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2020年2月27日 (木)

人類の70%がかかって終了する未来への過渡期の現在、メディアに望むこと

Atlantic

ハーバード大学の先生の、COVID-19 は全世界の70%の人がり患するというお話が掲載されていました。

ハーバード大学のマーク・ リプシッチ(Marc Lipsitch)教授がアトランティック(The Atlantic)という雑誌に寄稿したものとのことです。
原文はこちら。あなたもコロナにかかる可能性が。封じ込めのチャレンジ、といった記事です。(You’re Likely to Get the Coronavirus. Most cases are not life-threatening, which is also what makes the virus a historic challenge to contain.)

多数の方がかかったこともわからない無症状でとおりすぎることが予想されています。封じ込めはチャレンジ挑戦であって、たぶんうまくいかないだろうと。その後、季節性にはやる通常の感冒ウイルスになっていくことも予想されていました。

こういった感染力が強いものの、毒性がそれほど強くないウイルスはこうなります。

広まるだけ広まって、収束することが約束されている

といったエントリーと同じものです。

そういったものに対して恐ろしい恐ろしいと扇情的に感情をあおる必要があるのか、今一度冷静に考える必要があるとおもっています。

ちょうど、TVプログラムから取材や出演の依頼がありましたが辞退して、適切な専門者会議の先生をご推薦しました。同時に、再度お願いしました。現場の医師は何回もこういったことを経験して乗り越えてきていますが、2009年の新型インフルの時に良く似ています。今回は、よりひどい状況です。

「もともと日本にも従来型のコロナウイルスはあって、冬の鼻かぜのウイルスを起こしていました。あまり重症化しないですし、ライノウイルスやRSウイルス、アデノウイルスなど、カゼのウイルスはたくさんあって、その中の一つに過ぎなかったので患者さんに説明するほど重要でなかったから、コロナウイルスという言葉を聞きなれなかっただけです。
鑑別する必要もない弱毒ウイルスでした。従来型コロナをひいた人は沢山いるでしょう。その前提の話しすら皆さんはしません。
新型でもその性質を引き継いでいますので、軽い人は普通のカゼと区別つかないし無症状の人もいるでしょう。もう軽症の人を含めて怖がってコロナかどうか鑑別して隔離するという方策は非現実的になっています。
状況が変化したのですから、現時点でこれからどうしたらよいかという建設的な放送を目指してください。恐ろしいを連発して怖がらすのではなく。それがメディアの使命だと思うのでお願いします。」とお話ししました。

別なメディアの方には、「皆さんは、色々な陰性とされた方々に取材されましたよね。その方々のうち、後で陽性になった方もたくさんいらっしゃるはずです。また、陽性患者さんがいらっしゃった場所にも取材にいらっしゃったでしょう。メディアさん同士でお互いの足跡を追跡する必要もあるのではないでしょうか?ロケバスって密室空間で濃厚接触ですよね。冗談ですけれども。今ではもう、それぐらい無意味です。」とお話ししました。

クリニックの取材も辞退しました。現場取材を繰り返しているクルーの方々に無症状キャリアの方が存在する可能性はゼロではないと思っています。

ものが足りない、売り切れといったニュースもうんざりです。

上記のリプシッチ教授が見ている未来。ワクチンも治療薬も必要ないぐらい世界中に薄く広まって季節性のものになる未来。
ゴールを見据えて、改善を繰り返す作業を望みたいものです。

一人一人の陽性をいつまで確認しつづけていくのか。軽症の人の陰性陽性判定はもう意味を持たないだけでなく、症状がない陽性になった方を社会から隔離していく経済損失の方が大きい。

そういった未来の過渡期にいる今。その予想を専門家の先生に語っていただくのも、メディアの使命だと思っています。

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