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2020年2月29日 (土)

あなたがコロナウイルスCOVID-19で忘れていること / コロナウイルス関連細菌性肺炎の可能性

Coronavirustag

みんなが、コロナウイルスで忘れていることがあります。

それは、混合感染と環境因子についてです。

僕は、今回のコロナウイルスの様子を見ていて、「乳幼児さんが重症化しないRSみたいなウイルスだな」と思ってながめていました。

特に、湖北省武漢では致死率15%なんていわれていたけれども、上海や中国全体ではなんと0.16%に過ぎない。

「湖北省の衛生当局は9日、武漢市での死者が608人になったとしたうえで、感染者の死亡率が4.06%であることを明らかにしました。また、湖北省で死亡率が最も高いのは武漢市の西に位置する天門市で、5.08%に達しています。中国政府が4日に発表した統計では湖北省を除いた中国国内の死亡率は0.16%と説明していて、湖北省の深刻さが際立っています。」と報道されています。ANN2月10日

高齢者の肺炎の原因になるインフルエンザの致死率は日本では9%ほど、RSウイルスでは6.5%にのぼります
中国でも0.16%の致死率の新型コロナは、やっぱり基本は鼻かぜです。経済停滞や学級閉鎖を代償にするほどのものではありません。もっと致死率が高いRSウイルスで学級閉鎖したり、非常事態宣言してこなかったのはナゼ?パフォーマンス。

では、なぜ、最初アウトブレイクしたときに死亡率が高かったのでしょう。
その考察を深くすることが、恐怖の連鎖から離脱する鍵を握っています。

僕は、ウイルス関連細菌性肺炎が関係しているのではないかと思っています。

湖北省がどのような医療体制だったかはわからないのですが、日本のように肺炎球菌ワクチンが普及していないことが予想されます。

また、このような公衆衛生的な環境だけでなく早期における診断治療効率が悪かったのかもしれません。
何れにしても、中国全体と湖北省武漢の死亡率に差がありすぎます。

ここから演繹されるファクトは、ウイルスそのものの毒性は高くなく環境依存であることです。
もし、エボラみたいに強毒性ウイルスだったら、どんな環境でもウイルスが人々を倒していってしまうからです。

日本は衛生環境が良くて、普段から肺炎球菌ワクチンを全員接種できる体制をととのえてきました。
私も、高齢患者さんを守るため積極的に接種してきました。

これまで、日本の医療機関が一生懸命啓発して、長年行ってきたことで肺炎球菌の混合感染に対する集団免疫が上がっているはずです。

Mieunivviralrelatedpneumonia

三重大学発のこの論文が役に立ちます。
こちらの解説がわかりやすい。メディアの方々、ぜひ取材に向かってください。
そして、ウイルス感染症の肺炎にどんなものがあるか、日本では何が予想されるか、そして中国内でも死亡率にどうしてこんなに差があるのかの考察を深くしてもらいたい。そこに、日本の混乱を抑える突破口が隠されています。

日本では、単独では鼻かぜにすぎないかもしれない新型コロナウイルスで、経済壊滅に向かわせようなんて具の骨頂。
経済を守らなければたぶん輸入品(製造元が外資MSD社)の肺炎球菌ワクチンが買えなくなって、命が守れなくなる。

僕は、世界的流行がそれぞれの国の普段からの公衆衛生環境をあぶり出すと思っています。肺炎の予防接種や糖尿病の管理、軽い気管支炎のときの初期治療などなど。そういう視点で、これから世界に広がっていく様子を眺めていくことにしましょう。

コロナウイルス単独でも肺炎を起こしますが、環境によるコロナウイルス関連肺炎が日本では少ないだろうということを、まだ誰も語ってくれていません。

やがて、中国からのいろいろな情報が発表されてくるでしょう。肺炎球菌やインフルエンザウイルスの合併、武漢での糖尿病管理の実態などなど。アジアではものすごい勢いで糖尿病が増加しているので、不十分な治療の方も多かったかもしれません。日本では、国民が高価なインスリンでも保険適応で治療している。24時間血糖値モニターを皮下に植え込んでいる人までたくさん存在する豊な国です。

コロナウイルスそのものや、物不足だけに意識が行ってしまっているフォーカシングイリュージョン。
人間は生き物です。臨床は、疾患を全体からみる力が必要です。浮遊しているのはウイルスだけではない。公衆衛生も考えなくてはいけない。そういった人の健康をめぐる全体像をメディアからお伺いしたことはまだありません。

武漢の公衆衛生をレポしたメディアありましたか?ジャーナリズムは死に絶えてしまったのですか。真実を求めるために、報道局に入った人だっているでしょう。その情熱はどこに行ってしまったのか。休日の朝、自宅のリビングでコーヒーを入れてくつろいでいる皆さん。指示を出す皆さんの良心を信じます。

フリーアクセスと全国網羅を安い費用で維持し続けてきた日本の医療。それ自体がセイフティネットだったことを再認識しましょう。
つい最近も、アメリカの診療費について報道がなされました。

日本の保険診療は、諸先輩先生方と医療者皆んなの努力の結晶です。

物不足の行列を撮影するのは、子供がiPhoneでやったってできます。今のニュースはその程度。
安っぽいお金かけない映像で不必要な恐怖をまねき、取り付け騒ぎを起こしている。

私たち日本人が、地道に健康管理してきたことにもっともっと自信をもって良いとおもっています。自分たちが日々、ウイルス撃退の石垣を築いていたのです。

大将が無能で無策で意味のない大号令で混乱を招くなかでも、それはそれとしてお伺いしておきましょう。
私たち自身は覚醒してファクトを見つめ冷静に行動しましょう。どうせサージカルマスクはザルなので洗って使える安価なものと機能は変わりません。人目を気にされる方は、それでいいです。自作でもガーゼでもポリウレタンでも。なんならバンダナでもかぶり物でもいいです。

鼻かぜコロナウイルスによる人的被害は軽微でハードウエア被害ゼロなのですから、経済失速をすべてウイルスのせいにはできません。自滅する失策のせいと考えて良いでしょう。国民を安心させて、安定化させ生産性を増して揚力を作る為政者とそうでない人に分かれるところです。注意深く見守りましょう。

そして、経済停滞の号令がなされそうになったときは、僕らのお財布に関係してくるのでちょっと待ってください、とお願いすることにしましょう。日本では鼻かぜウイルスなのに、経済が肺炎になっちゃったら新作落語になっちゃいます。

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