秋葉原駅クリニック/お仕事

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2020年3月28日 (土)

「日本の」新型コロナCOVID19を考える重要性

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無症状の新型コロナCOVID19陽性の方が次々に増えていき、重症の方が無数に増えていく・・・
そういった悪夢を防ぐため、今週末は移動制限がかかっています。

多くのデパートやカフェ、店舗が店を閉じています。

日本では、秋にRSウイルスというカゼのウイルスが流行します。
1年に10万人の方が罹患します。多くは、お子さんで20%に症状がでます。気管支炎や肺炎を起こし、合併症のある方は重篤化しやすい傾向があります。そして、簡易キットもなく治療薬もありません。唯一、合併症のある方のための高価な抗体薬が保険適応になっています。

何か、どこかで聞いたような話です。

東京都の定点観測(定点報告疾病 週報告分 推移グラフ)で確認すると、秋から冬にかけて「感染爆発・オーバーシュート」しています。その数10万。新型コロナは今のところ1500人以下、アメリカで8万5千。

でも、ニュースになりません。なぜでしょう。コロナウイルスと同様、薬もワクチンもありません。それは、毎年だからであることと子供のカゼだからです。子供さんがいないご家庭や、大人になってしまった人には無関係になります。社会は大人が回していますので、自分に無関係だとあまり社会的問題になりません。

新型コロナ COVID19は、ドイツでは4ー5万人ほどが確認されて致死率は0.6%と報告されています。
情報が蓄積されるに従い死亡者数が各国でプロットされています。致死率は、陽性感染者数に占める死亡者数の割合なので、症状のない陽性患者さんが多い国では低くなります。PCR検査の方針は各国で変化しているので、人口あたりの死亡者数が参考になります。

この状況では院内感染のこともありますので、先進国では重症肺炎の方には必ずPCRを行っています。人口あたりの死亡者数は、嘘をつきません。コロナウイルスによる死亡者数は、ドイツの人口8500万人で250人ほど、日本は1億2000万人で50人ほど。先に感染が始まっていたけれども、段違いに日本が世界の中で低いことがわかります。0.03人/1万人と0.004人/1万人となります。

もし日本が真面目にPCR検査したら、致死率はドイツより低くなり0.1%を切るかもしれません。ウイルスによる死亡率は、ウイルスの性質と国内の医療事情などの環境因子に左右されます。日本はドイツと同じかそれ以上の医療水準を保っていると考えられます。突然急上昇するものではありません。多少の変異はあっても、世界の新型コロナと日本の新型コロナウイルスは一緒です。

COVID19もRSウイルスのように、「感染爆発・オーバーシュート」しても日本で致死率が高くなければ問題ないと思われます。日本は、世界で唯一のPCRを計画的に実施して難を逃れた国になるのではないかと思います。

ドイツのように力技で沢山検査して沢山移動制限をかけるのとは違う解。問題に対する解は、一つではありません。うまく流行を乗り越えれば、どんな方法だって良いのです。検査の目的は、治療であることを忘れてはいけません。

西洋と日本の哲学の違いを感じます。西洋では、人間の有能感を信じて頑張れば制御できるかもと自然現象に逆らって努力します。日本は、地震や津波などどうしようもないことが多い国です。やってきた災厄をしかたがないものとして謙虚に構え、ある程度の被害を受けながらもかわしていく。最終的な被害が少ない方が適切な対応です。

どちらが良いかは分からないけれど、未知の新型コロナウイルスに対しては日本はうまくやっていると思う。どうしようもない状況への対応には慣れているのかもしれない。R0アールノートが日本は低いのかもしれない。

僕は、変に楽観主義になろうとは思いません。未来は、わからないので気を付けるに越したことはありません。けれども、冷静に「日本のCOVID19」を考える必要があると思います。

中国でオーバーシュートしていた2019年年末、2020年年始、たくさんの方が来日され観光やショッピングをされていました。それでも、日本で謎の肺炎は「オーバーシュート」しなかった。その時に、免疫を獲得された方も多いでしょう。そういった事実も冷静に検証する必要があると思います。

日本で流行しなかった理由については、いくつか考察しました。最近では、オーストラリアで日本型BCGも注目されています。いずれにしても、日本の感染症対策の歴史が健闘しているのではないでしょうか。

僕の予想は、「たとえ感染者数は激増したとしても軽症の人がほとんどで死亡者数もあまり増えない」というものです。症状のない人や軽い人は家で過ごして治るのを待つことになりました。呼吸器でアシストすべき人は増えるかもしれません。NHKでこんなに患者数が増えるかもしれないけれど、ベッド数がそれに対して足りないかもしれない、医療崩壊するかもしれない、という不安だけをあおる良くない報道がなされていました。いつもそう。

突発的なことのために、常に高価な設備を維持することはできません。僕は都立病院の統廃合の波にさらされた人生を送ってきたので、何を言わんか、という感じです。日本も医療は、金食い虫とされて無駄を省く以上にどんどん病院を減らしてきていました。平時にインフラに余裕を持つことに賛成する方は少ないのが現状です。原発のバックアップ電源ですら省かれることが証左です。

移動制限をすることが流行にどのような良い影響を与えるかについては、こちらに、良いシミュレーションが掲示されています。

しばらくおとなしくして、様子をみていれば「日本の新型コロナ」の全貌が明らかになってくることでしょう。私たちは日本に暮らしています。日本の状況に従って対応していけば良いとおもいます。

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金曜日の夜は売れ残っていたレトルトの88円パスタソース数袋と、ボックス型の225円ティッシュペーパー一つを買って帰りました。そんな感じで良いのではないかと思っています。マスクも時々見かけるようになりました。日本は、武漢にもイタリアにもならないと思います。

毎年流行る見慣れた季節性ウイルスになった「新型」コロナウイルスの未来。
iPSの山中先生も似たことをおっしゃっていました。ある程度の集団免疫を獲得するに至るまでの被害を減らすことが重要、と。日本は、専門者会議のもとに今のところうまくやっています。

明日は4月から刷新された保険診療体系について書いてみようと思っています。

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