「脳を守る」という軸足
日本は、油断は禁物だけれどもコロナの騒ぎが一段落しつつあります。今日は、つかのまの休日。これまでの仕事を振り返りつつ、ブログの「秋葉原駅クリニック・お仕事」を整理しました。
「脳を守る」医師になりたいという気持ちで神経内科医を選択しました。当時はMRIも無く、やっとCTの時代。脳に空気をいれる気脳写というものが残存していたりしました。筋肉生検、神経生検を自分で行い、自分で夜中じゅう染色して寝ないで朝プレゼンテーションということが普通でした。今は、きちんと技師さんがサポートしてくださっています。
基礎研究と臨床を並行しておこない、論文をしたためてきました。オーソリティーとリアルなものにこだわって基礎と臨床を行なってきました。論文には査読があります。治療には成績が、出版にはインパクトで評価されます。一つずつ、公平な他者に評価されつつ前に進むという作業を繰り返してきました。
未来はわからないままの、ほふく前進のようなカタツムリのような速度。今もだけれども。
日本各地の医療機関をめぐり医療システムを研究し発表もおこないました。
こどもが医療機関にかかることの怖さを減らす本の依頼を受けて、絵本を描きました。
栄養で脳を守り、薬を減らすということも一貫してやってきました。オメガ3のDHAで脳を守るという仕事は、国際GOEDの会合やDHAラボとして結実しつつ継続しています。地中海食を用いた和食への応用も形になり、続いています。
「栄養を処方する」という理想を掲げ、採算を度外視して管理栄養士さんからの栄養指導をクリニックで続けてきました。管理栄養士さんの教育システムも構築し、臨床栄養協会の理事になりました。
女性たちを苦痛からまもろうと、積極的に頭痛診療をおこなってきました。著書をしたため、国際学会や日本精神神経学会、頭痛学会で発表を重ね、日本全国で医師向けの講演会も行いました。お薬を飲めないときのために、AECウオーターをカンパニーイメージの一つとしていただき採算度外視で継続していただいています。
海外留学のタイミングで、都立病院統廃合のお仕事に就くことになりました。今は亡き新田先生の思い出は2009年にも書かせていただきました。病院ビオトープ構想については、その後反響が大きかった思い出があります。リハビリの先生と論文を書いて、賞をとってくださいました。
薬だけでなく、栄養療法、運動療法、リハビリテーションを統合して、患者さんを治療し、地域医療に大きく貢献したことが出版やBS健康番組につながりました。自分で運動しなくっちゃわからないと思って、運動しているうちに沢山走って泳げるようにもなりました。代謝学の論文も読めるようになりました。訓練。
忙しかったけれど、いつも全力で仕事をしました。万事塞翁が馬、だと思って。お仕事はたくさんいただいたけれど趣旨がちょっと違うタイプの時には「ゴメンナサイ」とお断りしてきました。大切な仕事にリソースを集中してきました。
国家資格を得たいと頑張っている人のために、参考書の監修も継続しています。能力の高い方を世におくりだしつつ、楽しい参考書を安価に出版してベストセラーを続けています。苦しい出版業界の中でも、キチンと良いものを作ることで商業的にも成功するためのシステムづくりをしようと挑戦しつづけています。
患者さんをの守るという軸足のもとに、リアルなものを新しく生み出しつくりだしました。
今もたくさんの人々とお仕事を継続しています。懐かしむだけでなく、その先にやるべきことがたくさんある。
出産後にスタッフが戻られる予定になっています。妊娠出産を経ても、雇用の機会を守り続けるという夢がまたひとつ実現される。
ステルスで作られるフェイクやブラフではなく、こうやって地に足のついた「手触り感のあるリアルなもの」にこだわり続けたいと思っています。世の中、何か仕組みを作って「うまくやろう」とすることは、きっと不可能。キザシにも書きました。
まだまだひよっこ。やらなくっちゃいけないことが沢山あります。小中学生新聞の方や「からだにいいこと」の方にもお話ししました。
サイバー世界の発達で正しい情報が拡散するようになって、皆んなの目も肥えて、かえって世の中が少しずつ職人に有利になってきているのかも。サイバーが発達すると、正反対のリアルが評価されるという不思議。
僕は、地道に人々の健康に貢献できる仕事をしていきたいし、そういう仕事に就きたいと思う人々のお役にたちたいと思っています。何よりも、人を癒す人になりたい。これからも、ずっと。
たまに時間軸で業績をまとめるのも良いかもしれない。
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