のものを削ったり捨てたりして、集中力やチカラが分散しないようにしています。
彼女がクローバーを食べられるか調べてみると大丈夫だったので、朝、でかけました。すぐカジカジするので、食べられないものは使えません。
空色の茶碗に、シロツメクサの白と緑を入れました。
マメルリハの碧を添えれば完成。
マメルリハのシロツメクサどんぶり。
クリニックの行き帰りに気になっていた花でマメルリハを飾れて、美しい色を見れました。
子供たちがあそびにきていました。その中の女の子に「なんで花たくさんつんでるの?」と聞かれたので「鳥を花でつつむとかわいいと思って」と答えました。彼女の脳にイメージを作れる答えになってなかったかも。
実ったイヌムギもすこし摘んでかえりました。雑草の緑が、マメルリハの色を助ける。フラミンゴの褐藻と同様。
文字を打っていると、じゃましにくる。親指の下に潜って指を噛んでは、ひとの顔を見あげてグーグーいっている。あるいは、肩に乗って毛繕いしながら機嫌の良いときの声グーグー。
色々な事を理解し、色々なことを考えずに、自然に従って暮らしているんだと思う。王蟲やガウナのように。
それでいいんだと思う。彼女のコトバで、ひとつずつ教えてくれる。
若者の医師たちがあつまって、自分の将来を考える〝入局説明会〟が神保町で開催されました。
公立は、質素なのでプロントや居酒屋さんです。今年は、新人の希望者が少ないのでは・・・と医局員のメーリングリストでも懸念されていました。
けれども、ふたを開けてみると大盛況でした。ほぼ満席。新人さんだけで、何十人もいらしていたとのこと。持って行った名刺も、渡し終わってしまいました。
〝どの科にいくか、も重要だけれど、どんな医局に所属してどんな気持ちで働き続けるか。心の負担をへらせるか、も大切〟とお伝えしました。
僕らの医局は多様性を大事にしてきました。出身母体が何であれ、患者さんのために一生懸命やれば評価されます。優秀な石橋先生が助教授になった報告もあったけれど、彼は群馬大学卒です。これからの医局を支えて行く人。
隣に座られた、やさぐれた僕に穏やかに語りかけて下さった方は、浜松医科大学の方でした。ありがとうございました。
沖縄から東北まで、日本中の若者の医師が来てくれることに本当に涙がながれそうだったし、実際、少し涙ぐんでしまった。工学部を出て、社会人をやってから入局してくれた方もいた。沢山おはなししました。
招待されたサイエンスロボティクスの会合でかいま見た、マイクロマシンで病気をなおしたり、ロボットが人の機能を補完したり、治癒を促すという未来。
地球の裏側でロボットを使った遠隔治療もなされるようになりました。そのマシンを支えているのは医師ではありません。診断や禁忌のアラートもワトソン君とても優秀。工学部が人を治す日はすでに来ています。
医師の意味づけが変化していっています。人が人を癒やすという意味を考え続けた人間だけが、仕事を続けられると思う。
マスデータを元にして、これまでなかった業種の人々と一緒に人を救っていくことになる。〝何々先生〟といった医師の個人への依存度は明らかに低下して、標準治療へ向かう。それを考えつづけることが、僕らのつとめだと思っています。医師の意味づけの変化を、工学に明るい若者と話ししました。
医局長や、ベテランの先生と記念撮影。総合診療会に行くという彼との会話は、即席の漫才みたいだった。
志を一緒にして、世の中のためにはたらいていくというのは、とてもうれしいものです。僕らの医局は、仲間であって助け合うというベースを共有しています。
そして、その先に、個の違いを尊重して共存する。出身母体がどうでも、頑張れば評価される。それが、システムの強固さにつながっていると思っています。
僕は、神経内科で開業医として生きていく、ということの具体的な話を若者にしました。そして、大学ともつながっていることも。医局のローテーションを外れても大学医局とともにありたいのなら繋がり続けられるように、偉い先生たちが主導して同門会というシステムを作ってくださいました。
アカデミズムの頂の側に居させていただくことは、常に進化する医療では必須だと考えています。大学からクリニックにいらしている先生から、新しい治療方法や診断の仕方を伺うこともありました。
<若い先生たちへの業務連絡です>
東京医科歯科大学の神経内科は、常に進化を続けています。今年最初の説明会は終わりましたが、繰り返し説明会は開かれます。お知らせの欄を参考にして、どうぞご参加ください。
M2やM3つまり4−5学年のころから、毎年いらしてくださっている先生もいらっしゃいます。毎年お会いしていた方に〝今、何年目でどこに勤めているの?〟と尋ねると〝あはは、わたし、まだ6年生です〟といった会話を交わしたこともありました。
会合に参加できなくても、医局にメールして下さっても大丈夫です。門戸は開かれています。よろしくお願い申し上げます。
僕は、自分から離れていく大切な碧い羽をみていた。
しっかりと左胸に縫い付けていたものだった。
深海流の潮の流れと僕の沈降速度が生むベクトルは、進行方向が異なっていた。
ああ、そうだった。
もともと、僕は薬草を集めて動物たちを治す薬師だった。
テクノロジーが発達しても、個体そのものが滅んでしまえば再生できない。
どの動物、どの植物、どの地衣類にも、歴史と記憶があり、再生できない。
少しだけ手伝えば、もうすこし生き伸びられる生き物を手伝ってきた。
あるとき、草原に碧い羽が落ちていた。
それを追っていくと、衰弱した鳥が草の陰にいた。
落鳥 と言う言葉が頭をよぎった。
少しだけ、いつもと違ったのは、彼女が美しいコバルト色をまとっていたこと。
また、飛んでみたい
彼女は弱々しくつぶやいた。
補助筋肉を外部からつけてサイボーグ化することは、たぶん望んでいなかった。
僕は、その時持っていた薬草を、適切と思われる配合で渡した。
今でも、急いですりつぶした緑の鮮やかさは、脳の片隅に残っている。
碧と緑
ああ、彼女が誕生を告げる鳥になるなんて、
僕はその時予想もつかなかった。
そっと自分から離れていく、
かつて救った鳥からもらった
碧い羽をみていた。
遠ざかるにつれ、海の深い藍色と同じ色になっていく。
瞬間、僕の脳は鮮明になる。
ああ、そうだった
物語は全て、
着ている服の線維に分子的記録がなされている
僕は、全てがメモリーされた線維を引きぬいて、海流に任せた。
線維は、ゆっくりと解読してくれる人をめざして離れていった
僕は、網膜探索子の限界まで脳内で線維を追い続けた
碧い羽根とともに
漆黒が僕を包む
光子の減衰による物理的な黒なのか、
脳の終焉なのか
黒の意味の境があいまいになる・・・
あいまいさの存在理由すらが、意味を失っていった
マメルリハがスナップエンドウが好きなことが分かったので、小鳥用にゆでました。
農薬がきつそうなものは、さやを外して豆のみ。無農薬をうたっているものは、2つだけゆでました。残りは、人間が食べます。
スナップエンドウなのか、スナックエンドウなのか。
こちらに、明快な答えが掲載されています。
バンブーのコーヒーフィルターを乾燥に使っています。
定期的に、マメルリハの体重を測っていますが28gで安定しています。
マメルリハが好きな野草を生でかじってみると、匂いがなくて苦みや渋みが無く甘みのあるものが好きなことがわかります。麻や蕎麦の実もカジカジして好きですが、栄養と光の制限をしないと長生きできない。
彼女と話し合いながら、落としどころを見つけています。19時には就寝。
分断睡眠でないのも、何か人間に似ている。
朝、彼女の歌を聴きながらシングルビーンの挽いてもらった新鮮なコーヒーを入れる。
クリニックには水がたまらないような、乾燥に強い植物が置いてあります。そのお世話も良いものです。生き物とともに暮らしていることには、何か意味があるような気がしています。
散文的な“いちのゆめ”を書いていて、
あおいとりのうた
を書いてみようと思いました。
クリニックには、小さなお子さんをつれたお母さんが、自分のためにいらっしゃいます。
旦那様を心配して、いらした奥様もいました。ほほえましいと思いました。
そういった子供たちに、なにかプレゼントができればいいと思っています。
どの子にも、その子たちが空に撃つことができる
金の矢
を持っています。
彼らが、遊び疲れて、“電池切れ”して眠ってしまったときに
お母さんがうたう詩。
みんなが必要としている間に、
大きくなってしまう前に、作れることを願っています。
お世話になったひとに、ときどき絵をかいたり、詩をかいています。
直接おわたしすることがほとんど。お渡しした瞬間に自分の手元から消滅していきます。お渡ししたかたに差し上げるのですから、データ残してきませんでした。
今回は、いろいろ考えて公開してみました。
誌だけれども、散文的にもしてみました。
データが残るのは不思議な気持ちです。
近未来な、喜びのうたを書きたかったので、
結構おきにいり。
世の中は連休だけれども、クリニックでレセプト作業もすすめています。
患者さんに、「クリニックはアヒルなんです」とお話することがあります。
水面下で、ものすごい高回転で常に足をばたつかせているからです。
けれども、歩みはおそい。
足を止めると沈む。
進化している鳥のごはんを、選ぶときや詩を書いているときは、
なにか、解放される気がします。不思議。
ときどき、考えながら校正を続けていこうと思っています。