戦わずに糧にする
今日の朝日新聞の中高生版に、コラムが掲載されます。
昨年末に取材を受けていて、お正月明けに校正していました。
準備不足だし、状況は不利だし、どうしたらいいんだろう。
人生、そんなことの連続です。
自分で動いて、自分で一つずつ解決しないといけません。
動けば、次の改善の余地が見えてくる。
三国志、戦国春秋時代やペルシア戦争の時の劣勢にて立たされた人々の様子は、状況を受け入れて地勢を有利にしていくことを後世につたえています。脚色され演目として繰り返し人々に演じられてきたのには、意味があると思っています。
どんなものも、必ず糧になる。
失敗した一つ前の試験を復習していたら次の学校の問題にたまたま出題された、ということも起きます。試験と試験の間の休み時間の最後に見ていた集合確率論の欄外のコラムに掲載されていた定理がそのまま試験に出たこともありました。
受け入れて、あきらめない。
そして、他者との競争ではなく、昨日の自分からどれだけ今日成長したかの確認。
他者は存在しません。
目の前に置かれた真っ白な答案用紙と自分だけが存在しているシンプルな静かな空間。
僕は早めに本などをしまって試験官が「始め」の声をかかるまでの数十秒間、目をつむって深呼吸をして、晴れた草原を思い浮かべて脳を無にして回答を始めるのが好きでした。静寂に身を置いていることを思い浮かべて落ち着いて回答できたことを思い出します。
そんなことを思い出しながらお話しました。
優秀な編集者さんが美しく実用的な文章に編んでくださいました。
東京の片隅のクリニックの一人の人間のところに足を運んでくださるなんて、とてもありがたいことです。
コラムを読まれる方の貴重な時間が無駄にならないことを願っています。
« 新しい時代のまくあけ / 勝俣範之先生の医療監修 /『アライブ がん専門医のカルテ』抗がん剤 | トップページ | 白い大きな金魚の絵 / 木造の池を登る »
「02.お役立ちの話題」カテゴリの記事
- 小説「虐殺器官」とリアル(2024.04.23)
- 2023年も終わりに近づきました / 虚構が終了し人災が認識され始めている時に(2023.12.23)
- 孤独でも歩く勇気を持とう 自由と多様性は集団を守る力になる 全滅を防ぐ(2023.08.06)
- 好きなものを作り好きなものに囲まれて好きなように暮らす(2023.07.16)