私たちの保険診療と公衆衛生や科学の勝利 / コロナウイルスのS/L突然変異とACEレセプター
コロナウイルスの遺伝子変異の系統樹についてお話ししました。
イギリスの大衆紙でL型、S型という二次的突然変異が掲載されました。
あまり大きな臨床の違いはないなど、まだ確認されていないことがたくさんあります。
こういった細かいことよりも、実は、保険診療の問題の方が大きい。
こちらの先生が、いろいろ解説してくれています。
また、11分あたりからコロナウイルス がACEレセプターを介して細胞に侵入することを絵に書いて説明しています。日本では、高血圧でARBを内服されている方も多いので大切な情報。保険診療が完備されていて高血圧や糖尿病の治療が行き渡っているのが、日本の感染重症化をふせいでいるんじゃないかな。たくさんの高齢者に、肺炎球菌ワクチンを無料で接種しているし。
コロナウイルスS型、L型変異は、マイナーな変異のようです。ワクチン作成に影響するかもしれませんが、先のことです。
もう一つ、海外でもパニックはおきるんだな、と思いました。日本よりひどいかも。アメリカでは銃弾が売り切れとは、恐ろしい。
その国の公衆衛生や保険診療をあぶりだすことになる、といった私の予言は当たったかもしれない。
あなたがコロナウイルスCOVID-19で忘れていることのリンクで詳しく書きました。
コロナウイルスそのものではなく、公衆衛生や普段からの医療レベルが問われていると考えています。イタリアの医療費は削減が続いていたようです。 だから、日本は大丈夫だとおもっていました。これから、コロナウイルスの被害が大きいところを見ていくと、医療格差や公衆衛生が乏しいところがあぶりだされていくものとおもわれます。先進国でなくとも、最低限の公衆衛生環境をととのえていれば大丈夫でしょう。
どんな感染症でも、流行の山は必ず去ります。
たとえコロナでもPCRポジティブな方が経過観察のために自宅待機になって、そのまま完治していっていること。あるいは入院されても、ほとんどの方が陰性化して退院されていることがその証左です。
現状を把握し批判も受けて、少しメディアも落ち着いてきているようです。良い傾向。ウイルスの性質が明らかになってきているのだから、これからの対策を中心に番組づくりすべき。建設的にならなくっちゃ。経済的なテコ入れも報道されました。早期に実施されるかどうかにかかっています。災害のときに逃げちゃったトップもいたから、ちょっと心配だけれども。
それに比べ、日本人の落ち着いていること。「適切に危険を感じ、適切な反応だけをする」ということを徹底しています。この冷静さと真理を見極めようというインテリジェンスの高さは、世界に誇っていいとおもっています。
ウイルスの制圧を目指すのではなく、感染のピーク数を抑えコンパクトにすることが目標です。
感染したことに気づかずに治っているひとは、石垣になって感染拡大の防波堤になっていきます。
感染が増えているところをブロック化して、分断したりすると経済は壊滅する。そうじゃなくて、ピークを抑えるだけでいい。自然現象によりそう合気道のようなやり方でかわしていくのが一番いい。
医療機関も陽性患者さんがいらしても、消毒をしてすぐに医療サービスを再開すればいい。コロナウイルスは、生きた細胞に取り付けないと直ぐに壊れてしまうことがわかってきました。手順をユニバーサル化して、インフラのサービスを止めないことが重要。
そうすれば感染コントロールと同時に、経済を早期に再浮上させることができます。
それが、発生源の中国とは異なる日本の目指すところだと思う。
震災とコロナ不況を乗り越えるダブルの復興オリンピック。それを目標にしていくといいと思う。
日本は、メディアが作ったコロナパニックを国民自体がおちつかせて反撃にでるところ。逃げ切り態勢です。さすが科学立国。
必要な時に、根路銘国昭先生のようなウイルス専門の方がいらして山根一眞さんのような立派な科学ジャーナリストがいらっしゃる。そして、科学的真実を語る。日本の科学の奥の深さです。子供たちに誇っていい。これからもノーベル賞続くことでしょう。
僕は、全力で患者さんをサポートすることを毎日地道に続けようとおもっている。土日を使って新品の箱を空けてはサージカルマスクのパッケージを作るという作業をしました。新しいマスクの香りを新鮮に感じることは、普段あまりありません。殺菌能力を有する濃度の消毒用アルコールが無いという不安には、ボトル詰めを頑張って応えつづけようとおもう。
たぶんこれからは、日本人は重症化しやすいだとか、他の臓器もやられるとか、手を変え品を変え情報が流れるでしょう。でも、不安に思わず死亡者数だけ見ていればいいです。きっと不変。それだけです。
心静かに、目の前の毎日の生活を全力で一つずつことが大切です。
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