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2018年5月

2018年5月31日 (木)

「碧い鳥の歌」 / 作詞 / いまいちばんやりたいこと

Torinouta1

朝早起きして、碧い鳥との時間をつくっています。緑色のものや、アントシアニンに輝く羽根の色が美しくなっている。
元気で活動的な美しさを備えています。
今日、偶然、音楽家でプロのピアニストの山本さんからご連絡をいただきました。たまたま。
ピアノコンクールで1位になられたとのこと。
おめでとう!
お便りをしながら、「碧い鳥のうた」の作詞をしました。
作りかけていたもの。
今日、クリニックには、たくさんの患者さんがいらしてくださいました。
あわただしい中でこそ、できる作詞があると思いました。
喧噪の中で紡がれる、静かで凛と美しい子守歌。
そのコントラスト。
患者さんが退室した空間に、僕にだけ聞こえる静かな旋律。
一生懸命生きているマメルリハのつぶらな瞳を思い出していました。
麦の穂をかじりながら細める瞳。
碧い鳥の歌は、母の歌・・・
山本さんに作曲していただく予定です。
こどもたちやお母さんが口ずさむ曲になることを願っています。
今一番やりたいことは、これなんだ、と思いました。
なぜ、このタイミングで山本さんはご連絡くれたのだろう?
僕の心が読めるのだろうか。すごいタイミング。
「空にかかる透明な歯車」なのかもしれません。
不思議な奇跡の雫が、一粒の麦に晶結しました。

2018年5月29日 (火)

澄んだ空気ときれいな川 / マメルリハとイネ科 / ハルガヤの香り

Raiba3

胆振(いぶり)地方に来馬川という小さな川があります。

護岸工事されている部分もあり、川岸にはたくさん人がすんでいます。川の上流には、飲み水の貯水池もありとてもきれいな川です。

冬には鮭が遡上し、白鳥も飛来します。白鳥をみたときには、「ああ(気候区分でいう)冷帯にきたんだなぁ」と感慨深いものでした。

来馬というと、馬が水を飲みに来ていたから、と思いがちなのですが、由来がきちんと書かれていました。

右下の星のマークは北海道の紀章と伺いました。かっこいい。

Raiba2河口の水の流れがゆっくりしているところから、名付けられたとのこと。

日本神経学会の生涯教育講座 「高齢者 の 運転」も無事に終えたあと、数時間の自由時間。

もったいないので、朝早起きして少し涼しい中、川岸をたくさん歩きました。

高齢者の特徴と、そこから起因する運転の問題。病を抱えた人の問題。新美先生の講演会を思い出しながら歩きました。

柔らかな朝日が差し込む中、必要なイネ科の雑草を少しだけいただかせていただきました。

そのまま寝転んでも、汚れたりしないぐらいきれいな場所。人にあまり会わないので、動物も散歩したりしていません。

柏餅のような甘い匂いがしていて、不思議でした。笹のようなにおいでもあるけれど針葉樹系ではない、不思議なグリーンノート。

Raiba1_2 コガラが可愛らしい声で鳴いていました。北海道では、これから鳥たちの恋の季節が始まります。声が特徴的。威嚇の声ではなく、澄んだ繰り返しの声。マメルリハのおかげで、野草や野鳥の見分けがだいぶつくようになりました。鳥の声で気持ちもわかる。

東京の雑草と違い、洗ってもほとんどホコリやごみが出ません。すごい。帰宅して殺菌のために、レンジで30秒ほど過熱。

すると、川岸と同じ甘い香り。どうやら、ハルガヤの匂いだったようです。ハルガヤは、アレルゲンの一つだけれども、幸い僕は大丈夫。江戸川でもよく見かけた野草だけれども、このにおいは嗅いだことがなかった。

ヒエの仲間のノビエもありました。マメルリハに、どれがおいしいか聞かなくてはいけない。

雑多な音や匂いから隔絶されて、川の流れるわずかな音しかしない世界。
茶室のように、雑音や雑念を隔絶してくれる透明な空間。

やわらかな朝日が、野草の香を静かにたててくれました。

僕は、抜けるような青空を仰いで、深呼吸しました。北海道の山や川、原野。

来馬川がはぐくみ磨いた酸素分子や香り成分の分子が、僕の肺胞を透過して体のすみずみの細胞に取り込まれることを願って。

そうすれば重要な分子は、必死に東京で人々のために働いていたとしても体の一部であり続けます。いつまでも。

2018年5月26日 (土)

日本神経学会総会2018 / 「高齢者の運転」 高齢 運転/ 初夏の札幌

Photo

日本神経学会総会のため札幌に来ました。

先生方への講座の座長をするためです。僕は、あまねく人々の問題になることに向き合うことが医師のつとめだと思ってきました。

じぶんの講演会でも、難しいコトバで煙に巻くことはせずに、やさしい言葉遣いを選んできました。

Photo_2 今回のテーマは、〝高齢者の運転〟。自分で提案したこともあり、座長を拝命しました。東京は特殊で、他の地域では広い場所に居住労働拠点が点在しています。

以前、厚労省のお仕事で日本中の医療機関を島崎先生と旅して、「医療の地域による多様性」について学びました。谷川俊太郎さんに紹介されて、野の花診療所の徳永先生にお会いしたこともありました。

「少し物忘れするかな?」といって、おいそれ運転を止められない事情もあります。北海道では、なおさらぴったりのテーマだと思いました。

Photo_3 北海道は、空気が澄んでいます。

光も、東京より「白い」気がします。黄色みやオレンジ色を排した透明で白い光。

ホコリや塵、臭いがなく、空気も透明。
旭川に行った時もおなじ。幌別や登別でも同じ。

来馬川で、碧い鳥のための草を採取する予定にしています。

Photo_4 噴水の水も美しい。

北海道は、雪解けの水が豊富です。

水も澄んでいて清冽で冷たくおいしい。

「東京は、食べ物も新鮮さがなくておいしくないし暑くてベタベタして、余り好きじゃ無い。これからの夏の事を思うと、ちょっと憂鬱」という根室の患者さんもいらっしゃいました。

ました。

高齢者 の 運転。 身近で重要なテーマです。

プロのお医者さんのための、良い講演会になることを願っています。

2018年5月24日 (木)

「麦の自由」

Inumugi20182

今週末、日本神経学会の会合のため北海道にほぼ日帰りで伺う予定にしています。

生涯教育委員として、「認知症と運転」の司会を行う予定になっています。委員としては最後のお仕事。

様々なシステムの中の役割は、長年かけて積み上げていくものです。総合病院なら、医長から部長へ。副院長先生から院長先生へ。

医学会や、大学の中でも同じです。でも、僕は、そういったものを皆かわしてきてしまった。事情からいったん引き受けても、機会をみて辞退させてもらってきました。
「麦」でありたかったから。

後進の教育に必要な指導医や専門医などは頑張って保持してきましたが、他はできるだけ、ひっそりとしてきました。

「僕は、やっぱり麦の人生だったんだなぁ」とおもっています。

COIに気を付けて、製薬メーカーさんからフリーにもしてきました。MRさんにずっとお会いしていないのでクリニックの担当者は全て不明。なので、よくある担当者交代も意味がないクリニックになりました。

Tatunootoshigoその代わり、システムに縛られない「自由」を手に入れました。
クリニックには、総合病院のネームバリューもありません。

東京の片隅のビルの扉を開けて、クリニックの診療を信じてきてくださる患者さんがたのみに支えられています。
宣伝のたぐいも、すべて行ってきませんでした。その意思は、一緒に働く若い医師たちも共有している。

人々の自由意思にのみ支えられていること。

僕は、それを「麦の自由」と名付けました。

煮え切らない理不尽なことが多い昨今。生き馬の目を射らなければ、どんくさいと言われてしまうのはオカシイとおもっています。豊かさは別なところにある。
すこし、すがすがしいシステムが世の中の片隅にあってもよいかと思っています。「建設者」が作りかけの座標のない空間のように。

2018年5月23日 (水)

軸足に戻る / 大切なこと

Cloud0523

診療の軸足をとり戻そう という作業がほぼ完了し、シンプルな生活を続けています。
今、思い返すと、メディアの人々は「視聴率」という魔物に取りつかれているように思います。
ディレクターが描いた絵やコメントをもらえる専門科を探して、今も若者たちが右往左往されていることでしょう。
メディアに出るために、「ギリギリ」の発言をしている方も見受けられます。そんなリスクを背負ても、だれも憶えてくれはしません。残念な発言だけが記録されるむなしい作業。
僕はいま、豊かな場所にいます。
患者さんに、自分で治していける方法、医療機関受診や内服薬を最小限にしていく方法、そういった「術(すべ)」を伝えることに専念しています。
体の不調がくる仕組みを正しく理解していれば、いまひとつの医療機関にかかっても道を誤らないし、自分で適切な薬を選択することもできるようになります。
少し時間がかかるけれども、僕は、ひたすらその作業を続けています。
人のために、自分の時間、大げさに言えば人生の一部を正しく使うことがココチよい。いらしてくださった患者さんが、僕のクリニックでなくても、どこに異動しても自分で正しい道を選択して、自分で歩んでいけるよう伝えることに専念しています。

2018年5月22日 (火)

タツノオトシゴの雲 / 龍の雲

Tatunootoshigo

夕方走っていると、タツノオトシゴを水槽でみるような雲でした。
何匹か、タツノオトシゴが揺らめいているようです。
この辺りでは、珍しい雲。隕石のような雲もみました。
夕方のそらに、龍が登っていくようでした。

2018年5月21日 (月)

夕日が射ぬく

Photo_6

夕方走りに行くと、太陽の明かりが綺麗です。

色々なところを光が射貫いています。

南に沈むので、南北の道にはほぼ平行に光が入っていきます。〝光の方向性〟を考えます。

SPhoto_7Fの映画では、さまざまな恒星が現れます。
太陽も、核融合炉を持つ星のひとつ。地球はその回りを回っている。

木星と金星も、今の時期は同時に観察できる。僕ら地球の仲間の明るい星たち。

新しい明日を考えさせる方向をもった光です。

2018年5月20日 (日)

飛行機雲 / 西へ隕石? / 横長の雲  / 20180512 0513

Inseki1

太陽に向かうものすごく大きく長く、輝く飛行機雲をみつけました。

通常よりもコントラストが強く、光に輝いていました。

車を停止させて、再度撮影に行きました。方向は西。多摩を越えて山梨の方へ。

Inseki2

数分なのに雲はゆらめいて、消えかかっています。上空の風が強いためかもしれません。でも、こんなに速く消えていくのは珍しい。

さらに、太陽の横に非連続する太い雲が発生していました。

Inseki3 上空まで、動画を撮影しましたがそのクロップ。
途中で数個に分裂していっていることがわかります。大気圏につかまった隕石が落下するときに良く見られる現象です。

2018年5月13日の隕石を調べましたが、詳細はわからず・・・

通常の飛行機雲では無い気がします・・・
隕石は地上に落下しないものも多数。その一つを目撃したのかもしれません。

Photo_8 2018年5月12日の昨日もモクモクした横に広がる雲を見つけて撮影しました。
マメルリハとひなたぼっこして、雲を撮影していたので不思議な日でした。

何かを教えてくれているのだろうか。

鯛のタイノエを焼く / ゆっくり食事を作る / 哲学者の散歩

Photo

程度の良い九州からのキダイが手に入ったのでウロコをとって、さばき始めました。刺身にもできる鮮度。夏になると痩せていってしまうから、ギリギリ。

鯛の舌って、こんなにおおきかったのかと取り出してみるとタイノエでした。

図鑑とかで、〝エイリアンな寄生虫だけれど、縁起は良い〟などと記されていたものの、形が苦手でした。結構しわく硬くて、この感じは小さなニホンザリガニに近い。ダイオウグソクムシかと思ったけれど、足の形が違います。

Photo_3 ダイオウグソクムシは、せんべいになるぐらいおいしいらしい。鯛と一緒に焼いて食べてみました。

香りも味も新鮮なエビ。やっぱりザリガニだったんだと思う。

Photo_4 残った半身は、ぶどう山椒とあごだしで炊き込みご飯にしました。

一緒にたきこむと鯛の皮の匂いの香ばしさが減るので骨とお頭は、あらだしにしました。煮立たせないようにゆでていきます。

Photo_5 目の細かいものでスープをこしました。

三つ葉を入れて、十割そばを作ろうかと考えています。あるいは、焼いた鴨とセリをいれるだけで立派な汁物になります。

料理を作ることは、ゆっくりした工作みたいなものだと思っています。

作業になるとつらいだろうとおもう。毎日、作り続けないといけないのなら、すこしつらいかも。暗い早朝から、鯛の身を外しながら、骨をセッシでとりながら色々かんがえていました。

ひとりの細々とした繰り返し作業は、人間の脳に何かを与えます。
哲学者の散歩のように。

僕はタイノエや鯛飯のことしか考える脳が無いけれど。

2018年5月19日 (土)

摘んだシロツメクサの緑と白と碧羽 / シロツメクサどんぶり

Mamerurishirotume

シロツメクサを摘みにいきました。

シロツメクサはクローバーの花です。時間が経つと茶色くなってしまいます。直ぐにしおれてもしまう。保冷剤を入れた箱を持っていきました。

以前、本を書いたとき〝スィートクローバー病〟についてお話ししました。ワルファリン発見の歴史。

本を書いたりや新聞のコラムを連載していた頃もあると思うと、懐かしい。沢山のものを削ったり捨てたりして、集中力やチカラが分散しないようにしています。

彼女がクローバーを食べられるか調べてみると大丈夫だったので、朝、でかけました。すぐカジカジするので、食べられないものは使えません。

空色の茶碗に、シロツメクサの白と緑を入れました。
マメルリハの碧を添えれば完成。

Mamemacbookairマメルリハのシロツメクサどんぶり。
クリニックの行き帰りに気になっていた花でマメルリハを飾れて、美しい色を見れました。

子供たちがあそびにきていました。その中の女の子に「なんで花たくさんつんでるの?」と聞かれたので「鳥を花でつつむとかわいいと思って」と答えました。彼女の脳にイメージを作れる答えになってなかったかも。

実ったイヌムギもすこし摘んでかえりました。雑草の緑が、マメルリハの色を助ける。フラミンゴの褐藻と同様。   

Photo 文字を打っていると、じゃましにくる。親指の下に潜って指を噛んでは、ひとの顔を見あげてグーグーいっている。あるいは、肩に乗って毛繕いしながら機嫌の良いときの声グーグー。

色々な事を理解し、色々なことを考えずに、自然に従って暮らしているんだと思う。王蟲やガウナのように。

それでいいんだと思う。彼女のコトバで、ひとつずつ教えてくれる。

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2018年5月14日 (月)

マメルリハの碧 / イヌムギ(犬麦)の緑

Inumugi1_4 マメルリハに、イヌムギを処理してあげてみました。

小学生のころ、理科係で動物を飼うのがとても上手で時間いただいて「きょうのうさぎ」や「ことしのニワトリ」みたいな発表をたくさんさせてもらいました。

「大和田君は、動物と話しているんじゃないかと思う」と理科のせんせいに言われたこともあります。
雑草の種をむしって、校庭にまいてずっとスズメやムクドリを見ていた日がありました。

フィンチの仲間は、このイヌムギが一番好きでずっと食べていました。自分で、種の根元をかじると白い液がでてきて、しばらくするとほのかに甘い。最初からガツンと甘い、ツツジの花の蜜などとは違いました。

唾液型アミラーゼなんて知らなかったけれど、「これが好きなんだ」と思いました。
オオバコにしろ、ニワトリが好きなエサはだいたい味見してきました。

Inumugi20182_3 小さな虫がついていたり、ホコリがついているので流水であらいます。その後、適当な大きさにカット。

茎の部分は、カジカジするのにちょうどよいのでとっておきます。電子レンジで30秒。
雑草として扱われている、イヌムギを雨上がりに採取しました。

マメルリハは、イヌムギを上手に割って中身だけ食べています。詳細は次回。

2018年5月13日 (日)

2018年度医局説明会 / 東京医科歯科大学神経内科・脳神経病態学 / 若者と心を通わせた日

0512

若者の医師たちがあつまって、自分の将来を考える〝入局説明会〟が神保町で開催されました。

公立は、質素なのでプロントや居酒屋さんです。今年は、新人の希望者が少ないのでは・・・と医局員のメーリングリストでも懸念されていました。

けれども、ふたを開けてみると大盛況でした。ほぼ満席。新人さんだけで、何十人もいらしていたとのこと。持って行った名刺も、渡し終わってしまいました。

〝どの科にいくか、も重要だけれど、どんな医局に所属してどんな気持ちで働き続けるか。心の負担をへらせるか、も大切〟とお伝えしました。

僕らの医局は多様性を大事にしてきました。出身母体が何であれ、患者さんのために一生懸命やれば評価されます。優秀な石橋先生が助教授になった報告もあったけれど、彼は群馬大学卒です。これからの医局を支えて行く人。

隣に座られた、やさぐれた僕に穏やかに語りかけて下さった方は、浜松医科大学の方でした。ありがとうございました。

沖縄から東北まで、日本中の若者の医師が来てくれることに本当に涙がながれそうだったし、実際、少し涙ぐんでしまった。工学部を出て、社会人をやってから入局してくれた方もいた。沢山おはなししました。

招待されたサイエンスロボティクスの会合でかいま見た、マイクロマシンで病気をなおしたり、ロボットが人の機能を補完したり、治癒を促すという未来。

地球の裏側でロボットを使った遠隔治療もなされるようになりました。そのマシンを支えているのは医師ではありません。診断や禁忌のアラートもワトソン君とても優秀。工学部が人を治す日はすでに来ています。

医師の意味づけが変化していっています。人が人を癒やすという意味を考え続けた人間だけが、仕事を続けられると思う。

マスデータを元にして、これまでなかった業種の人々と一緒に人を救っていくことになる。〝何々先生〟といった医師の個人への依存度は明らかに低下して、標準治療へ向かう。それを考えつづけることが、僕らのつとめだと思っています。医師の意味づけの変化を、工学に明るい若者と話ししました。

Photo 医局長や、ベテランの先生と記念撮影。総合診療会に行くという彼との会話は、即席の漫才みたいだった。

志を一緒にして、世の中のためにはたらいていくというのは、とてもうれしいものです。僕らの医局は、仲間であって助け合うというベースを共有しています。

そして、その先に、個の違いを尊重して共存する。出身母体がどうでも、頑張れば評価される。それが、システムの強固さにつながっていると思っています。

僕は、神経内科で開業医として生きていく、ということの具体的な話を若者にしました。そして、大学ともつながっていることも。医局のローテーションを外れても大学医局とともにありたいのなら繋がり続けられるように、偉い先生たちが主導して同門会というシステムを作ってくださいました。

アカデミズムの頂の側に居させていただくことは、常に進化する医療では必須だと考えています。大学からクリニックにいらしている先生から、新しい治療方法や診断の仕方を伺うこともありました。

<若い先生たちへの業務連絡です>
東京医科歯科大学の神経内科は、常に進化を続けています。今年最初の説明会は終わりましたが、繰り返し説明会は開かれます。お知らせの欄を参考にして、どうぞご参加ください。

M2やM3つまり4−5学年のころから、毎年いらしてくださっている先生もいらっしゃいます。毎年お会いしていた方に〝今、何年目でどこに勤めているの?〟と尋ねると〝あはは、わたし、まだ6年生です〟といった会話を交わしたこともありました。

会合に参加できなくても、医局にメールして下さっても大丈夫です。門戸は開かれています。よろしくお願い申し上げます。

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2018年5月10日 (木)

碧い羽 / 誕生を告げる よみがえりの鳥

Featherinthesea

僕は、自分から離れていく大切な碧い羽をみていた。

しっかりと左胸に縫い付けていたものだった。

深海流の潮の流れと僕の沈降速度が生むベクトルは、進行方向が異なっていた。

ああ、そうだった。

もともと、僕は薬草を集めて動物たちを治す薬師だった。

テクノロジーが発達しても、個体そのものが滅んでしまえば再生できない。
どの動物、どの植物、どの地衣類にも、歴史と記憶があり、再生できない。

少しだけ手伝えば、もうすこし生き伸びられる生き物を手伝ってきた。

あるとき、草原に碧い羽が落ちていた。
それを追っていくと、衰弱した鳥が草の陰にいた。
落鳥 と言う言葉が頭をよぎった。

少しだけ、いつもと違ったのは、彼女が美しいコバルト色をまとっていたこと。

また、飛んでみたい

彼女は弱々しくつぶやいた。
補助筋肉を外部からつけてサイボーグ化することは、たぶん望んでいなかった。

僕は、その時持っていた薬草を、適切と思われる配合で渡した。
今でも、急いですりつぶした緑の鮮やかさは、脳の片隅に残っている。

碧と緑

ああ、彼女が誕生を告げる鳥になるなんて、
僕はその時予想もつかなかった。

そっと自分から離れていく、
かつて救った鳥からもらった
碧い羽をみていた。

遠ざかるにつれ、海の深い藍色と同じ色になっていく。

瞬間、僕の脳は鮮明になる。

ああ、そうだった

物語は全て、
着ている服の線維に分子的記録がなされている

僕は、全てがメモリーされた線維を引きぬいて、海流に任せた。

線維は、ゆっくりと解読してくれる人をめざして離れていった

僕は、網膜探索子の限界まで脳内で線維を追い続けた

碧い羽根とともに

漆黒が僕を包む
光子の減衰による物理的な黒なのか、
脳の終焉なのか

黒の意味の境があいまいになる・・・
あいまいさの存在理由すらが、意味を失っていった

2018年5月 8日 (火)

スナップエンドウをゆでる / スナップエンドウとスナックエンドウ

Photo

マメルリハがスナップエンドウが好きなことが分かったので、小鳥用にゆでました。

農薬がきつそうなものは、さやを外して豆のみ。無農薬をうたっているものは、2つだけゆでました。残りは、人間が食べます。

スナップエンドウなのか、スナックエンドウなのか。
こちらに、明快な答えが掲載されています。

Photo_2 ゆであがったところで、PPTの作業は一時中断。

バンブーのコーヒーフィルターを乾燥に使っています。
定期的に、マメルリハの体重を測っていますが28gで安定しています。

マメルリハが好きな野草を生でかじってみると、匂いがなくて苦みや渋みが無く甘みのあるものが好きなことがわかります。麻や蕎麦の実もカジカジして好きですが、栄養と光の制限をしないと長生きできない。

彼女と話し合いながら、落としどころを見つけています。19時には就寝。
分断睡眠でないのも、何か人間に似ている。

朝、彼女の歌を聴きながらシングルビーンの挽いてもらった新鮮なコーヒーを入れる。

クリニックには水がたまらないような、乾燥に強い植物が置いてあります。そのお世話も良いものです。生き物とともに暮らしていることには、何か意味があるような気がしています。

2018年5月 6日 (日)

空が〝鳴く〟日 / 風の音

Sky0506

今日は、夜になっても雲が桜色の不思議な日でした。

朝走って泳いだ後、昼前に、週刊誌の校正を続け、午後は、管理栄養士さんの講義のPPTファイルを作っていました。

夜、さらに少しだけ泳ぎに行きたくて、近くのプールにいきました。
そのとき、〝空が鳴いていました〟。笛のような、大きな動物の鳴き声のような・・・

風が強かったので、何かが振動していたのかもしれません。

〝いちのうた〟を書いてから、何かが僕の中で変わった気がします。
マメルリハが異様にスナップエンドウが好きなことがわかったので、ゆでて外で乾燥させました。

一緒にお日様の下で、他の鳥の声を探しました。

明日からの、勤務に備えるために。

2018年5月 5日 (土)

「碧い鳥のうた」 / 歌詞をつくる

散文的な“いちのゆめ”を書いていて、
あおいとりのうた
を書いてみようと思いました。

クリニックには、小さなお子さんをつれたお母さんが、自分のためにいらっしゃいます。

旦那様を心配して、いらした奥様もいました。ほほえましいと思いました。

そういった子供たちに、なにかプレゼントができればいいと思っています。

どの子にも、その子たちが空に撃つことができる
金の矢
を持っています。

彼らが、遊び疲れて、“電池切れ”して眠ってしまったときに
お母さんがうたう詩。

みんなが必要としている間に、
大きくなってしまう前に、作れることを願っています。

2018年5月 4日 (金)

誕生を祝う詩

Mameruriha

お世話になったひとに、ときどき絵をかいたり、詩をかいています。

直接おわたしすることがほとんど。お渡しした瞬間に自分の手元から消滅していきます。お渡ししたかたに差し上げるのですから、データ残してきませんでした。

今回は、いろいろ考えて公開してみました。
誌だけれども、散文的にもしてみました。
データが残るのは不思議な気持ちです。

近未来な、喜びのうたを書きたかったので、
結構おきにいり。

世の中は連休だけれども、クリニックでレセプト作業もすすめています。

患者さんに、「クリニックはアヒルなんです」とお話することがあります。

水面下で、ものすごい高回転で常に足をばたつかせているからです。
けれども、歩みはおそい。
足を止めると沈む。

進化している鳥のごはんを、選ぶときや詩を書いているときは、
なにか、解放される気がします。不思議。

ときどき、考えながら校正を続けていこうと思っています。

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